614.大つごもり


614.大つごもり
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 あすは大晦日。大晦日のことは、大つごもりとも言います。「つごもり(月隠り)」とは月がこもる日、つまりひと月の最後の日のことです。そして十二月の最後の日は特に一年の終わりの日でもあるので、大つごもりと言われるのです。

 教室の生徒さんとつい先日、大晦日のあわただしさは「あはれなり」と『徒然草』で学びました。そこで「つごもり」ということばも出てきました。

「本文中のつごもりの意味として適当なもの選びなさい」という問があって、
「正月・十五夜・立冬・大晦日」の中から選ばせるのです。

 毎年、年の瀬に「大つごもり」を実感を伴って経験していたら、こんな問にも答えられるのかもしれませんね。

 『徒然草』のこの一節、少し味わってみましょう。

 (大つごもりの夜は、夜半過ぎまでざわざわしているが、)

「暁がたより、さすがに音なくなりぬるこそ、年の名残も心ぼそけれ。
 ・・・・・かくて明け行く空の気色、昨日に変わりたりとは見えねど、
 ひきかへめづらしき心地ぞする。
 大路のさま、松立てわたしてははなやかにうれしげなるこそ、またあはれなれ。」

 しみじみと「あはれ」を感じられましたでしょうか?

 元旦、大晦日からの打って変わったさま、鎌倉時代の人々とも感を同じくすることが出来ますね。ご家庭の中でもわかりやすい言葉でこのような趣をともに味わえることも少し気持ちもゆったりとした新年ならではのことではないでしょうか。

 どうぞ清々しい新年を。

 

造形リトミック研究所
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公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

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613.お正月の準備を


613.お正月の準備を
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 今年もあと2日。
 この期間にご家庭では皆さんお正月の準備をなさることでしょう。

 大掃除、新年の飾り付けやお買い物、
 なるべくお子さん方もその一助として参加できるようにお勧めします。

・幼児の場合
 なにかひとつでも意識的に参加させることによって、
年末のあわただしさ、新年を迎える清々しさや喜びを行動(形)や雰囲気、空気を通して感じさせてあげましょう。

 「いそがしい、いそがしい」「新しい年がくるから、きれいにしようね」という言葉がけをしながら、ガラス磨きを(ほんの一部分でも)手伝わせたり、買出しの荷物を(たったひとつでも)を持たせたり、お正月の花を(ガラス瓶にたった一輪でも、ぽんと)生けさせたり・・・。

・学齢児者の場合
 幼児よりもより意識的に、またお手伝いの範囲や難易度も高めて、参加できる場面を設定してあげましょう。

 幼児も学齢児者いずれも、「急がしいのだから、邪魔しないでね」とばかりに蚊帳の外に置くことのないようにしましょう。年末からお正月にかけては、日本の伝統や文化、しきたりを一年の中でもっとも身近にまたご家族皆さんと共に体験できる時です。
このチャンスを生かしましょう。生きた知識を学び得ることが出来ますし、気持を共有することも出来ます。
 
・社会人の場合
 学齢児者よりもより意識的に、また仕事の範囲や難易度も高めて、参加する場面を設定しましょう。ご家庭の中で、自分が役立つ存在であることを感得できるチャンスです。

 また社会人としての年末年始の振る舞いを学ばせることも大切です。いただいた年賀状にお返事を書くこともそのひとつです。親御さんが一緒に用意された年賀状をポストに投函するだけでも良いのです。それぞれの出来る形で礼を尽くすことは、新しい年の始めに恰好の行いです。

 清々しい気持ちで新年を迎えられるように、この2日間をどうぞ大切にお過ごしください。

 
 
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612.子どもを育てる評価


612.子どもを育てる評価
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 冬休み、いかがお過ごしですか?

 ともすればヤキモキさせられた通知表も、手に渡されるとさまざまな思いでご覧になられ、気持ちも一区切りされたところでしょうか。成績の評価だけでなく、担任の先生からの所見も気になるところですね。

 ある親御さんは、先生の所見をご覧になられてとても安心され、喜んでいらっしゃいました。拝見すると、先生がお子さんのよいところを見つけて的確に評価されているのです。

 たとえば、
「意欲的に発言できる場面が多くなってきました」。

 お子さんにしてみれば、先生から褒められて大喜びです。
 親御さんにしてみれば、まだまだ学習態度に問題があることはわかっていながら、
先生が自分の子どもをこのような前向きな暖かい眼差しで見ていてくださることを再認識され、どんなにか気持ちが休まり、安心されたことでしょう。先生が応援してくださっていることが、親御さんにとっては大きな力となり勇気となり、やさしさとなるのです。

 先生のこの所見、裏から冷たい目で見れば、
「これまでは、意欲的に発言できない場面が多かった」ということであり、
「今でも、その傾向が完全にはなくなってはいない」ということです。

 先生によっては、この裏の見方の方が表立って取り上げられてしまうことがあります。それでは、伸びる子どもも伸び悩んでしまいます。

 まだまだ授業中のエスケイプや多動傾向があっても、
暖かい眼差しで評価されれば、子どももよい方向にその芽を向けますし、親御さんも安心して無理なく子育てが出来ます。

 先生の言葉から良い循環が生まれ出るのです。すばらしい先生方がたくさんいらっしゃるのです。そういう先生方がもっともっとクローズアップされて、お手本になっていただきたいものと切に願います。

 子どもの成長のために。ご家庭の幸せのために。社会の平和のために。

 

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