411.気持ちにゆとりを

411.気持ちにゆとりを
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日は3月3日、ひな祭りでした。
 何かお楽しみがありましたか? 

 私は、画用紙工作のお雛さまを飾り、桜餅をいただきました。
 桜餅、桜の葉に包まれて、上には桜の花があしらわれていました。

 ひな祭りには、日本独特のももいろがよく似あいますね。
 桃の節句ですが、桜もいいものです。
 和旋律のお雛さまの歌と、和菓子。

 ほんの15分くらいのお茶の時間でした。
ご家庭でちら寿司や、ハマグリのお吸い物でお祝いされた方もいらっしゃるでしょう。
それはそれで、楽しいひな祭りだったことでしょう。

できる形で、楽しみましょう。ほんのひと時の楽しみが、大きな安らぎとなります。

 きのう、「この1年間を駆け抜けるようにして過ごしてきた方は、休むことも必要です」と書きました。お子さんもそうですが、まずは親御さんがゆっくりとなさってください。ゆっくりすること、手を抜くことはいけないことのように思われがちですが、そんなことはありません。生真面目な方は、ことにそう思われるかもしれませんが、時にはゆっくり休みましょう。

 休むことによって、新しいエネルギーが静かにわいています。
 
 

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410.一息ついて

410.一息ついて
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 3月に入りました。学校では、各学年の課題はそろそろ終えた頃でしょうか?教室に通う中学生も、先週で学年末テストを終えたところです。

 この3月をどう過ごすかは、来年度4月のスタートに大きく関係しています。学校の学習が先に進まずにとどまっているときこそ、お子さんに合った有意義な過ごし方を考えてみましょう。

 ・この1年間を駆け抜けるようにして過ごしてきた方は、休むことも必要です。
 ・身辺の片付けに充てるのもいいですね。
 ・もちろん復習に充てることも大切です。
 ・予習に充てることも可能です。
 ・普段できないことに時間を使うことも意味があります。

 ともすれば、何ということをしないままに過ぎてしまう3月ですが、このように少し目的をもって過ごしましょう。春休みは短いですから、春休み前も含めて3月というひと月単位でとらえてみましょう。

 中学生の学期ごとの考査の指導をしていていつも思います。テストの前日ぎりぎりまで授業を進め続けて、「今日やったところまでが試験範囲!」なんていうことがよくあります。「これって、だれのための試験範囲?」と思ってしまいます。

 「教師として教えるべき内容は一応やったぞ!」ということにしかなりません。生徒がわかっているか分かっていないかは二の次で、とにかく教師のノルマは果たした、といった感じです。生徒が家で復習をして、分からないところがあったとしても質問もできません。

 学校の教育では、よほどゆとりのある生徒を除いたら、ほとんどがいつも追われているような学習の進め方です。

 この追われっぱなしの教育体制の中で、少し息継ぎできるのがこの3月です。4月の始業式までにはちょうどひと月程ありますから、どんなふうに過ごしたら良いか考え、大切に過ごされることはお勧めです。

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409.音読

409.音読
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 絵がすらすら描ければ楽しいように、文もすらすら読めれば楽しい!

 教室で土曜日に勉強しているある生徒さん、読むことよりも描くことが得意です。造形リトミックの歌も大好きでいつもリピートを要求してきますが、彼の描き方は、彼独自のものです。輪郭をスルスルッと描くようなやり方で、次々に表現していきます。造形リトミックの描順とは別に、彼はもうひとつ独自の描き方を持っているのです。

 彼の作品には、たいてい登場人物が複数存在し、まるで物語の一場面のように仕上がっていきます。まだ言葉数が少なく、話すテンポはゆっくり目のこの生徒さんにとっては、絵が表現手段のひとつになっています。

 でもそんな彼も、毎週音読を繰り返すことによって、少しずつ音読も”スラスラ”に近づいてきています。文字はもうよく読めているのですが、それを音声に変換するのにまだ少し時間がかかっています。また、音声に変換できた後にもそれを呼吸を整えながら口腔内の筋肉を使って、滑舌よく発声するのにまだまだトレーニングが必要な段階です。

 しかし文字を追う目の使い方がとても上達してきていることに、先日気がつきました。彼は読めない文字があると指で示してこちらに視線を送り、「何て読むの?」と目で問いかけてくるのですが、彼の指はいま発音している単語のひとつ先を追っているということがわかりました。

 「読む」というと、文字の知識や発音の機能に着目されがちですが、スラスラ読むためには、文字を順に追う目の機能も欠かすことができないほど大切な要素なのです。実際に読んでいるところよりも、目が先へ先へと進んではじめて、すらすら読めるのです。

 造形リトミックの基礎線描は、描くトレーニングでありながら、目のトレーニングでもありますが、幼児期から積み上げてきた追視のトレーニングが、テキストの音読にもこのように直結しているということをあらためて認識しました。

 

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408.描き続ける子ども(2)

408.描き続ける子ども(2)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 子どもが描き続けるのなら、それは自ら進んで機能トレーニングを行っているようなものです。外から人に言われて行っているのではなく、自ら行っているのであれば、トレーニングの効果はいっそう高いものとなります。

 しかし、あまりに同じことばかり繰り返していると、教育者や親御さんはついつい止めさせたくなってしまいます。時間を気にせずに、するべきこともしないでそればかり行っていたのでは、生活は成り立ちませんから。

 そんな場合の指導のポイントは、時間を決めて行わせることです。「○○をしたら、またお絵かきをしていいですよ」、とルールーを作ることも有効です。

 そして、さらに大切なことは、同じものばかりを描き続けていることを批判的に見ないことです。

「またー?!」とか「そんなものばっかり」とか「もう、いいんじゃない?」・・・とか、マイナスの発言をしないことです。

 むしろ、肯定的なまなざしでほめてあげることです。
「うさぎ、上手だね」「いっぱい描けたね」「このうさぎ、かわいいねー」というように。「あなたがうさぎを描き続けることは、いいことよ。お母さんは、認めてますよ」ということを言葉や態度でしっかり伝えてあげましょう。認め、肯定されている方が、別の行動へとスムーズに動きやすいものです。

 批判的に見られていると、子どもはいつまでも満足しないので、却って別の行動への切りかえが難しくなります。テキパキと他の行動へと進めさせようと思われるのなら、その行為を肯定的に捉えるべきです。

 そしてむしろ、親御さんもお子さんの描画の世界に参加し、「このうさぎ、何を食べるの?人参?キャベツ?」「このうさぎは、お母さんうさぎ?」「これは?女の子のうさぎ?」「このうさぎ、今日はどこに行くの?」・・・など、お子さんが自然にイメージを膨らませるような言葉をかけてあげましょう。そうすれば同じくり返しの中でも、学習効果はさらに広がっていきます。

 

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407.描き続ける子ども

407.描き続ける子ども
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 2月18日、ちょうど1週間前の教室ブログで津田沼教室の講師が「うさぎ」を描き続ける生徒さんのことを記述していました。この生徒さんが最初に興味をもったのはたしか「ライオン」だったように記憶していますが、その後は「うさぎ」になってそれが数ヶ月以上は続いています。教室でも課題のあい間あい間に描いていますし、ご家庭でも繰り返し描いているそうです。

先週のブログを読んでくださった方はご記憶にあるかと思いますが、でもその甲斐あって
・書く技術がステップアップした
・集中力がついた、とのことでした。

 この生徒さんだけでなく、同じものを繰り返し描く生徒さんは少なくありません。「ライオン行く、ライオン行く」と言って教室に来る生徒さんや、「ロケット、ロケット」と言って通ってくる生徒さんもいるほどです。「うさぎ」も「ライオン」も「ロケット」も造形リトミック:歌唱造形の中のテーマです。

 子どもは自分で描けたことにとっても満足して、くり返しくり返し描くのです。大好きなものが描けたからうれしい、ということもあれば、描けたからそのものが大好きになるということもあります。また、好ききらいとは別に、”描けること”、そのこと自体がうれしいということもあるのです。

 ピアノを習い始めた子どもが、まだ上手に弾けなくてもピアニストのように鍵盤の上で指を滑らせてみたり、パソコンにどうにか1文字1文字入力しているような状態でも、連続入力するかのように指を動かしてみたり、まだ文字が書けないのにすらすらと書けるかのように鉛筆を走らせてみたり・・・

 とにかくスラスラできるというのは憧れですし、それができているときはとても楽しく”快”の状態です。まずはじめにどうする、次にどうする、その次に、その次に・・・と脳が連続的に働き、それにしたがって手指も連続して動く。

 そのことによって、脳の機能は活発化しさらに発達します。もちろん手指の機能も、認知機能も発達します。また心理的に”快”の状態は、他の情報の獲得にとっても良い状態ですし、情報の吸収力もアップさせます。

 時に、「いつも同じものばっかり描いて・・・」と思われるかもしれませんが、描き続けているお子さんの中で今なにが起きているのか、今どんな状態であるのか、を想像してみましょう。作業手順を心得て、次々と展開していき、それに従って、次々と手指に指令を送っているのです、そして手指はその指令どおりに働いているのです。

 それを可能にしている子どもの中のエネルギーには相当のものがあります。それだけのエネルギーがあれば、さらに成長、発達が促されていくことでしょう。

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406.色の魔法

406.色の魔法
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 なぐり描きの段階のお子さんの絵であっても、一緒に彩色してあげましょう。黄色くぬれば、ひよこ。白くぬって、頭の赤いとさかとあごの赤い肉だれ、そして黄色いくちばしをぬれば、もうニワトリです。まるを白やオレンジでぬって、ぎざぎざと割れ目を入れれば、たまご、です。

 ひよこやニワトリには、水性のマジックペンで目を描きましょう。お子さんの勢いで、思わぬ目になることもありますが、それはそれです。

 教室では今月、鳥の絵を思いっきり楽しんでいます。楽しんだ後は、教科の学習にも意欲的になれます。また、お母さんと離れるのが苦手な生徒さんも、絵を描くことを楽しめればお母さんと離れていることさえ忘れてしまいます。そうして、講師と安心して充実した時間を過ごせると、子どもには親御さん以外の大人への信頼感が育ちます。

 このブログには母子分離についてのお問い合わせが日々多いのですが、母子分離へのポイントは「お子さんをお母さんから離そうとしない」ことです。離そうとすればするほど、お子さんはお母さんにしがみつきます。「お母さんと一緒だよ。一緒に先生と楽しいことしようね」というスタンスで臨めば、お子さんは安心して課題に取り組むことができます。そのとき、絵の具での彩色は、お子さんの興味を引き出す恰好の課題となります。

 色が魔法のようにさーっとものの形と特徴を表し、その対象への興味でお子さんの意識をぐいぐい引きつけます。多少不安を抱えながらも、目の前の出来事が興味深ければ、お子さんはお母さんの存在をそのときは忘れています。最初は短くても、少しずつそんな時間を伸ばしていけば1時間くらいのひとりでの課題への集中は可能になってきます。

 このプロセスで、ひとりでできた自信や親御さん以外の大人への信頼をしっかり育てられればその信頼感はより複数の大人へと広がっていき、母子分離もスムーズに実現していくことがきっとできます。

 きょうは色のお話のつもりでしたが、母子分離の不安についての質問のことが気になっていたものですから、ついお話がそちらの方向に行ってしまいました。少しでもお役に立てればと思います。

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405.描けたら色をぬりましょう!

405.描けたら色をぬりましょう!
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 きのうの「ひよこ」の描画のつづきです。介助描きから、どうにかひとり描き出来るようになった生徒さんの作品、マルがゆがんでいても当然です。

 それをどうやって整った丸にもっていってあげるか?

・ひとつは、講師の意識の問題です。ゆがんだマルでも、まずは描けたことを評価するべきだとお話しました。そのとおりです。しかし評価した上で、講師としてはここのままで”よし”としないことです。次のステップへとさらに目標を高めていきましょう。

・ふたつめは、次の目標へと到達させるための技術を講師がもつことが求められます。ただ”がんばりましょうね””もっときれいに!”では、目標へはなかなか到達できません。
リズム造形のバリエーションは、認知能力と描画能力を確立させ、上達させるための方法論です。これに基づいて、繰り返し楽しみながら、描画技術を向上させていきます。

 このあたりが、講師の力量が問われるところです。教室では講師の力量を等しく水準以上に引き上げるために、毎月ケース会議を欠かさず行っていきます。

 さあ、生徒さんが一生懸命に描いたひよこの絵、やがては少しずつ整った形で描けるようにトレーニングを重ねていきますが、この段階で水彩絵の具による彩色をお奨めします。彩色は、多少手を添えてでも構いません。

 ひよこを黄色でぬり、くちばしはオレンジかピンク、からだとは異なる色でぬりましょう。そして、草を黄緑でぬってみましょう。

 そこには、ふんわりとやわらかいひよこと春の気配を感じさせるやわらかい草はらが現れでます。色には、線で描いたものをさっと面に変えてしまうような働きがあります。また、色は描いた対象物の特徴の大きな部分を占めているので、彩色することによって、描いたものが何であるのか、またどんなものであるのかを一目瞭然といったように描き手にフィードバックするのです。いわば、色の魔法です。

 子どもは、先生の賞賛の言葉と彩色によって返ってくる手ごたえによって、大きな満足を得ることでしょう。

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404.良さを見つけられてこそ

404.良さを見つけられてこそ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 先日のセミナーでひとりの講師から、「○○くんはこれまで介助で描いていたんですけど、ひとりで描けるものがでてきました!」という報告を受けました。

 「それは、すごい!」と思いながらも、「たとえばどんなものが描けるようになってきたのですか?」と尋ねたところ、「ひよこです。・・・でも、きれいなマルで描くというわけではないんですよ。いちおうグルンっていうようなゆがんだマルでひよこの頭と体を描いて、まわりの草もここに描いてというと、グイーっと線を引くような・・・そんな描き方なんですけど」、とのことでした。

 これを聞いて皆さんはどう思われますか?

 「なんだ、そんなの描けるうちに入らないじゃない!」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。私もセミナーで時折、「ゆがんだマルでしか描けないんです!」「草っていっても、長めの線をただ描くだけなんです!」というような発言を耳にすることがあります。

 とすると、先にあげた講師は過大評価しすぎているのでしょうか?
 ・・・そんなことは、ありません。私はその報告を聞いて、「この講師は、生徒さんへの評価の仕方、言うなれば発達の捉え方を心得ている、講師としてその域に達したな」と感じました。

・たとえゆがんだマルであっても、何もない白い画面上にマルが描けるとはどういうことなのか?
・草に見立てて、画面上のいろいろな場所にいろいろな向きで直線が引けるとはどういうことなのか?

 特殊教育では、私達が当たり前に行っているようなことについて、それができるとはどういうことなのかを細かく分析できることが必要です。その分析的な尺度をもって、一つ一つの機能を育てていってあげる、ある意味それが特殊教育です。

 なぐり描きから、ゆがんだマルへ、そして整ったマルへ、そこまでに到るプロセスには、小さなさまざまなステップがあります。そういった発達のプロセスを分析的に捉えることができて初めて、ゆがんだマルをも評価することができるのです。普通教育でもそうですが、特殊教育においてはことに、発達をそのように分析して捉えられることが求められます。

 ゆがんだひよこを「描けます!」と評価できた講師は、発達をそのように分析して捉えることができているのです。そして、講師のこのような肯定的な評価は子どもに豊かで大きな自信を持たせることができます。講師が心からほめてこそ子どもの自信は育てられます。良さを見つけれられてこそ、子どもは育つのです。

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403.週末は・・・

403.週末は・・・
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 明日は土曜日、多くの方はお休みでしょうか?
 教室は土曜日が一番にぎやかな日ですが、それぞれのご家庭では週末を楽しみ、ゆっくり過ごしてまた来週への立て直しができるといいですね。

 土曜日の教室も、週末の楽しみであり、来週1週間の元気を蓄える場となっていてくれたら、とてもうれしいことです。

 小学校も中学校も高校も、また職場も、1週間が始まると日々あわただしく過ごされていることと思います。しかし、その1週間のあわただしさを土日の2日間をうまく利用することによって、もっとゆっくりとした落ち着いた時間にすることが可能です。

 たとえば、土日のうち一日はふだんできないお楽しみの時間に当てるとしたら、もう一日は1週間の整理と心身の休息に当てましょう。

 1週間の整理といっても、半日かけて行うほどの量はないはずです。せいぜい1時間くらいで済むことでしょう。この1時間を休日につくり出すかどうかで、次の1週間の流れが異なってきます。

 いつも忙しい忙しいと急かされていては、心身ともに疲労してしまいます。休日にこの1時間を作り出すことによって、そんな気ぜわしさから解放されます。机の上を片付ける、本棚を片付ける、おもちゃ箱を片付ける、ランドセルの中を整理する、・・・。

 それをしておくことによって、まず気持ちがすっきりします。また、片付いていれば、
明日からの行動がスムーズに行えます。ですから、あわてず、失敗や忘れ物も減ります。

 できれば、そんな時間を午前中にとりましょう。そして、午後は自由にゆっくりと。たんたんと普通にやればいいんだ、くらいの気構えの方が却って凝縮した仕事ができるものです。

 休日を生活の立て直しの日として、大切にしましょう。ほんの1時間の意識でいいのですから。

 
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402.自らの中に動機付けを

402.自らの中に動機付けを
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 脳の活性化のために、いつもと違うことを心して行うとよい、という話を前に何かの本で読んだことがあります。たとえば、いつもとは違う道を通ってみるとか、入りなれているお店ばかりではなく時には初めてのお店に入ってみるとか、使い慣れているボールペンだけではなく時にはいつもと違うボールペンを買ってみるとか・・・。

 そう意味でも、今回歯医者さんに行ったことには大きな意味がありました。非日常のことを経験すると、異なる認識を得ることができます。また日頃感じていることを、異なる側面から改めて確認することができます。

 それは・・・、
「歯がきたないから、一生懸命磨きなさい!」というよりも
「歯がきれいだから、一生懸命磨きなさい!」という方がはるかに、歯みがきへの動機付けが高まる、ということです。

 これは学習においても全く同じです。
「できないんだから、がんばりなさい!」というよりも、
「得意なんだから、がんばりなさい!」という方がはるかに、学習への動機付けが高まる、ということです。

 これは、私たちの教室、発達支援教室 Elephas のモットーにそのまま通じることです。

・「楽しい」からのパートナー
・「新しく知る」からのパートナー
・「ちょっと簡単」からのパートナー

 その生徒さんにとって「楽しい」こと、その生徒さんにとって「新しく知ってうれしい」こと、その生徒さんにとって「ちょっと簡単」なレベル、それらを的を得て生徒さんに提示するのが講師の役割であり、腕の見せ所であり、やりがい、面白みです。

 口先だけで「得意なんだから」とおだてても、がんばる気持ちにはなれません。心から、「できた」「わかった」「得意だ」と感じさせること、学習のスタートはそこにあります。

「得意なんだから、がんばろう!」と自らの中に動機付けが働くようになれば、理想的です。言い換えれば、人から言われるのではなく自らのそんな気持ちになれること、私達が目指しているのはその辺りにあるのです!

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