365.ある生徒さんの挑戦

365.ある生徒さんの挑戦
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 教室のある親子さんが、漢字テストで100点を取ることに挑戦しようとがんばっておられます。学校で毎週行われる10問の書き取りテストです。きっかけは、
「1度でいいから100点をとらせてやりたい!」という親御さんの気持ちからです。

 やり方によっては、決して無理なことではありません。少し期間を設けて、無理なく進められるような学習計画を立てました。
そのためにも、この冬休みが大切です。もう始められて、数日経ったところです。

 どうでしょうか、親子仲よく順調に進んでいるでしょうか?進んでいるようでしたら、その調子で。まだ始められていない、もしくはうまくいかない日もあるようでしたら、気持ちよくできる日にタイミングを見て再スタートしましょう。

 冬休み中の課題は、
・2月末か3月初めに学習する単元の音読
・その範囲だけの漢字の読み
・基礎線描画
・漢字のトレース

 たくさんあるようですが、目的はひとつです。ですから、形を変えているだけで学習内容はほとんど同じです。担当講師が、親御さんと思いを同じくして無理のない課題を用意しました。

 楽しく進めてくださいね。少し書字が乱雑になったら、
「こんなふうに書くんだよ!」とお手本になる文字を書いて見せてあげてください。そして、もう一度お子さんに書かせて「そう、それでいいんだよ!」と肯定してあげてください。

 もし、肯定できないような書きぶりでしたら、手を添えていっしょに書いてあげましょう。やさしくされたら、お子さんはきっと満足して今度は少し上手に書くでしょう。すぐには完璧ではなくても、
「上手に書こう!」という気持ちにはなっているはずです。

 大晦日、三元日は学習をお休みにしてもいいんですよ。また、4日から始めましょう。そうすれば、3学期へと確実につながっていきます。教室のお休み明けの授業で、学習のペースをもう一度調整しましょう。

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364.冬休みの学習

364.冬休みの学習
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 日数の少ない冬休み、その上に大晦日やお正月を除くと勉強する日なんて幾日もない、と思われるかもしれません。でもその少ない幾日かでも、決めた時刻に決めた学習を行っていきましょう。

 そのためには、学習内容をあまり広げずに目標を絞って行うことです。たとえば、
・~までの計数
・足し算(または引き算)
・掛け算(または割り算)
・比較の文章題(どちらがいくつ多いでしょう?)
・国語の教科書の読み(音読)
・決めた単元の漢字の読み
・在籍学年よりもやさしい読解問題・・・

 答を端から覚えてしまうような特別に記憶の良いタイプでなければ、毎日同じワークでもいいのです。短い学習期間を生かすためには、とにかく学習内容を広げずに的を絞ることです。同じ問題にくり返し取り組ませて、「出来た」「わかった」「こういうことなのか」という納得感を得させることが一番の目的です。

 いつも「分かりきらないこと」を来る日も来る日も繰り返して、とにかく勉強している、というのではあまりにむなしい学習です。学習が習慣になっていることは評価すべきことですが、やはり「理解できる」「分かる」学習でなくては、どこかで学習の継続が途切れてしまいます。やる気を失ってしまいます。

 追われる勉強から、積極的に取り組む態勢作りのためには、この冬休みはひとつチャンスです。目標をひとつに定めて、本当の力をつけましょう。それが、3学期からの勢いとなります。

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363.無理なく、普通に

363.無理なく、普通に
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック研究所

 終業式、クリスマス、そして明日から冬休みですね。ここ1,2週間少しゆっくりと過ごすことができたら、このあたりで少しずつ学習を再開しましょう。と言っても、「また明日から勉強~?」とならないように、ゆったりとした気分の中で規則的に、こつこつと学習を重ねていきましょう。

 学習の導入には、なにかきっかけを作ってあげましょう。
・きれいなノート
・あたらしい鉛筆や消しゴム
・きれいに片付けた机
・お楽しみのおやつ
・ごほうびの遊び
・やさしそうな課題から
・得意な課題から

 何でも導入が大切です。お子さんにフィットするやり方を選んであげてください。お子さんをよく把握していらっしゃる親御さんの方が、上記の他にもっといい案が浮くかもしれませんね。

 導入できたら、あまり長く行わないことです。お子さんがそわそわしてきたら、また疲れを見せたら、適当なところで終わりにしましょう。何分くらいがんばれるのかおおよそを計って、毎日の学習時間の基準にしましょう。

 また、生活の中でどの時間に学習をするかを一応決めておきましょう。その時刻をお子さんにも伝えておきましょう。突然、「さあ勉強よ」と言われるより、「そろそろ勉強の時間だ」とお子さん自身が気持ちの用意が出来ている方がスムーズに勉強に取り掛かることができるからです。

 難しい課題に出くわしたら、やさしく教えてあげましょう。いっしょにやってあげればいいのです。ここ1,2週間のゆったりとしたいい時間、いい関係を大切にしながら、学習を進めてください。どんなにいい状況も、崩すのは簡単です。叱り付けたりしたら、いい関係も簡単に崩れてしまいます。だから、それを崩さないように大切にしながら、無理のない範囲で学習を進めていきましょう。

 無理なく、普通に学習を続けていけばお子さんはかなりの力を発揮します。この約束に忠実になさった親御さんからは、
「こんなに伸びるとは、思いませんでした・・・」との声も聞かれています。
ですから、どうぞ無理なく、普通に・・・。

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362.明日は終業式

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 クリスマス・イブ、いかがお過ごしですか?
 ご家族で楽しくお過ごしでしょうか?

 明日は多くの学校で、終業式ですね。2月期の頑張りがどんな形で評価されるにしても、お子さんの頑張ったところや良いところを見つけて評価してあげましょう。たとえ小さくても、たとえ少なくても、それがいかに見つけられるかは親御さんの技量にかかっています。

 たとえ成績が下がっていても、また行動の評価で問題点があっても、直接的に咎めたり、叱ったりしないことです。また、親御さん自身もがっかりしないことです。

「少し下がちゃったけど、元気に頑張ったよね」とまず、全体的な評価をしましょう。その後で、こんど頑張るべきところを具体的に指摘しましょう。

たとえば、
「3学期は国語の読みももう少し頑張ろうね」と促しましょう。そして具体的方法も示しましょう。
「じゃあ、冬休みの間に、3学期にやる国語の教科書を毎日お母さんと一緒に読もうか?」というように。
「なら、毎日朝10時から10分間、国語の教科書を読もう!その後ついでに、漢字の練習もやっちゃおうね。お母さんと一緒にね」と「手伝うよ」「応援するよ」という気持ちをしっかりと伝えましょう。

「ちゃんと勉強しないから下がっちゃったでしょ!冬休みも、勉強よ!」では、まず効果は期待できません。いやいやする勉強、ノルマで行う勉強、場合によって成績が下がった罰として行うような勉強では、良い結果が得られるはずがないからです。

 ここで教室のモットーが生きてきます、

「楽しむことからのパートナー」 :パートナーとして、一緒に楽しく勉強してあげましょう。
「新しく知ることからのパートナー」:新しいことを知ったら、お互いに「ふーん」「へぇー」「そんなんだ!」と 知ることの喜びを共有しましょう。
「ちょっと簡単からのパートナー」:できるところから学習を始めましょう。難しいところはどんどん教えてあげて、「できる」という自信を持たせてあげましょう。

12月の中旬ごろ、学校の学習やまとめのテストが一段落した頃から、このブログでは「ここでしばらく、学習に追われてきた気持ちも体も休めましょう」とくり返しお話して来ました。ここ10日程の間の休息が、ここから生きてくるのです。冬休みに、上手に生かしていきましょう。親御さんもお子さんも少しゆったりとしたところで、冬休みは的をしぼった学習を穏やかに規則正しく進めていきましょう。
(つづく)

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なかのひと

361.祝日

361.祝日
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日は祝日、「天皇誕生日」でした。1月からの1年間の祝日の学習に向けて、12月は、12月の中にある特別の日程について学習しました。

 生徒さん共通には、
 ・クリスマスイブ 12月24日
 ・クリスマス   12月25日
 ・天皇誕生日   12月23日
 ・大晦日     12月31日
 ・大掃除     12月  日(お家で相談して決めてね!)

 個別には、学校行事や終業式などが入れられます。

 この中で、もっともイメージしにくかったのが「天皇誕生日」です。「誕生日」はよくわかっていても、「天皇」というのは改めて聞いたり書いたりするのは初めて、という生徒さんもいました。

 国の象徴と言ってもいっそう分かりにくくなりますので、「日本の国の王様」とでも言えばイメージできるでしょうか?

 何よりも、「天皇誕生日には一般参賀の様子がテレビで報道されますので、それをご覧になるといいですね」と親御さんにはお話し致しました。今からでも、遅くありません。きょうのニュースを録画してお子さんに見せてあげられるといいですね。明日新聞でも報道されるでしょう。ネットでは、まず報道写真を見つけることができるでしょう。

 これからの1年間、祝日のたびに出来る範囲でお子さんにその意味を教えていってあげることは、社会に目を向ける楽しい学習の機会となります。しかも、

・進度に追われる教科の学習と違って、お互いにゆとりをもって取り組むことが出来ます。
・本やネットなどで、いっしょに調べる楽しみを経験するとが出来ます。
・お互いに新しいことを知って、知る喜びを共有することができます。

 どうぞ、明日もう一度、今日の祝日のことを話題になさってみてください。

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なかのひと

360.冬の先には、春

360.冬の先には、春
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日22日は、「冬至」。昼がもっとも短く、夜がもっとも長いと言われている日です。それなら、明日からは少しずつ日の出が早くなるのかと思っていたら、半月ほどのずれがあるそうです。もうしばらくは、日の出の時刻は日に日に遅くなっていくようです。

 しかし、日の入りは何日か前から、少しずつ遅くなってきています。つまり、いつまでも日が長い6月や7月に向かって、日は既に少しずつ延びてきているのです。冬の真っ只中に、この事実はとてもうれしいことですね。気持ちが春に向きます。この冬の先に、あたたかい春の光がほっこりと見えるような気がします。

 春からの就学に不安を持っているお子さん。
 年明けの受験の結果を待っているお子さん。
 体や心のバランスを少々崩しているお子さん。
 病気療養中のお子さん。
 引きこもりがちなお子さん。
 就職先を探している方。

 ・・・今は大変でも、少し先のほっこりと明るいもの、ほっこりとあたたかいものを感じながら、過ごしていきましょう。ゆず湯で体を温めるように、一息ついて気持ちを温めましょう。もうすぐ学校も冬休み、2学期の緊張をほぐし、やわらげましょう。2学期は、運動会や学習発表会、お遊戯会、演劇会、音楽発表会、展覧会や合宿、行事もいろいろありましたね。それらの緊張をほぐし、やわらげましょう。急がばまわれ、ここで体も気持ちも休めることが、次の元気、次の活力へとつづきます。

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nan

359.リクエストテーマ

359.リクエストテーマ
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 教室では毎月テーマを決めて、絵画や工作、読解テキストなどにおいて特集を組んでいます。そのテーマは、季節や行事、話題のもの、動物・植物・魚・鳥・・・などのカテゴリーから選ばれます。生徒さん方がいろいろな対象に触れ、描くことを通して何かに気づき、新しく知り、さらに探求し、というように興味を持ち、コミュニケーションをとり、不思議に思ったり驚いたりと気持ちを動かし、体験や行動の範囲を広げられることを目的としています。

 こちらが用意したテーマの他に、生徒さん自身のリクエストによる飛び入りのテーマもあります。

 先月は「レッサーパンダ」でした。遠足といえば千葉市動物公園がポピュラーな津田沼教室からのリクエストです。後ろ足で立ち上がるという風太くんが一時話題となったあの動物園です。どこかの教室でリクエストに上がったものは、どの教室でもとりあげます。

 今月のリクエストは「シマウマ」でした。何かで行動のリズムが崩れたり、やや情緒の安定を欠いて、スムーズに学習に入れないようなことが時にあります。そんなときに「これがあれば」というキーのなるものがあります。ある生徒さんにとっては、そのキーが「シマウマ」だったのです。「シマウマを描こう!」という促しで、学習に入ることが出来るのです。

 もちろん言葉がけだけではなく本当にシマウマを描き、いっしょに楽しみ、気持ちの交流をはかり、よい情緒の流れと安定をはかるのです。

 来月のリクエストテーマは「ハクチョウ」です。お父さまとタンデム(2人乗り自転車)でしばしば遠出をし、多摩川でアヒルを見たのがきっかけでしょうか、アヒルやハクチョウにとても興味のある生徒さんからのリクエストです。

 タンデムでの遠出は生徒さんにとっては何よりの楽しみなのだと思いますが、お父さまのこぐペダルの動きに合わせて自分の足も動かしながら、首を左右に振りながら、風景や目に停まるものを眺める、手こそそれほど動かさないのでしょうが、まるでパターニングに匹敵するようなトレーニングでもあります。

 四季折々の風景の中、外の空気を吸いながら、体を動かし、「アヒル、アヒル」と会話をし、好きなものや興味の対象が広がってくる・・・すばらしいですね。 

 生徒さんからのリクエストテーマや、生徒さんの様子やまたご家庭からのお話にヒントを得た講師からのリクエストテーマには、生徒さんの気持ちに直結する大きな力があります。それらのリクエストテーマは、思いの外、ほかの生徒さんにとっても大きな力になっているのです。学習へのモチベーションを高め、学習意欲をそそり、理解力をも高めます。感情も豊かにさせます。何より、安定した行動と情緒を取り戻す契機となります。

 生徒さんの本当に必要なもの、今必要なものに応えるような療育を心がけていきたいものです。そこからは私達講師も新鮮な驚きや発見など、大きな力を得ているのです。
 

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358.いい気持ちで

358.いい気持ちで
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 ゆったりとした生活表が出来たら、それを基準に生活しましょう。ここで大切なことは、生活表に拘束されないようにちょっと気をつけることです。生活表どおりに生活しようとがんじがらめになっては、逆効果です。

しかしお子さんによっては、大体というよりも、決めた時刻ぴったりの生活を好むこともあるでしょう。その方が安心できるのであれば、なるべく時刻ぴったりに生活できるように早め早めに次の行動の予告をして誘導してあげましょう。

また何かの都合で、時刻どおりに行かなかったときには大きなストレスを抱えることがあるかもしれません。そのときは「大丈夫だよ」と言って、その後の行動の調整の仕方を教えてあげましょう。調整がとれたら、「ほらね。大丈夫だったでしょ。これでまたぴったり、よかったね」と調整できることをやさしく確認させ意識化しましょう。

※「大丈夫」というメッセージ、また調整できる、修復できるという体験は、これから先の大小のさまざまなトラブルのときにきっと役立ちます。

 生活表に対して大まかに構えようと、ぴったりに従おうと、いずれにしても些細なことを気にしないことです。「まあ、いいや」くらいの気持ちで、親御さんもお子さんも1日を「いい気持ち」で過ごすことがで1番です。

生活表は、あくまで生活の基軸であり、生活をダラダラとさせないためのもの。それと同時に、親御さんとお子さんの共通の理解であり、次の行動の予告となるものです。

生活表によって拘束されるのではなく、生活表が親子双方にとって安心の源となるように上手に生かしていきましょう。

だらだらしないけど、ゆったり、生活表の役割はそんなところにあります。1番の目標は、「いい気持ち」「いい気分」「いい調子」で一日を過ごせるように、小さなことは気にしない。「いい気持ち」であれば、いろんな可能性が開けてくるのです。ほんとうに・・・。
 

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357.力を抜いて

357.力を抜いて
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 力を抜いて、ゆったりと生活するために生活表を作りましょう。えっ、と思われるかもしれません。生活表があると生活が窮屈になりそうだと思われる方が多いからです。しかし、実はその逆です。生活表があることによって、かえって生活にゆとりが出てくるのです。
 
 今はまだ学校が休みではないので、学校がある形で生活表を作りましょう。教室では、曜日ごとの生活表を作るようにしています。曜日によって、生活の時間帯が異なるからです。できたら、冬休みは冬休みでまた作ることにして、18日から24日(ちょうど1週間です)までの毎日の生活表を作ってみましょう。

 生活表は、ゆったりと大まかに作りましょう。
 起きる時刻、家を出る時刻、学校から帰る時刻、おやつ、おけいこ事、勉強、夕食、お風呂、自由、寝る時刻ほか、くらいの項目を少なくとも30分以上の刻みで書き込みましょう。それ以上、細かくならないように。

 起きてから家を出るまでの時間帯には、洗面、歯磨き、朝食、着替え、トイレなど、行うべき行動を時刻を書かずに箇条書きにしておくと良いでしょう。大まかにとらえるためです。

 自由時間は何回とっても良いものです。テレビやゲームの時間は自由時間の中に書き込んでおきましょう。たとえば、「自由(テレビ)」のように。

 なるべく生活表どおりに行動できるように、15分前には、次の行動の予告をしてあげましょう。突然言うと、行動を切り替えることが難しい場合があるからです。

 ゆったりと生活するためのせっかくの生活表ですから、行動の切りかえのために小言を言ったり、叱ることは控えましょう。促しても時刻を守れなかったら、そっと見守りましょう。そして、夜寝る前に、「明日は、○○の時刻が守れるようにしようね」と生活表を指し示しながら、励ましましょう。

 叱ったら、生活表は台無しです。お子さんにとって、生活を拘束するイヤなものとなってしまいます。

 勉強の時間は、とくに追われる宿題や課題がなかったら、親子でゆったりと過ごす時間として生かしましょう。先日お話したように、お子さんのお話を聞いてあげたり、お子さんの興味のあることを話したり、本や雑誌を読んだり・・・。

 自由時間は、お子さんが話しかけてこない限り、本当に自由に干渉せずにいてあげましょう。お子さんは、学校の授業や先生や友だちとの関係などで、緊張し疲れていることもあります。自由時間は、その疲労を癒す時間です。自由にしてあげることによってお子さんは自分で気持ちや体を調整し、回復することが出来るのです。年齢の低いうち(小学校中学年から高学年)から、その調整機能を養っておくことは、将来的にも有用です。

 生活表で、ゆったりと力を抜いて。これからの1週間、どうぞこんな生活を楽しみながら試みてください。

 

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356.がんばる前にふつうの生活

356.がんばる前にふつうの生活
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 「がんばる」、がんばること、がんばれる力があることはりっぱなことだと思います。しかし、ときに「がんばる」ことが空回りしてしまうことがあります。いつも「がんばらなくちゃ」「がんばらなくちゃ」と追われていることは、生活を不自由にしてしまっています。すると、気持ちも拘束されて不自由となり、発想も、脳の働きも鈍くなってしまいます。追われて必死で行っていても、良いものを生みません。振り返ってみて、いかがでしょう?

 本当の意味でがんばれるようになるために、ここで1回力を抜きましょう。親御さんも1回力を抜きましょう。お子さんにも1回力を抜かせて上げましょう。学校の3学期制、今は2期生の学校あるかもしれませんが、学期の切れ目はちょうどリラックスするよい期間です。

 冬休みまであと1週間あまりですね。冬休みを大切に過ごすためにも、今の時間を大切にしましょう。ここで息を抜かないと、冬休みも窮屈で、日々ただ追われて時間を消費するだけで、疲労して、そのまますぐに3学期へと突入していってしまいます。

「冬休みの前に」「ゆったりひと時」、そして今日「がんばる前にふつうの生活」と、同じようなお話を3日連続でさせていただきました。それくらいこの時期にゆったりと気持ちも体も休ませることは大切なのです。

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