40.心の軸(4)自分の子どもに実践してみたか?(つづき)

40.心の軸(4)自分の子どもに実践してみたか?(つづき)

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 昨日は、私が造形リトミック・メソッドを自分の息子にも実践したことをお話しました。実は私自身も、父から教えられています。そもそも造形リトミックのサブメソッドのひとつ「リズム造形」は、幼児だったころの私が、壁の落書きコーナーに好きなアニメの絵をなぐり書きのように描いていたところから発想したものだと後に聞きました。

 幼稚園でもらったクレヨンで所かまわず落書きしていた私に、父は「ここなら描いてもいいよ!」と壁の一箇所に落書きコーナーを作ってくれました。私は「ダッダッダッダッダー」とか、「ビューン」とかと声を出しながら点や線を描いていたとのことです。たぶん「鉄人28号」の闘っているようすを描いていたのです。

 そこで父は、「発声と描画とが同調する」ということを発見したのです。線の形態、線の強弱、線描の速い・遅い、それらは発声と同調して変容します。この気付きが「リズム造形」の理論の根幹となっています。

 その後成人して、数え切れないほど「造形リトミック・セミナー」に出席して父の理論・方法論を学びました。

 「歌唱造形」という「無限に変わる新しい絵かき歌」。大人になって改めて絵を描き、歌いながら、わずか1分程度で満足のいく魚が描けた日のことは今も覚えています。そのころは大学で機械製図こそ少しすれ、絵など描く機会は余りありませんでしたので驚きました。

 率直に「うまく描けたな」と思いました。また、「楽しいな」と思いました。この日がある意味で、「造形リトミック」との出発点だったのかもしれません。

 その後、後継者にありがちな事ですが、広い世界にはもっとすばらしい教育法があるのではないかと特殊教育の専門の道へ進み、様々なメソッドを見る機会を得ました。

 その時の感想は私の当初の考えとは逆で「親父、すごいかも?」という、孫悟空の話やねずみの嫁入りの話のような笑い話です。結局この教育法にとり憑かれて、今日に至っています。

造形リトミック教育研究所

39.心の軸(4)自分の子どもに積極的にしてみたか?

39.心の軸(4)自分の子どもに実践してみたか?

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 私は、息子にも造形リトミックを実践しました。作品を絵画展にも出しました。といっても、息子に造形家は目指させようとしたわけではありません。造形リトミックは、造形家を育てるためだけのものではありません。

 「描くことを通して、ものを見る目と脳の機能を育てる」ことを目的とする教育法です。いろいろなことを造形を通して、楽しみながら学ぶ。対象に興味を持ち、探求しいろいろなテーマや事物から多くのことを学ぶ。

 自然の力、生物の進化、生きる仕組み、技術の発展、事物の構造、美しさ、ユニークさ、世界の多種多様なあり方・・・。

 造形リトミックを通して養われた「ものを見る目と機能」は対象とする事物についてだけではなく、仕事や生き方においても感性や探求心、創造的見方という点で生かされるのではないかと長い目で見ています。

 教室の生徒さんに対しても、
 ・目で見る機能を育てる
 ・耳で聞く機能を育てる
 ・手指を使う機能を育てる
 ・ひいては脳の機能を育てる

 というこれらの機能の開発と育成はもとより、長期的にはいかに生きるか、生き生きと楽しみや生きがいをもって能動的に生きられるように、ということも見据えながら療育に当たるという視点を大変重要なものであると考えています。

 前者の機能の育成は、日々のトレーニングとして継続的に繰り返し繰り返しプログラムに則って行っていきます。

 さらに後者については、療育者が生徒さん一人ひとりの近い将来と遠い将来、その生き方を視野に入れながら療育に当たることが求められます。

 そのことによって、前者の機能トレーニングのプログラムの組み方も変わってきます。ともすると地味になりがちな機能トレーニングも、楽しく豊かな、無理のないものとなり得るのです。

 無理がなければ、また楽しければ繰り返したくさん行うことができます。このようないい循環を生んでいきたいものですね。造形リトミックには、そんな力があると信じてこの教育法に長く携わってきています。今も開発、研究中です。

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nan

38.心の軸(2)自分が体験して感動したか?

38.心の軸(2)自分が体験して感動したか?
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 研究所ではスタッフに対して、「月々のテーマをまず私たちが楽しみましょう」と数十年間言い続けています。指導者が楽しいと思って取り組むと、生徒さんにとってもそれがさらに楽しく興味のあるものとなります。

 時に指導者は、「自分の好きでないテーマ」や「あまり関心のないテーマ」にも挑戦していくことが求められます。それは、生徒さんにいろいろなものに触れる機会を提供するためです。たくさんの中から生徒さんには選べる環境を用意してあげることが大切です。

 ある時こんな月がありました。テーマに「建設機械数種」と「秋の花コスモス」を設定しました。

 「建設機械」とは、クレーン車やブルドーザー、ショベルカー、ダンプカー、ロードローダーなどです。いずれも、ブームだのアームだの、シリンダーだの旋回台、アウトリガーなど、切りのないほどの聞き慣れない部品の名前が出てきます。
「これはお手上げ!」と多くの講師が思ったであろうとき、ひとりの講師が言いました、「これらの言葉をスラスラ言えたら、かっこいいですよね!」。

 そうなんです!これまで直接的にはほとんど無関係だったような「建設機械」にもこんなふうに積極的に挑戦していくことが求められているのです。それも無理やりではなく楽しく。それが、指導力の若さです。実年齢とは関係のない若さです。
指導者にはそんな若さが必要です。

 もし、無難な「コスモス」だけで終わってしまったのでは指導者としては片手落ちです。生徒さんの新しいものとの出会い、たくさんのものから選ぶチャンスを奪ってしまいます。

 はじめは興味のなかった「建設機械」でも、描いてみると構造が見えてきます。歌とともに工事現場の作業の音が聞こえてくるようです。町を車で走っていても、「あっ、ブルドーザーだ!」「ショベルカーだ!」「クレーン車だ!」と目をやるのに忙しいほどです。

 それほど関心が「建設機械」に向かうようになりましたし、「建設機械」は今あちこちで大活躍で、私たちはさんざんお世話になっていることがわかりました。今では私も、かっこよく略して「建機」と呼ぶようになりました。

 親御さんは逆に、お子さんの興味のあるものに心から付き合ってみてください。
「レゴなんて・・」「電車なんて・・」「国旗なんて・・」と、はじめから敬遠せずに。それらの楽しみを親子で共感できたら、すばらしいですよ!

 発達障害の方は、「気持ちの理解ができない」とか「共感性が乏しい」などととかく言われますが、無理やりこちらに引っ張ってこちらの気持ちを理解させようとするのではなく、こちらからお子さんの気持ちに近づいていってみましょう。

 造形リトミックの教室の生徒さんたちは、なにやら突然「建機」を描き出した、「家電」を描き出した、昆虫の中でも「ゲンゴロウ」を描き出した、というようなことがあるかもしれませんが、親御さん方もぜひ一緒に描いて楽しんでください。新しいテーマを体験してみてください。お勧めです!

造形リトミック教育研究所

37.心の軸(1)自分がほれ込んだものに懸ける


37.心の軸(1)自分がほれ込んだものに懸ける
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 一人ひとりの子どもの周囲には親御さんをはじめ、学校の先生、職場の指導者、療育機関の医師や指導者、生活の支援者などさまざまな人たちがいます。

 私は知的障害・発達障害の療育機関に携わる者として、今週はその理想的なあり方について考えてみたいと思います。

 これまで理想的な指導者を内に外に探し求め、何人かの方に出会えました。その結果、理想的な方たちの有する共通点に気がつきました。それは、精神面に軸となる確かなものを持っている、ということでした。

 療育のプロセスには良いときも厳しいときもありますが、それを乗り越えて継続できるには軸となる精神性をもっていることがとても大切です。それは使命感であったり、探求心であったり、メソッドや人との出会いであったり・・・・・さまざまです。

 中途半端だったり疑心暗鬼で行っている取り組みは、十分な力を発揮できません。療育そのものやひとつの教育法にほれ込んで打ち込んでいる方たちは、一本筋の通ったしっかりした療育を行っておられます。

 これは、単に年齢の問題ではありません。先輩方だけではなく、若い方にもすばらしい療育者はおられます。

 療育も人生と同様、山あり谷ありです。晴れの日もあれば曇りの日もあり、雨の日や雪の日もあります。途中で目標を見失わずにやり遂げるには、「ほれ込む」ということが不可欠であると私は思います。本物を目指すには、思い入れや、こだわりが大切。本当に自分が気に入ったもの、良いと思ったもの、ほれ込んだものなら、多少困難があってもチャレンジし続けることができます。

 一度決めたら、多少の困難があっても楽しみながらやり抜いていきましょう。きっと大きな収穫があるでしょう。これは、療育に携わろうとするこれからの若い方たちに望むことでもあります。

 「理想的な指導者」のポイント
 ・プラス思考 (逆:マイナス思考)
 ・ほれこんで主体的に取り組む (逆:教育法に一貫性がない、中途半端)
 ・感謝の気持ちがある(逆:言い訳やグチばかり)
 ・まじめで努力家 (逆:要領だけでこなす、お調子者)
 ・壁にチャレンジする勇気 (逆:初めから諦めている)
 ・豊かな自分の世界をもっている (逆:無趣味で感動がない)

 ・・・しかしいつも120%でやりきる人もいますが、疲れたなと思ったときは、一休み。気分転換はとても大切です。

* 写真は、観覧車の各ゴンドラ(釣りかご)を支えている支柱です。この一本
  にすべてを託してのっています・・・大丈夫? 大丈夫!!

造形リトミック教育研究所

知的障害・発達障害の療育に携わる指導者、
理想的な指導者について今週は考えてみたいと思います。

一人ひとりの子どもの周囲には親御さんをはじめ、学校の先生、職場の指導者、療育機関の医師や指導者、
生活の支援者などさまざまな人たちがいます。

その中で、療育機関の指導者について。
私は、次のように考えます。

これまで理想的な指導者を内に外に探し求め、何人かの方に出会えました。

その結果、理想的な方たちの有するいくつかの共通点に気がつきました。
 それは、精神面に軸となる確かなものを持っている、ということでした。
療育のプロセスには良いとき厳しいときがありますが、それを乗り越えて継続できるには
軸となる精神性をもっていることがとても大切です。それは使命感であったり、
探求心であったり、メソッドや人との出会いであったり・・・・・さまざまです。

 中途半端だったり疑心暗鬼で行っている取り組みは、十分な力を発揮できません。
療育そのものやひとつの教育法にほれ込んで打ち込んでいる方たちは、一本筋の通ったしっかりした療育を
行っておられます。
 これは、単に年齢の問題ではありません。先輩方だけではなく、若い方にもすばらしい療育者はおられます。

 療育も人生と同様、山あり谷ありです。晴れの日もあれば曇りの日のあり、雨の日や雪の日もあります。
途中で目標を見失わずにやり遂げるには、「ほれ込む」ということが不可欠であると私は思います。
本物を目指すには、思い入れや、こだわりが大切。
 本当に自分が気に入ったもの、良いと思ったもの、ほれ込んだものなら、多少困難があってもチャレンジ
し続けることができます。
また一度決めたら、多少の困難があっても楽しみながらやり抜いていきましょう。きっと大きな収穫がある
でしょう。これは、療育に携わろうとする若い方たちに望むことでもあります。

 「理想的な指導者」のポイント
・プラス思考 (逆:マイナス思考)
・ほれこんで主体的に取り組む (逆:取り組みが中途半端、教育法に一貫性がない)
・感謝の気持ちがある(逆:言い訳やグチばかり)
・まじめで努力家 (逆:要領だけでこなす、お調子者)
・壁にチャレンジする勇気 (逆:初めから諦めている)
・豊かな自分の世界をもっている (逆:無趣味で感動がない)

「ワンポイントアドバイス」
・・・いつも120%でやりきる人もいますが、疲れたなと思ったときは、一休みや気分転換はとても大切です。

 研究所ではスタッフに対して、「月々のテーマをまず私たちが楽しみましょう」と数十年間言い続けています。
指導者が楽しいと思って指導すると、生徒さんにとってもさらに楽しく興味のある指導が可能になります。
注意点としては、まだ経験の浅い指導者は「自分の好きなテーマ」を選ぶことがありますが、
これは考え違いです。
あくまで「テーマ」は一人ひとりのお子さんの今一番興味を引くものを選ぶ必要があります。
 昨年秋に、「コスモス」と「建築機械」を
同時に取り上げましたが、男の子でブルドーザーやクレーン車等が興味があるお子さんはまず
そちらを選ぶべきです。

造形リトミック教育研究所

nan

36.ちょっと一休み:「父の願い・私の願い」


36.ちょっと一休み:「父の願い・私の願い」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 私が発達障害や知的障害をもつ子どもたちに願うことは、「自分の好きなものや楽しめるものを持ってもらいたい」ということです。

 造形リトミック研究所が月ごとにテーマを定め、描くことや作ることを通していろいろな世界に触れられるようなプログラムを設けているのはそのためです。楽しめるものがあれば、自ら学びます。

 目で、耳で、手で、また五感を働かせて、自ら探求していきます。学習は、教科という限られたものばかりではありません。

 無理なく学習を積み上げてきた教室の生徒さんは、大概に勉強家であり研究熱心です。動物が好きだったり、鉄道が好きだったり、鉱物が好きだったり、旅行が好きだったり、ダンスが好きだったり、アニメが好きだったり、温泉が好きだったり、パソコンが好きだったり、携帯電話が好きだったり、恐竜が好きだったり、絵画が好きだったり、牛が好きだったり、教科の学習が好きだったり、昆虫が好きだったり、人が好きだったり・・・・・。

 楽しめることがあれば、生活が充実します。調べたり、練習したり、追求したり、専門雑誌や専門書を買ったり、机に向かったり。1日、1週間、1ヶ月、1年を計画的に生きています。好きなものがあれば、そこから世界が広がったり、人とのコミュニケーションも生まれます。

 時には、「楽しむこと」のためには辛抱することもできるようになるでしょう。小さな辛抱ができれば、もう少し大きな辛抱もできるようになります。また「楽しみ」とは直接関係のないことであっても、辛抱することができるようになります。そういう耐性が身に付くからです。

 チャレンジには混乱や困難がつきものですが、自分の好きなものであればチャレンジしていくこともできるようになります。楽しみながらチャレンジできれば素晴らしいですね。

 ただしあまり無理なハードルは、私は望みません。それこそ、一人ひとりの力というものは違うからです。 
「ちょっとから」を私は大切に考えています。

 ある障害をもつ生徒さんのお姉さんがこんなことを言いました、「弟の人生は、無理してがんばる人生ではないんだから・・・。」これは、甘やかして好きなようにさせておけば良いということではありません。

 ともすると周囲の固定観念や基準に当てはめて、本人の志向とは異なる方向に無理にがんばらせてしまう、という過ちをおかしがちです。

 どうせやるならば「強くなくてはならない」「勝たなくてはならない」「上手くならなくてはならない」「詳しくなくてはならない。」

 目標が先立ちそれを彼らに押し付けてしまうと、彼らの楽しみは台無しになってしまいます。

 教室の生徒さんを見ていると、自分のペースで本当に楽しんでいます。自ずと意思や行動が湧き出してくる、といった感じです。本当の意味での、「楽しむ」という境地でしょうか。

*写真は、多摩テックの大観覧車を下から見上げたところです。すごい構造です。
 これも、テクノロジーの代表です。「感動を与えるテクノロジー」!!
 「楽しむテクノロジー」!!

造形リトミック教育研究所

nan

35.テーマの魅力:「エアコン」


35.テーマの魅力:「エアコン」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

*楽しいからのパートナー
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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 もうひとつの教材、「エアコン」。エアコンは最初、クーラーだけでした。つまり冷房だけ。暖房は、ガスや石油のストーブやヒーターを使っていました。

 私が小学生のころ、家はもちろん、学校や役所や店などにもクーラーさえありませんでした。電車も、昔は扇風機が天井についていました。車にも、クーラーはついていませんでした。今では考えられませんが、真夏の炎天下は窓全開で走っていました。ですから、渋滞でしかも風がないときは、「蒸し風呂」などと呼んでいたことが思い出されます。

 中学生のころ、クーラーのあるところは人気がありました。そのひとつが図書館です。図書館には、よく通いました。夏休みなどは、早くから行って開館を待っていました。

 現在のエアコンは、クーラーとヒーターの両機能を備えている進化した機械です。どんどん薄型、コンパクトになって、価格も下がってきました。テクノロジーの進化は確実に生活を豊かにしています。

 知的障害や発達障害の方には、暑さが寒さより苦手という方も少なくありません。快適な環境での学習は、グンと効果が上がります。

 今月は、この「エアコン」を教材として学んでいます。色、形、メーカー名、デザイン、大きさ、機能、価格・・・いろいろと広がりのある生きた教材です。

 家庭でのエアコンの利用の仕方も、学習テーマのひとつです。

 ・適切な設定温度を知る
 ・風量や風向を調節する
 ・数字や記号での表示で、温度の高低や量の多少、向きを知る
 ・体感としてそれらを感じる
 ・節電の意識を育てる(省エネ)
 ・地球の温暖化という現代の問題に触れる
 ・社会参加の意識と自覚を育てる

 何れも指示されて生活するのではなく、積極的に意識的に生活する糧となります。そこに喜びが生じます。

 教室の生徒さんは、「エアコンがあって当たり前」という世代です。が、エアコンの快適さとは別に、秋のこの時季の自然のさわやかさも味わい感じてもらえればとも思います。

* 写真は、観覧車の動力部分です。「一体どうなっているのかな?」素朴な疑問
 から興味はひろがります。ひとりひとりが自分の世界をみつけ広がっていくこと
 は大きな力になります。

造形リトミック教育研究所

nan

34.テーマの魅力:「携帯電話」


34.テーマの魅力:「携帯電話」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

今日は「携帯電話」です。

 私が子どものとき、腕時計型の無線機を使っている「スーパージェッター」というアニメがありました。「流星号応答せよ!流星号応答せよ!」と呼ぶと、空飛ぶ乗り物が来ました。

 30年後に、少し形や大きさ機能は違いますが、似たようなものを自分が日常で使えるようになるとは思っていませんでした。サプライズです。

 「携帯電話」は、今では一番身近でなくてはならない道具です。多くの人が、一日中肌身離さず使っています。電車の中でもバスの中でも、座席に並んだほとんどの人が黙々と操作しています。

 私が最初にこの「移動体通信」の機械について知ったのは、学生の時です。近所の知り合いの人から「自動車電話」というものが世の中にあるということを教えてもらいました。まるで大きな重箱のようで、そこに受話器が付いています。とにかく大きくて、重いというイメージでした。そしてとても高額でした。

 その後次第に小型化して携帯電話の形になり、一般に広くしかも短期間に一気に普及しました。その途中に、「ポケットベル」という小型で呼び出し専用のどちらかといえば安値の機械も登場しました。が、今では見かけることはありません。

 人の生活を助ける、社会生活を便利にする、効果的で高速。正確に、情報のやり取りができる、通話だけでなくメールも・・・(適切に使えば)すばらしいテクノロジーツールです。たった約20年の間にここまできた、ということは本当にサプライズです。

 これは、知的障害や発達障害の方にとっても大変重要なツールです。

 前にもお話しましたが、いわゆる知能指数からの常識ではちょっと活用はできないだろうと思われような方も、興味を持って楽しく毎日たくさんの時間携帯電話を操作しています。さまざまな機能を使いこなしてどんどん上達していくのは、ただただ驚くばかりです。

 この点は知的障害や発達障害の方々の指導に携わる者として、とても注目すべき点です。つまり固定観念や既存の評価というのは、昨日までの経験値を中心にした考え方ですので、オリンピックではありませんが、その記録は常に破られます。知能の評価も変わっていかなくてはなりません。

 今日の経済状況も専門家に伺うと100年に一度あるかどうかの状況だそうですが、ある意味でこれも同じかもしれません。いかにこの事態を越えていくか。大切なことはプラス思考で前向きに、先輩たちが歩んだ道の更にその先を目指していくことだと思います。

*写真は、近くで見かけた蝶です。10月でも、まだいます!
 ツマグロヒョウモンチョウだと思います。見事ですね!

造形リトミック教育研究所
nan

33.テーマの魅力:「洗濯機」


33.テーマの魅力:「洗濯機」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 3つ目のテーマは「洗濯機」です。「洗濯機」と聞いただけで、私の一番古い記憶がよみがえります。

 最初の洗濯機は、おふろ場のそばにおいてありました。ハンドルを回して洗濯物を絞る一層式、手動でした。上から見ている、中で洗濯物が回転してるのがよく見えました。洗濯せっけんを入れさせてもらうのが、とてもうれしかったことを覚えています。

 また、洗濯物の汚れでだんだん洗濯水が黒っぽくなるのを覚えています。私の泥んこ汚れのせいだったのでしょうか?

 その後に2層式で脱水機が付いたり、1層式で脱水までできる全自動が家に来たり。洗濯機プラス乾燥機という2台の時もありました。

 ・・・下宿生活をしてる時に、お風呂屋さんでコインランドリーを利用したこと、大きな洗濯機のおなかの中が見える面白さもつながって思い出されます。
 
 ついでに、洗濯洗剤のCM。指輪が当たるもの、「金・銀・パールプレゼント!」、液体になったもの。最近では主婦が重量挙げのように洗濯物を洗濯竿ごともちあげるシーン。「洗濯機」と関連して、CMの音楽や映像が頭の中を回ります。記憶というのは、面白いものですね。ひとつのことから、いろいろなものが
引き起こされてきます。

 さて、そして今、乾燥までできるドラム式・・・ほんとの全自動式です。干さずにそのまま洗濯機から出して着られる、手間のかからないタイプです。

 洗濯機はその音に特徴があります。洗濯、排水、脱水、乾燥、完了、それぞれにいろんな音があってとても面白いです。

 また、洗濯機のそばには蛇口がありそこからホースがつながっていて、下の方には排水のコースがある。大きな機械が水道と一体化していて、そのさまも何だか面白いです。

 そんなイメージで出来上がったのが今月の洗濯機です。皆さんは洗濯機からどんなことがよみがえってきますか?

*写真は、国立の駅前で見かけたトラッククレーンです。トラック+小型クレー  ン。人間はどんどんいろいろな機械を発明してきました。おもしろ!便利!

造形リトミック教育研究所

32.テーマの魅力:「冷蔵庫」


32.テーマの魅力:「冷蔵庫」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 テーマの魅力、二つ目は「冷蔵庫」です。

 私の「冷蔵庫」の記憶は、小学生の頃からです。まず帰宅すると冷蔵庫を開けるのが、私の習慣でした。夏の暑い日は麦茶を飲んだりサイダーを飲んだり、食べものを探しては空腹を満たしました。今ほどの大きさはなかったと思いますが、子どもにとってはかなり大きなサイズだったと思います。

 家電というのは、とても身近です。生活の利便性と直接結び付き、付き合いの長い機械です。共通の点は、どれもコンセントにつながって私たちの生活と密着して元気で動いてます。 

 小学生の時はどんな冷蔵庫だったかなあ? 中学校の時は?高校の時は?
家のあの辺に置いてあったな・・。 掃除をしたこともあったかな? 故障したこともあったな。その時どうしたかな? どこの店で買ったかな? 電器屋さんで注文したかな?デパートに見にいったかな・・・いろいろ思い出します。こんなふうに記憶をたどるのも結構楽しいものです。 

 冷蔵庫も時代とともに変化してどんどん便利になり、どんどん大型化し、新しい機能がどんどん増えました。

 「冷蔵庫」に対する私のイメージは、大きい、白い、冷蔵・冷凍・野菜の3つの部屋に分かれている、開けると涼しい、ずっしり重たい。家の中の小さなコンビニ、24時間いつでもおいしい食べ物が中に入っている(*ただし事前にお買い物しておかないと何もありません)。私は「テレビ」も好きですが、「冷蔵庫」も大好きです。

 そんなイメージで出来上がったのが、今月の「冷蔵庫」です。皆さんも冷蔵庫への思いをこめて、冷蔵庫を描いてくださいね。

*写真は、先日小田原駅前でみかけた小型パワーショベル+超小型ブルドーザー?
 前に小さなブレード(腕)のついた小型パワーショベルです。工夫!改良!

 造形リトミック教育研究所

31.テーマの魅力:「テレビ」


31.テーマの魅力:「テレビ」

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
 造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳 

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*新しく知るからのパートナー
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 おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

 きょうは今月の「テーマ」のひとつ、私にとっての「テレビ」の魅力についてお話しします。
 
 私が生まれたのは、世の中にテレビが出始めたころです。そのころは限られた家にしかなかったテレビも、数年後には東京オリンピックがあり、一般家庭にテレビが入りました。初めは、もちろん白黒テレビでした。

 リモコンなど考えられず、チャンネルは回転式でガチャッガチャッと回して選びました。またボリュームも同じように回転式で、たしか右に回すと大きくなったような記憶があります。

 「大きすぎる!」「もっと離れて見なさい」とよく言われたものです。

 私もアニメが大好きでした。「オオカミ少年ケン」、「鉄腕アトム」、「ジャングル大帝レオ」・・・たくさんの番組が次々と出てきました。

 ある日父親の職場(テレビ局)に付いて行くと、録音スタジオの外の大きなテレビの前は人だかり。それが、「アポロの月着陸のシーン」でした。驚きの声が周りから上がっていました。「本当にこれは月なのかなー?」なんて声も聞えたような気がします。

 その後カラーテレビが出てきました。きれいです!ビックリでした。もう完全にとりこです。

 ただし、わが家のカラーテレビの後ろにはカギがついていました。私があまりテレビを見過ぎるということで、工学部の教授をしていた叔父に父がカギをつけるように頼み込んだのです。「おじさんはすごい」けど「困ったな」などというなつかし思い出があります。

 ひと言で言えば、「テレビ」に対する私のイメージは、「宇宙から人の体内」まで、また「巨大なものから目に見えないほど小さなもの」まで、「昔のものから未来のもの」まで・・・といったようにあらゆる世界を目の前にリアルに映し出してくれるもの、といった感じです。

 こんなイメージや思い出を、歌唱造形(絵かき歌)「テレビ」の曲にこめました。たくさんの人に楽しんでいただけるとうれしいです。また、一人ひとりのイメージや思いがこの「テーマ」に重なって、楽しく長く記憶に残るような「テーマ」になってくれることを願っています。

*写真は、今年2月に「テーマ」とした「遊園地の乗り物」、「観覧車」の基礎です。
 大きな基礎とボルトでしっかり固定してありました。基礎は大切ですね!

造形リトミック教育研究所
nan