5023.~個の視点を?

5023.~個の視点を?

「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・

 ~今日のElephasブログ:「一生役立つ学びの力を」(5月19日)

おはようございます。Elephas エレファース東中野教室の近藤です。

通称タヌキ先生と呼ばれています。

閑話休題。

灘中の伝説の国語教師「橋本武先生」をご存じでしょうか?

橋本先生は「一生役立つ学ぶ力」を掲げ、「スローリーデイング」に取り組んできました。

中勘助の小説「銀の匙」1冊だけを教科書として、中学3年間をかけて教える。

1日1~2ページのこともある。とにかく横道にそれることも多く、生徒はいろいろな経験を重ねて人生の様々なことを学ぶ授業を行っていました。

たとえば、「銀の匙」の一節に「ぺんぺん草」とあれば、横道にそれ、ぺんぺん草とはナズナのことだと話す。

そこからナズナは春の七草で、「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」、さらに図鑑で花を調べ、食用の内容まで話す。

また、ついでに秋の七草「ハギ、ススキ、クズ、キキョウ,ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ」、そしてまた花の色など。

また野外学習として春の七草を生徒と一緒に採集にいく。

このようにして橋本武先生の「スローリーディング」は1冊の小説「銀の匙」一つで3年間を通して、生徒の一生に役立つ無限の学びの授業を行ないました。

SEOLEOには個性のあるかわいい生徒さん方が集まります。

それこそ無限の可能性を秘めた生徒さん方。

塾である以上、もちろん教科書対応の課題で正解率を上げることも指導いたします。

しかし、本当に教えたいのは、寄り道しながらも、「一生役立つ学びの力」を授けたいということです。

タヌキ先生 「何か質問のある人?」

K君     「はーい、先生」 

タヌキ先生 「K君どうぞ・・・」

K君     「春の七草、秋の七草わかりました。ではタヌキ先生の七草は?」

タヌキ先生 「・・・・・・・」

今日も楽しい学び舎です!

 

 

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

生徒さん方に何を伝え、何を身に付けさせたいか、どのような方向性を持って授業を行うか?講師の思いと情熱はとても大切です。そこに生徒さんの特性や心理、学力、学校や生活の状況、ご本人や親御様のご希望を加味して、少し先の方向性を見定めた上で、日々の授業プロがラムを組んでいきます。Elephasでは、個別指導ならではの対応を基本としています。ひとり一人の講師がもつ自身の教育への思いと生徒さんへの個の視点とを程よく調和させて、日々取り組んでいます。

 

発達支援教室Elephas(エレファース)

>>お問い合せ

 

 

 

1979.~適正評価~

1979.~適正評価~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。
 それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。
 

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『読み取る』(8月19日)
・・・国語の教科書の中の『ひとつの花』~。問:ゆみ子に高い高いをしてあげた父の気持ちは?
   選択肢:「遠いところを見せてやりたかった」、「ひとつでも娘に楽しいことをしてやりたかった」・・・。

小4のYくんは、はじめ前者を選び、そのあと後者を選んだそうです。

講師は思いました、「遠いところを見せてやりたかった・・・、Yくんは空間的にだけではなく、比喩的なもの、時間的未来と考え、
まずそれを選んだのかも。だとするとそれも正解、むしろより文学的」と。

そうかもしれません。

しかしここで私は、初代所長の云う、”適正評価”という言葉を思い出しました。
随分昔のことですが、所長は数教育の一人者である遠山啓先生とお話しをさせていただいたことがあるそうです。

ある美術家が、幼児の描いたあしが何本もある犬の絵を見て、
「これは、走っている犬だね。あしを何本も描いて走っているようすを表現したのだ」と評価したことに対し、
所長は「それは、過大評価だ」と思ったところ、遠山先生は「それは過小評価だ」とおっしゃったそうです。そこには、
「どうせ、小さな子どもの絵だからという意識が介入している」と指摘されたとのこと。
そのことに所長は大変感心し、「過大評価でも、過小評価でもいけない。適正評価をするべきだ」と深く感じた、とのことでした。

当講師は、教材研究において、また教育方法において議論のできる講師の一人です。
共に議論し、Elephasの教育がよりクリエイティブで、深みのあるものとなることを楽しみに期待しています。

・・・Yくんの本当のところが、どちらであるかはわかりません。

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

nan

1920.~1つだけを~

1920.~1つだけを~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。
 それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。
 

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『成長の花が』(6月11日)
・・・Kくんは、小学校1年生です。地域の小中学校支援級合同レクリエーションの際に、
   大勢の前でしっかりと力強く名前を言えました。少しずつの積み重ねがいざという時の力となり・・・。
   

Kくん、がんばりましたね。
「お名前は?」「◯◯◯◯です。」、この積み重ねが形になったのですね。

かつて、造形リトミック研究所設立の当初よりお世話になっていた先生から教えていただいたある先生の言葉に、
「直して欲しいことを一つだけ注意します」という一節がありました。

指導をしていて、直して欲しいことが十あったとしても、十注意しては一つも直らない。
一つだけを、くり返しくり返し練習して、直させましょう、ということだったと思います。
玉野初代所長も、この一節を繰り返し取り上げていました。

Kくんのお名前の練習もそんなくり返しだったのでしょう。
時に、目標に向かって先が見えにくいこともありますが、
見えないときこそ、その一つを無理なく楽しくくり返しくり返し練習しましょう。

やがてそこに結果が伴ってきたときは、生徒さんの自信となり、講師にとってはひとつの心の手応えとなります。

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

nan

1321.Elephas ホリデーブログ ~「心を燃やして」~

1321.Elephas ホリデーブログ ~「心を燃やして」~
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

あるきっかけで、企業家の自伝的著書の言葉に触れ、
その高い志と精神性の強さに、衝撃的な感動を覚えました。
どの仕事においても、もちろん私どもの日々の療育においても、学ぶべきところが大いにあります。

強固な精神性に裏打ちされた、命懸けの継続的な挑戦と努力。
これは、”立派な人がいたのね”と伝記としての話に終わることではありません。

本物の精神的”若さ”を感じます。

未熟さとしての”若さ”ではなく、
純粋で、フレッシュで、他者への思いを持ち、挑戦し続ける”若さ”です。

心を燃やして、日々の仕事に打ち込み、目の前の課題に取り組む。
しかも必死の努力ではなく、目を見張るような創意工夫がある。

その若々しさに、胸のすく思いがします。
Elephasも、若者が活躍しています。本物の若さに学びましょう。

発達支援教室Elephas・造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

nan

1298.~名人は基本から~

1298.~名人は基本から~

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。
 それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『夏の花と言ったら?』(8月22日)~ひまわりのたくさんの花びらを手際よく描いたり、工作で貼り合わせたり・・・~

名人には、名人のやり方がある、と初代の所長(玉野良雄)がよく申しておりました。

子どもに花を描かせると、花びらがどこまでも横一列に並んでしまったり、
花びらの向きがバラバラになったりして、子ども心にも「?」という描きようになりがちです。

では、名人はどのように描くのでしょうか?
名人は花びらを描く基本の順序を心得ているのです。

基本があることによって、正面の花や、斜めや横、下を向いた花まで自由に描くことができます。
その基本を教えれば、子どもにもバランスの良い花が描けるのです。

それが、造形リトミックです。

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

nan

1279.~更なる一本は~

1279.~更なる一本は~

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。
 それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『ついに理解』(8月1日)~受験に向けてがんばっているSくん、ついに時計の問題を理解することができました。
長年の努力が実りました・・・~

初代の所長が、よく言っていました。
発達”あみだくじ説”、所長の持論です。

発達は、階段を昇るように一段一段上に向かって昇ってていくものではなく、一歩一歩昇っても停滞するように思われるときもあれば、
グンと昇って昇り続け、・・・そしてまた停滞しているかに見えるときもある。

通常の発達理論においても、一見停滞と思われるような現象は「プラトー現象( Plateau Phenomena)」として説明されています。

この”あみだくじ説”の大きな特徴は、あみだの縦横の線の中に更に一本の横線を入れることに、発達の様相が変化する、
ということを捉えたことにあります。

指導法の追究は、この更なる一本の横線を何処に如何に入れるか、ということなのです。
指導者の努力と創造性が求められるところです。

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

1268.Elephas ホリデーブログ ~「広がるイメージ・・感じる」~

1268.Elephas ホリデーブログ ~「広がるイメージ・・感じる」~
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

もうひと月ほど前の新聞記事(読売新聞2013年6月28日)です。
「平安京跡から出土した土器の裏に、いろは歌のほぼ全文が書かれていたことが確認された」
とありました。

「いろは歌」最古の全文  貴族の子弟手習いか   

という見出しがあり、古への歴史的ロマンから、また文字を教えている身として興味を覚えて切り抜いておきました。

と、その翌日のコラム「編集手帳」でもこの土器のいろは歌のことが取り上げられていました。
書き損じがあったり、文字の大小があったり、書き切れなかった行が冒頭の余白に書かれていたり、というこの歴史資料に対し、

 つたない筆遣いは貴族の坊やだろう。
 ・・・「ねえ、終わったら蹴鞠しにいっていい?」「もっと集中しなさい!」
 800年前の会話が聞こえてくる(読売新聞2013年6月29日)
 
 とありました。

このコラムの筆者の感性には脱帽。恐れ入りました。

 あの土器から、視覚的にも聴覚的にも、とてもそこまでのイメージは・・・・・。
 このコラムの数行のおかげで、一気に平安の貴族の日常が目の前に広がってきた思いでした。

 日頃の生徒さんとの学習の場で、生徒さんの文字、書かれた内容、また表情、仕草、言葉、行動、から講師は何を感じ、何を読み取るか。

 気負うことなくそれが自然になし得る、豊かな感性をそなえていたいものです。

 

 
発達支援教室Elephas・造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 
nan

1240.Elephas サタデーブログ ~「6月第4週:今週の心に残ったE・Blog」~

1240.Elephas サタデーブログ ~「6月第4週:今週の心に残ったE・Blog」~
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」

: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

今週のE・Blogは「可愛い笑顔」(6月20日up)。今週も、迷いました。みなさまは、いかがでしたでしょう。

「可愛い笑顔」、と聞くと幼児を連想しがちですが、これは中学3年生のとてもまじめな生徒さんのお話でした。
このブログから、かつて学んだ「ずれによる創造」という観点がよみがえってきました。

ひとりの子どもを決めつけない。子どもには様々な面があります。まだまだ知りえない部分がたくさんあるのです。

たとえ小さなことでもひとつの意外な面に気づくことで、その子どものこれまでとは異なる点が面となって広がってきます。
そのことによって、これまで理解できなかったことが読めてきたり、新たな可能性が感じられたりもします。

先日ある生徒さんの課外活動の写真を見る機会がありました。

時折、乱暴な言葉が出たり、適切ではない行動があったりするそうですが、実に生き生きと良い表情をしています。
その日の感想も、「全部楽しかった」とのこと。この感想は、適当に答えておけばイイや、といった投げやりのものはないと
思われます。経験から、そのあたりのことは直観でそう感じます。

同じ一人の生徒さんに対応するときに、問題となる行動からアプローチするか、またはすばらしいと感じる面からアプローチ
するかによって、結果は大きく異なってきます。

pygmalion effect (ピグマリオン効果)

教師の期待によって学習者の成績が向上することである、と解釈されています。言葉の由来は、

「キプロスの王ピグマリオンが自分で彫った象牙(ぞうげ)の乙女像を愛し続けた結果、乙女像が本物の人間になったという

ギリシア神話にちなんでこうよばれる。」(Yahoo!百科事典)とありましたが、

”期待する”というのでは少々ネガティブであり、ピグマリオン王ほどの力が感じられません。期待するというよりも、その

子どもを「良し」と確信すること、心からそう思えること。象牙を生身に変えるほどの力。そこから、教育は始まります。

あの写真には、その生徒さんの内側にある何かすばらしものが感じられたのです。。

発達支援教室Elephas・造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

nan

1027. ~思考を楽しむ~

1027. ~思考を楽しむ~
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性

を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。それを広く
皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいて
います。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『次の笑顔を』(11月15日)~生徒さんの笑顔と親御さんの笑顔、そして次の笑顔を求めて・

・・~

かつて初代の所長が言っていました、「新しい指導方法を思いついて準備ができると、生徒さんの来るのが
楽しみで仕方ない」と。その予想が的を得たものであった時の喜びはとても大きいものがあります。そうでなか
った場合も、次の課題に気づき、また興味と意欲が湧いてきます。

そうやって、指導法は深められていきます。それらを講師同士で共有するのがケース会議です。
良いケース会議は、とても刺激的です。知的好奇心にずんずん響きます。空論でなく、生徒さん自身が見え、思
考の中心に置かれます。

経験の少ない者もそうでないものも、ともに同じラインで考えられることも魅力です。経験に基づく見方と、
新しい視点からの見方、双方が真剣であればその交叉からは大きなヒントが得られます。

発達支援教室Elephas・造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 
nan