616.一年の計は元旦にあり


616.一年の計は元旦にあり
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

あけましておめでとうございます。

一年の計は元旦にあり
何事も最初に計画や準備をすることが大切だということです。

これからの一年を
どんなふうに過ごしたいのか、と少し思い描いてみましょう。
ご自身の目標、ご家族との対応、お子さまとの対応、・・・。

新年は、気持ちを切り替える大きなチャンスです。

ご自身もご家族も気持ちが安らいでいます、また、新年の清々しさを感じています。
皆さんが気持ちを新たにしているときこそ、良い循環を作りだしやすいものです。

「おだやかに、たのしく、やすらぎのある生活を」

お子さまの成長は、この土壌があってこそ保障されます。
まず元日の朝(=元旦)、この思いをもって過ごしましょう。
朝思うことによって、一日が変わってくるでしょう。元日が変わることによって、二日目も変わってくるでしょう。そして三日目も。
どこかで、崩れてしまったら、また立て直しましょう。

でもとにかく、元旦は生活のみなもととなる心に目を向け、
どうありたいのか、どうあるべきか、内側に目を向けましょう。

本年も佳いお年となりますように
ご多幸をお祈りいたします。

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615.年越しそば


615.年越しそば
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 「年越しそばはいつ食べるのか?」と見出しがありましたので興味を持って読んでみましたら、大晦日の説と新年明けて元日の説がありました。

 私の興味は、大晦日のうちの何時に食べるのかという点にありましたので、いささか興ざめでした。でもその代わりに、年越しそばの由来について新しく知ることができました。

 その由来は、
 そばの「細く長く」というところから、「地道に健康で長生きを」という願いが込められているものと、子どもの頃からなんとはなしに理解していました。

 しかし、それは諸説の中の一説とのこと。

・江戸時代、金銀細工の金を寄せ集めるのにそば粉で作られた団子状のものが使われていたことから、「暮の金銭の回収」に掛けたという説。

・そばが切れやすいという性質を持っていることから、「旧年の災厄をすっぱり切る」の意との説。
・鎌倉時代、あるお寺で貧しい人々にそば餅を振舞ったところ、翌年から運が向いたという出来事にあやかって、との説。

・風雨にさらされ倒れても、日がさせばすぐ起きあげる丈夫なそばのように、という決意を込めて、との意。

・新陳代謝の良いそばを食べ、すっきりして新年を迎える、の意。

(www.hakuraidou.com/egomasoba/toshikoshi.htm)

 お子さんが理解しやすい説をお話してあげましょう。感覚的にピンとくるものが良いですね。

 さて、年越しそばは大晦日のいつ頃に食べるものなのでしょう?
やはり、除夜の鐘を聞きながら・・・が趣ふかいように思います。皆さまはいかがでしょう。

 あと数時間で、今年も暮れます。
 本年も大変お世話になりました。
 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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614.大つごもり


614.大つごもり
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 あすは大晦日。大晦日のことは、大つごもりとも言います。「つごもり(月隠り)」とは月がこもる日、つまりひと月の最後の日のことです。そして十二月の最後の日は特に一年の終わりの日でもあるので、大つごもりと言われるのです。

 教室の生徒さんとつい先日、大晦日のあわただしさは「あはれなり」と『徒然草』で学びました。そこで「つごもり」ということばも出てきました。

「本文中のつごもりの意味として適当なもの選びなさい」という問があって、
「正月・十五夜・立冬・大晦日」の中から選ばせるのです。

 毎年、年の瀬に「大つごもり」を実感を伴って経験していたら、こんな問にも答えられるのかもしれませんね。

 『徒然草』のこの一節、少し味わってみましょう。

 (大つごもりの夜は、夜半過ぎまでざわざわしているが、)

「暁がたより、さすがに音なくなりぬるこそ、年の名残も心ぼそけれ。
 ・・・・・かくて明け行く空の気色、昨日に変わりたりとは見えねど、
 ひきかへめづらしき心地ぞする。
 大路のさま、松立てわたしてははなやかにうれしげなるこそ、またあはれなれ。」

 しみじみと「あはれ」を感じられましたでしょうか?

 元旦、大晦日からの打って変わったさま、鎌倉時代の人々とも感を同じくすることが出来ますね。ご家庭の中でもわかりやすい言葉でこのような趣をともに味わえることも少し気持ちもゆったりとした新年ならではのことではないでしょうか。

 どうぞ清々しい新年を。

 

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605.画用紙工作


605.画用紙工作
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 1枚の画用紙から、動物、植物、魚類、鳥類、昆虫、爬虫類、乗り物、建物、食べ物、行事に関するもの・・・とさまざまなものが生まれ出でます。

 教室ではこんど、お寿司を描いて、お寿司を作ります。
 シャリを握って、ネタを乗せて、・・・たまご、まぐろ、えび、いくら、と握っていくと、お酢のにおいがしてくるようです。

 1枚の小さな紙片からも、脂ののった感じやたまごの厚みや甘み、えびのぷりぷり感、いくらの光る粒々感、きゅうりの冷たさやにおいが・・・。

 上手に切るのではなく、それらを感じながら切る。上手に折るのではなくて、それらを感じながら折る。

 紙も生きていれば、できあがったお寿司も生きています。

 お皿にのせると、割り箸も添えたくなります。すると、わさび、しょうゆ、しょうが・・・、とイメージが連鎖してわいてきます。イメージ(=映像)とことばの連鎖、
また感覚の連鎖、生徒さん達の感性に、講師の感性も重ねて、画用紙工作は大いに楽しめます。ちょうど、おなかも空いてきます。
 
 

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603.らくをしましょう


603.らくをしましょう
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 金曜日のブログから少し開きましたが、つづきです。

 幼児期の子育ては、体力的にもいろいろと大変です。休むことを知らないかのように動き回る幼児、その動きに全部でついていくのではくたびれ果ててしまいます。

 その上、「抱っこー」と来られたら、万事休すとなってしまいますね。

 子育てに限らず、何においても体力が勝負です。疲れていては、できることもできなくなってしまいます。
 
 反対に、身体が元気で活力があれば、いい考えも浮かびますし、気持ちもゆったりと構えていられます。気持ちにゆとりがあれば、子どものわがままや失敗も受け入れてあげられます。

 親御さんがゆったりとお子さんを受け入れて上げられれば、お子さんは満足していられます。そうすると、お子さんのわがままや失敗も緩和します。そうすると、親御さんは、いっそう疲れなくなります。

 まず親御さんは、利用できるものはすべて利用して、ゆっくりと休みましょう。人間は動物なのですから、まず身体が大事なのです。まずはご自分の体の要求を満足させてあげましょう。

 手抜きは悪いことではありません。むしろ、頑張りすぎの方が、どこかに無理が生じて、結果的にはマイナスになってしまいます。

 どうぞ、らくをして、・・・楽しく。
 

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599.師走の味わい


599.師走の味わい
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 教室はいま、年賀状作り、クリスマス制作・・・と、楽しいながらも忙しい空気が流れます。でもこれは街の忙しさとも重ね合わさり、そんな空気の中に共にいることはうれしいことでもあります。

 ご家庭でも、日増しに忙しくなってこられることでしょう。その慌しさにぜひお子さんも便乗させてあげましょう。師走の風を肌で感じられるように。

 教室では毎月カレンダー作りをしていますが、今月はA3サイズの大き目のカレンダーも作ってみました。12月の予定を大きなカレンダーにイラストを貼って記していきます。

・ツリーを飾る(クリスマスのしたく)
・プレゼントを用意する
・クリスマスイブ
・クリスマスパーティー
・大掃除
・暮の買出し
・大晦日/年越しそば・・・

 カレンダーを見て、それぞれその日が来るのを楽しみにし、指折り数えて待つ。

 当日になったら、「きょうがクリスマスイブ、この日のことなんだ」と言葉を体験させてあげましょう。すべて、そうです。「飾る」「用意する」「イブ」「パーティー」「大掃除」「買出し」「年越しそば」・・・

 ご家庭によってもっといろいろな12月ならではの行事や言葉があるでしょう。それらをカレンダーに描きこみ、意識化して、実感を伴った体験ができるようにしてあげましょう。

 気持ちの成長、共感性、言葉の獲得、・・・は、こんなところから生まれてきます。

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411.気持ちにゆとりを

411.気持ちにゆとりを
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日は3月3日、ひな祭りでした。
 何かお楽しみがありましたか? 

 私は、画用紙工作のお雛さまを飾り、桜餅をいただきました。
 桜餅、桜の葉に包まれて、上には桜の花があしらわれていました。

 ひな祭りには、日本独特のももいろがよく似あいますね。
 桃の節句ですが、桜もいいものです。
 和旋律のお雛さまの歌と、和菓子。

 ほんの15分くらいのお茶の時間でした。
ご家庭でちら寿司や、ハマグリのお吸い物でお祝いされた方もいらっしゃるでしょう。
それはそれで、楽しいひな祭りだったことでしょう。

できる形で、楽しみましょう。ほんのひと時の楽しみが、大きな安らぎとなります。

 きのう、「この1年間を駆け抜けるようにして過ごしてきた方は、休むことも必要です」と書きました。お子さんもそうですが、まずは親御さんがゆっくりとなさってください。ゆっくりすること、手を抜くことはいけないことのように思われがちですが、そんなことはありません。生真面目な方は、ことにそう思われるかもしれませんが、時にはゆっくり休みましょう。

 休むことによって、新しいエネルギーが静かにわいています。
 
 

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410.一息ついて

410.一息ついて
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 3月に入りました。学校では、各学年の課題はそろそろ終えた頃でしょうか?教室に通う中学生も、先週で学年末テストを終えたところです。

 この3月をどう過ごすかは、来年度4月のスタートに大きく関係しています。学校の学習が先に進まずにとどまっているときこそ、お子さんに合った有意義な過ごし方を考えてみましょう。

 ・この1年間を駆け抜けるようにして過ごしてきた方は、休むことも必要です。
 ・身辺の片付けに充てるのもいいですね。
 ・もちろん復習に充てることも大切です。
 ・予習に充てることも可能です。
 ・普段できないことに時間を使うことも意味があります。

 ともすれば、何ということをしないままに過ぎてしまう3月ですが、このように少し目的をもって過ごしましょう。春休みは短いですから、春休み前も含めて3月というひと月単位でとらえてみましょう。

 中学生の学期ごとの考査の指導をしていていつも思います。テストの前日ぎりぎりまで授業を進め続けて、「今日やったところまでが試験範囲!」なんていうことがよくあります。「これって、だれのための試験範囲?」と思ってしまいます。

 「教師として教えるべき内容は一応やったぞ!」ということにしかなりません。生徒がわかっているか分かっていないかは二の次で、とにかく教師のノルマは果たした、といった感じです。生徒が家で復習をして、分からないところがあったとしても質問もできません。

 学校の教育では、よほどゆとりのある生徒を除いたら、ほとんどがいつも追われているような学習の進め方です。

 この追われっぱなしの教育体制の中で、少し息継ぎできるのがこの3月です。4月の始業式までにはちょうどひと月程ありますから、どんなふうに過ごしたら良いか考え、大切に過ごされることはお勧めです。

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407.描き続ける子ども

407.描き続ける子ども
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 2月18日、ちょうど1週間前の教室ブログで津田沼教室の講師が「うさぎ」を描き続ける生徒さんのことを記述していました。この生徒さんが最初に興味をもったのはたしか「ライオン」だったように記憶していますが、その後は「うさぎ」になってそれが数ヶ月以上は続いています。教室でも課題のあい間あい間に描いていますし、ご家庭でも繰り返し描いているそうです。

先週のブログを読んでくださった方はご記憶にあるかと思いますが、でもその甲斐あって
・書く技術がステップアップした
・集中力がついた、とのことでした。

 この生徒さんだけでなく、同じものを繰り返し描く生徒さんは少なくありません。「ライオン行く、ライオン行く」と言って教室に来る生徒さんや、「ロケット、ロケット」と言って通ってくる生徒さんもいるほどです。「うさぎ」も「ライオン」も「ロケット」も造形リトミック:歌唱造形の中のテーマです。

 子どもは自分で描けたことにとっても満足して、くり返しくり返し描くのです。大好きなものが描けたからうれしい、ということもあれば、描けたからそのものが大好きになるということもあります。また、好ききらいとは別に、”描けること”、そのこと自体がうれしいということもあるのです。

 ピアノを習い始めた子どもが、まだ上手に弾けなくてもピアニストのように鍵盤の上で指を滑らせてみたり、パソコンにどうにか1文字1文字入力しているような状態でも、連続入力するかのように指を動かしてみたり、まだ文字が書けないのにすらすらと書けるかのように鉛筆を走らせてみたり・・・

 とにかくスラスラできるというのは憧れですし、それができているときはとても楽しく”快”の状態です。まずはじめにどうする、次にどうする、その次に、その次に・・・と脳が連続的に働き、それにしたがって手指も連続して動く。

 そのことによって、脳の機能は活発化しさらに発達します。もちろん手指の機能も、認知機能も発達します。また心理的に”快”の状態は、他の情報の獲得にとっても良い状態ですし、情報の吸収力もアップさせます。

 時に、「いつも同じものばっかり描いて・・・」と思われるかもしれませんが、描き続けているお子さんの中で今なにが起きているのか、今どんな状態であるのか、を想像してみましょう。作業手順を心得て、次々と展開していき、それに従って、次々と手指に指令を送っているのです、そして手指はその指令どおりに働いているのです。

 それを可能にしている子どもの中のエネルギーには相当のものがあります。それだけのエネルギーがあれば、さらに成長、発達が促されていくことでしょう。

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406.色の魔法

406.色の魔法
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 なぐり描きの段階のお子さんの絵であっても、一緒に彩色してあげましょう。黄色くぬれば、ひよこ。白くぬって、頭の赤いとさかとあごの赤い肉だれ、そして黄色いくちばしをぬれば、もうニワトリです。まるを白やオレンジでぬって、ぎざぎざと割れ目を入れれば、たまご、です。

 ひよこやニワトリには、水性のマジックペンで目を描きましょう。お子さんの勢いで、思わぬ目になることもありますが、それはそれです。

 教室では今月、鳥の絵を思いっきり楽しんでいます。楽しんだ後は、教科の学習にも意欲的になれます。また、お母さんと離れるのが苦手な生徒さんも、絵を描くことを楽しめればお母さんと離れていることさえ忘れてしまいます。そうして、講師と安心して充実した時間を過ごせると、子どもには親御さん以外の大人への信頼感が育ちます。

 このブログには母子分離についてのお問い合わせが日々多いのですが、母子分離へのポイントは「お子さんをお母さんから離そうとしない」ことです。離そうとすればするほど、お子さんはお母さんにしがみつきます。「お母さんと一緒だよ。一緒に先生と楽しいことしようね」というスタンスで臨めば、お子さんは安心して課題に取り組むことができます。そのとき、絵の具での彩色は、お子さんの興味を引き出す恰好の課題となります。

 色が魔法のようにさーっとものの形と特徴を表し、その対象への興味でお子さんの意識をぐいぐい引きつけます。多少不安を抱えながらも、目の前の出来事が興味深ければ、お子さんはお母さんの存在をそのときは忘れています。最初は短くても、少しずつそんな時間を伸ばしていけば1時間くらいのひとりでの課題への集中は可能になってきます。

 このプロセスで、ひとりでできた自信や親御さん以外の大人への信頼をしっかり育てられればその信頼感はより複数の大人へと広がっていき、母子分離もスムーズに実現していくことがきっとできます。

 きょうは色のお話のつもりでしたが、母子分離の不安についての質問のことが気になっていたものですから、ついお話がそちらの方向に行ってしまいました。少しでもお役に立てればと思います。

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