403.週末は・・・

403.週末は・・・
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 明日は土曜日、多くの方はお休みでしょうか?
 教室は土曜日が一番にぎやかな日ですが、それぞれのご家庭では週末を楽しみ、ゆっくり過ごしてまた来週への立て直しができるといいですね。

 土曜日の教室も、週末の楽しみであり、来週1週間の元気を蓄える場となっていてくれたら、とてもうれしいことです。

 小学校も中学校も高校も、また職場も、1週間が始まると日々あわただしく過ごされていることと思います。しかし、その1週間のあわただしさを土日の2日間をうまく利用することによって、もっとゆっくりとした落ち着いた時間にすることが可能です。

 たとえば、土日のうち一日はふだんできないお楽しみの時間に当てるとしたら、もう一日は1週間の整理と心身の休息に当てましょう。

 1週間の整理といっても、半日かけて行うほどの量はないはずです。せいぜい1時間くらいで済むことでしょう。この1時間を休日につくり出すかどうかで、次の1週間の流れが異なってきます。

 いつも忙しい忙しいと急かされていては、心身ともに疲労してしまいます。休日にこの1時間を作り出すことによって、そんな気ぜわしさから解放されます。机の上を片付ける、本棚を片付ける、おもちゃ箱を片付ける、ランドセルの中を整理する、・・・。

 それをしておくことによって、まず気持ちがすっきりします。また、片付いていれば、
明日からの行動がスムーズに行えます。ですから、あわてず、失敗や忘れ物も減ります。

 できれば、そんな時間を午前中にとりましょう。そして、午後は自由にゆっくりと。たんたんと普通にやればいいんだ、くらいの気構えの方が却って凝縮した仕事ができるものです。

 休日を生活の立て直しの日として、大切にしましょう。ほんの1時間の意識でいいのですから。

 
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402.自らの中に動機付けを

402.自らの中に動機付けを
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 脳の活性化のために、いつもと違うことを心して行うとよい、という話を前に何かの本で読んだことがあります。たとえば、いつもとは違う道を通ってみるとか、入りなれているお店ばかりではなく時には初めてのお店に入ってみるとか、使い慣れているボールペンだけではなく時にはいつもと違うボールペンを買ってみるとか・・・。

 そう意味でも、今回歯医者さんに行ったことには大きな意味がありました。非日常のことを経験すると、異なる認識を得ることができます。また日頃感じていることを、異なる側面から改めて確認することができます。

 それは・・・、
「歯がきたないから、一生懸命磨きなさい!」というよりも
「歯がきれいだから、一生懸命磨きなさい!」という方がはるかに、歯みがきへの動機付けが高まる、ということです。

 これは学習においても全く同じです。
「できないんだから、がんばりなさい!」というよりも、
「得意なんだから、がんばりなさい!」という方がはるかに、学習への動機付けが高まる、ということです。

 これは、私たちの教室、発達支援教室 Elephas のモットーにそのまま通じることです。

・「楽しい」からのパートナー
・「新しく知る」からのパートナー
・「ちょっと簡単」からのパートナー

 その生徒さんにとって「楽しい」こと、その生徒さんにとって「新しく知ってうれしい」こと、その生徒さんにとって「ちょっと簡単」なレベル、それらを的を得て生徒さんに提示するのが講師の役割であり、腕の見せ所であり、やりがい、面白みです。

 口先だけで「得意なんだから」とおだてても、がんばる気持ちにはなれません。心から、「できた」「わかった」「得意だ」と感じさせること、学習のスタートはそこにあります。

「得意なんだから、がんばろう!」と自らの中に動機付けが働くようになれば、理想的です。言い換えれば、人から言われるのではなく自らのそんな気持ちになれること、私達が目指しているのはその辺りにあるのです!

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401.いいきっかけを!

401.いいきっかけを!
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 30分ほどの歯の処置をしてもらったら、思いのほかきれいになりました。そのことは、きのうお話ししました。数十年ぶりのことだったので、びっくりでした。きれいになったと思うと、何度も鏡で見てしまいます。そして、人にも話したくなります。今まで以上に歯もていねいに磨く気もちになります。歯みがきが、楽しみになります。

 学習もそうです。なにかいいきっかけがあると、いいリズムに乗ることができます。大変なところから立て直すのは、まさに大変です。うまくできた、簡単にできた、すぐできた、思いのほかよくできた、わかった、そんなきっかけが欲しいですね。

 ときに教室には、少々学習嫌いになってから来られる方もいます。でもそんな方に、1時間の短い学習体験で、いいきっかけを作ってあげられたらと思います。
「こんなに、集中できるとは思いませんでした」とか「初めてのところは苦手なのに」とか「こんなこともやってくださるのですか」とか・・・こんな声が聞けることは私たち講師にとって何よりうれしいことです。どのお子さんにも、学習のいいサイクルができればと思います。

 私もこれからは半年に1度くらいは、楽しみに歯医者さんに行こうと今、思っています。

 

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396.なぞなぞ考

396.なぞなぞ考
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 造形リトミック・メソードの「歌唱造形」は、日本の伝統遊び「えかき歌」を科学的に方法論化したものですが、伝統遊びには学ぶべきことが多々ありますね。きのうブログを書きながら、「なぞなそ」の面白さも改めて感じました。

 誰かからなぞなぞで、「・・・・するもの、なーんだ?」となぞをかけられたら、ちょっとドキドキしながらも一生懸命考えます。その間はドキドキしますが、答えられれば歓声をあげて喜びます。わからなければ教えてもらって、「あっ、そうか」と納得します。

 そして今度は、誰かから聞いたなぞなぞを自分が他の人に問うてみます、「・・・・するもの、なーんだ?」と。自分が答えを知っていて、相手が一生懸命考えているというのは、何とも優位に立てます。相手が考えている間、こちらはワクワクしながら待ちます。

 相手が答えられたら、「あたり!」と言っていっしょに喜び、相手がわからなかっりしたら、こちらは心からゆとりを示して、「それは、・・・でした!」と意気揚々と教えてあげます。

 「なーんだ?」という、なぞなぞ独特のリズムもいいもんですね!これもひとつの歌ですね。

「生まれたときは、4本足。さいごは3本足のもの、なーんだ?」こんなのも、ありましたね。答えは、「人間」。生まれたときは、這い這いの4本足で、年をとったら杖をついて3本足ということです。答を聞くと、「なんだーっ」ということも多いのですが、そこがまた面白いところですね。

「下は大火事、上は洪水、なーんだ?」答えは、「おふろ」。今は蒔きで焚くお風呂はイメージしにくいので、このなぞなぞはしだいに消えていくかもしれません。

 子ども達の口を通して言い伝えられてきたなぞなぞ、まさに口承文化のひとつです。

 1対1で遊ぶこともあれば、1対多、また多対多で遊ぶこともあります。気持ちを合わせて、ドキドキしたり、ワクワクしたり。すばらしい、コミュニケーションツールですね。こうして、問いも答えもわかっているものを繰り返し繰り返し、行っていくのです。その時々の、人の反応が面白おかしいのです。

 なぞなぞは、
・かんたんな言葉から、映像をイメージする遊びでもあります。
・ひとつのものを異なる角度から見る遊びでもあります。そのとんち的要素は、比喩にも通ずるセンスです。
・繰り返し繰り返し、記憶して行われる言葉遊びです。

 楽しみながら、私達は知らず知らずのうちにこんな学習をしてきていたのですね。なぞなぞ、見直しました・・・雑感。

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395.だれかに伝える

395.だれかに伝える
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 中央線の中、ドアの上あたりに液晶画面があって、時折「大人の60秒講座」が流れます。クイズ形式なので、興味をそそられます。きのうは、
「江戸時代の火消しの仕事は、水で火を消すことともうひとつは何でしょう?」というものでした。

 もうひとつは・・・、隣家を壊すことだそうです。燃えやすい木造の家を壊すことで、延焼を防いだのだそうです。

 ふーん、そうなんだ、と知りました。そう感心すると、だれかに教えてあげたくなります。ちょっとしたことでも、知ることは楽しいですね。それをだれかと、また楽しめればもっと楽しいですね。クイズ形式であることもまた楽しめます。

 お子さんとそんな経験をしたら、いっしょにだれかに教えてあげましょう。
「江戸時代の火消しの仕事は、水で火を消すことともうひとつは何でしょう?」と今度は自分の口で、自分の言葉で、お父さんかお母さん、または兄弟にクイズを出してあげましょう。

 出来事を再生して語ることは、記憶の学習になります。まず、その場で聞いて(見て)記憶する。さらにだれかに語ることによって、記憶が確実になります。2度目の記憶は、いったん再生というプロセスを経た後の記憶ですから、いっそう記憶は確たるものとなります。

 さらに自分の言葉によって語ると言う能動的な行為を通して、いっそう記憶は確実なものとなります。

 昔ながらの子どものなぞなぞ遊びは、面白おかしく楽しみながらも、こんな記憶の要素を十分に含んでいるのですね。

「江戸時代の火消しの仕事は、水で火を消すことともうひとつは何でしょう?」、相手が「何だろう・・・?」と考えている数十秒間は、答を知っている者としてはちょっとした優越感も持てて楽しいものですね。

 相手が、わかったら「すごい!」とほめ、もしわからなかったら優しく教えてあげましょう。だれかに教えてあげることにも、たまには優越感を味わえますね。

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394.笑顔、気持を和める

394.笑顔、気持を和める
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 小田原の「寿獅子舞」、江戸期から受け継がれて来たと言われています。先日折あって、それを間近に見ることができました。この舞には、単純なストーリーがあります・・・、

・・・里に下りて遊びつかれた獅子が眠っているところにおかめとひょっとこがやってきました。打ち仕留めて食べてしまおうと相談して一撃を加えたところ、獅子を起こしてしまい、逆に獅子に追われて逃げていきました・・・(インターネット:寿獅子舞より)。

 現在の形に到るまでにはいろいろとアレンジもあったようですが、お囃子と掛け声と、獅子とおかめとひょっとこの滑稽な動きによる素朴な芸能です。

 それでも不思議と獅子頭や面をかぶり、それが動き出すと、そこには獅子やおかめ、ひょっとこが実在するかのように現れ出ます。面の不思議ですね。中でも最もインパクトがあったのは、おかめです。皆さんもご存知の、あの目を細めて口を吊り上げたようにして笑っているあのおかめ顔です。

 笑顔を見ていると、こちらも笑顔になります。生後間もない乳児でも、笑顔と怒り顔との弁別をしているという実験報告がありますが、私達は笑顔を見ると、気持も和むような学習をしてきています。しかもそれは、乳児の実験にもあるように、相当初期の時期から獲得しているようですね。

 教室に、人の顔はもちろん、動物であれ虫であれ、鳥であれ魚であれ、必ず「笑っている顔」にする生徒さんがいます。知的障害や発達障害を持つお子さんの多くは平和主義で、争いごとやマイナスの出来事を嫌います。通常以上に平穏への強い志向があります。環境が平穏であることによって、自己の平穏を保つのでしょう。環境の平穏に多少でも揺らぎがあると、自己の平穏も崩されやすいのです。

 おかめを見ていて、笑顔に感じ入る人間の作用に驚きました。そういう意味で、生徒さんも、笑顔の絵や写真を生活環境の目に見えるところにいつも貼っておかれたらどうでしょう。最近、無謀な交通行為を戒める目的か、隈取をされた怖い目の顔がよくバスの側面に貼られているのを見かけますが、ちょうどその逆です。

 気持を和ませてくれる笑顔を、いつも見えるところに貼っておきましょう。私達もなるべく笑顔を見せましょう。気持を和ませ、気持に働きかけるような笑顔を。来月は、そんな作品作りを試みてみましょうか・・・。

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387.形のないものに言葉を

387.形のないものに言葉を
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 形のないもののひとつに、においがあります。きょう台所で手を洗ったら、いつもと違うハンドソープが置いてあったので、思わずそのにおいに惹かれました。いつもは無臭だったので、いっそうそのにおいに惹かれたのでしょう。

 においにスーッと引き込まれるとき、神経はそこに集中されます。いつも使わない脳を使っているようで、脳に良い刺激を与えることができたような満足感も持ちます。

 でも、それがどんなにおいなのか、説明しようとしても言葉を持ちません。ただ「いいにおい」と表現できるだけです。生徒さんが何か言おうとして言葉にならなかったり、作文を書こうとしても何て言ったらいいのか言葉が出てこなかったり、・・・そのときの生徒さんは、こんな気持ちなのかもしれません。

・言葉にして自らも確信を得たいのに、それができない。
・言葉にして誰かに伝えたいのにそれができない。
・言葉にして、誰かと共感したいのにそれができない。

 ワインのソムリエのような香りのプロは、香りについての固有の言葉を持っているそうです。香りを「ぬれた落ち葉」「秋の森」などに例えるのだそうです。コーヒーの味を評価するカッパーも、酸味を「アプリコット」「ブルーベリー」など多彩に表現するそうです
(読売新聞:2009年12月27日)。

 プロは訓練によって、香りや味について通常の人よりもその分野の脳の機能が高く、感覚が多種に分化しているのでしょう、そしてそれに伴う言葉をその数だけ有しているのでしょう。

 発達障害の生徒さんたちは、通常持ち合わせている感覚がうまく機能していないことがあります。ですから、当然それに伴う言葉を持ち合わせていない、ということがあります。それは、ちょうど私達がにおいや味に対する多種の感覚と言葉を持ち合わせていないのと重なるところがあります。

 ならば折に触れ、ひとつひとつの感覚に意識を向けられるように促し、それに伴う言葉を伝えていきましょう。私達は幼児期に基本的な感覚と言語を獲得していますが、それがまだ十分でないのなら、年齢に関係なく、生活の中の対象への感覚をていねいに育て、言葉を伝えていきましょう。

 教室でのテーマごとの学習は、いろいろな対象と向かい合うチャンスです。授業の後に、親御さんとお話をすると、親御さんも納得されてこう話してくださったそうです。今月のテーマ「カレー」の学習の後で、「そういえば、カレーの中に何が入っているなんて話したことないですね。ビーフなのか、ポークなのかか、チキンなのかなんてことは、もちろん。甘いのか、辛いのか、なんていうことも」。

 ただ一言で「カレーライス」と言ってしまうだけではなく、カレーの中にもいろいろな味やにおいがありますね。ちょっと気持ちにゆとりを持って、食卓で楽しく味わいながら、そんな感覚や言葉を育てていきましょう。

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386.カルタ、楽しんでますか?

386.カルタ、楽しんでますか?

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 今日食事をしていたレストランで、3、4才の女の子がお料理が届くまでの間カルタをしていました。「ここはお店だからね、カルタはお家でやるんだよ」というおじいちゃまの声かけにもがまんができず、テーブルいっぱいに広げてカルタが始まったのでした。

 お母さんが札を読み、女の子が一生懸命に絵札をさがします。横でおじいちゃまもヒントを与えながら応援しています。とてもほほえましい光景です。

 聞こえてくるのは、なにやら「ひらがなカルタ」のようです。正確な文は記憶していませんが、たとえばこんなふうです。
「あひるさん、ありとなかよく、あそんでる」「かささして、かめが からすとさんぽした」「たぬきが たくさん、たうえした」・・・のように、ひとつの音がつく3つの言葉で作られた文が読み札になっているのです。

 後ろのテーブルのご家族だったので、カルタの絵までは見えません。文を聞いて、どんな絵かなと想像しました。言葉は不思議なもので、聞くと意図しなくても頭の中には自ずと絵が描かれ、イメージが広がっているのです。長しかくの絵札の枠の中にカチッと想像の絵がはまっていきます。

 もし、実際に描いてみたら、想像しているのよりもはるかに詳細にイメージが具体化されるでしょう。
「どんなあひる?」「どっち向いているの」「どんな足?水かき?」「あり、どのくらいの大きさ?」「どんな顔?」「あそんでいる、どんなあそび?」「どこであそんでいるの?」「まわりの風景は?」「お天気は?」「色は?」・・・と。

 描くという作業は、言葉をより具体化することです。イメージの中では大まかであいまいだったものを詳細に一つずつ決定していきます。

 描くことは、言葉と映像を一つずつ対応させていきます。発達障害をもつお子さんの中には、言葉と映像がうまく結びつかないケースがあります。そのようなお子さんにとって、カルタは有効な教材となりますね。

 絵本にも同じような機能がありますが、カルタの方が絵も言葉も小さく短くまとまっているので、把握しやすいでしょう。限られた空間と限られた語数の中に一つの世界が描かれている、という面白みがあります。。

 発達障害を持つお子さん、カルタを楽しんでいらっしゃいますか?絵札の文字だけを見て、また絵札の一部だけを見て、カルタとりをしているのかもしれません。楽しめればまずはそれでいいのですが、できたら絵と言葉を結びつけてお話してあげましょう。

 あひるとありはバラバラにいるのではなく、「なかよく」「あそんでいる」のです。両者には、関係性があるのです。

「なかよく、あそんでいる」という言葉には、両者の関係性が語られているのですね。私達は、その言葉にその関係性をも自然に聞き取っているのです。発達障害を持つお子さんにとって、カルタがそんなことに気づいていくチャンスになるといいですね。

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377.何でも学習!

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 寒いですね!ニュースによると、西日本から北日本の日本海側では大雪の警戒が呼びかけられています。年間の平均気温も東京では1月が最も低く、ある年の記録によると5.2度となっていました。2月も同じく5度台で、3月8.5度、そして4月になるとぐっとあたたかく14度前後となるようです。

 きのうの東京の風も、まるで氷の上でも渡ってきたかのように冷たい風でした。そんな中でも、生徒さんたちは元気に教室に通ってこられます。暖かくして生徒さんを待ちましょう。がんばって来たかいがあるような授業を用意しておきましょう。思いっきり楽しんで行ってもらいたいものです。

 生徒さんと歌い、絵を描き、工作をし、大きな声で読んだり、数えたりしていると、暑くなってきます。最初の生徒さんの授業の途中では暖房を切るようです。生徒さんたちは、すごいエネルギーです。こんな寒さも暑さに変えてしまいます!

 この時期、寒さ自体が学習の材料にもなります。
  ・1年間の平均気温の学習
  ・日本各地の天気:雪マーク(雪だるま)を見つけられます!
  ・日本列島の天気図
  ・降雪量:北陸地方70cm,東海地方(岐阜県)60cm,北海道の日本海側50cm・・・、
   ものさしで横線や縦線を測る長さとはまた違った[cm]の感覚ですね。これは、雪の深さです。自分の体のどの辺までの深さなのでしょう?「ひざまでだね!」「胸まで、埋まっちゃうよ!」というように数値を体感してみましょう。

   北陸、岐阜、北海道・・・、耳にするだけですぅっと雪景色が広がってくるような地名(言葉)ですね!行ったことがなくても、私達はどこかでこれらの地名とその雪景色を関連させて見たり聞いたりしているのです。季節ごとの何気ない見聞きが、言葉の感覚を育てていきます。

 さあ、「寒い、寒い」とばかり言っていられません。体を暖めて、寒さの中でも元気に過ごしましょう。

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372.学習は作業です!

372.学習は作業です!
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 そう、学習はまず「作業」です。考えることよりも、まず取り組むことから始めましょう。机に向かいたくない、鉛筆を持ちたくない、教科書を開きたくない、・・・もしそんな状況であるならば、「よく考えてごらん」という学習は少々ハードルが高すぎます。

 はじめは机に向かうことで、「よし」としましょう。そして、教科書とノートを科目ごとに揃えて本立てに整理する、鉛筆と消しゴムを鉛筆箱にきれいにおさめる、・・・などの簡単なことを短時間(5分から10分)行うだけで、「あしたから、勉強しようね」とその日は気持ちよく終わらせましょう。

 そして、次の日から、少しずつ学習に取り組ませていきます。といっても、「よく考えて」という学習は、まだ早すぎます。問題の少なめのワーク1ページ(または半分)でもノート1枚(または半分)でもいいですから、答をどんどん教えてあげながら書き込むことから始めましょう。

 書くのが苦手であるのなら(※)手を添えてあげても構いません。苦手な文字を必死で書くこととワークやノートを埋めることとを同時にやらせようとしないことです。無理をさせれば、勉強から遠ざかるばかりです。

(※書字は書字として、別の場で手指の巧緻性トレーニングと認知の基礎
トレーニングを行って、書字能力を保障してあげることが必要です。闇雲に励ましたり、がんばらせてできるものでは
ないからです。)

「勉強って、こうすればいいのか、なんだかんたんだ」という体験を十分に積ませてあげましょう。

 これが作業としての勉強です。まずは、「かんたん」から。そして、できて「うれしい」「楽しかった」。やがて、答を写しながらでも「あっ、わかった」「こうなんだ」ということで、「知る」ことができます。そこにたどり着くまでは、あせらずに、「かんたん」「楽しい」という体験を十分に積ませてあげましょう。

「えっ、写すだけでいいんですか?」「そう、いいんです」。3学期は心に決めて、このような作業学習だけに絞るのも方法のひとつです。もし今、学習がこじれてしまっているとしたら、これくらいの仕切り直しが必要です。

 さくらが咲く頃には、もう少し楽に机に向かうようになっていることでしょう。ご家庭で仲よく学習に取り組めるようになっていることでしょう。数ヶ月後が楽しみです。

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