60.生活にリズムを作る(5)お母さんも休息を・・・

知的障害・発達障害教室の造形リトミック教育研究所

60.生活にリズムを作る(5)お母さんも休息を・・・
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
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*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。

さあ、月曜日。新しい週がはじまります!と言うところですが、親御さん方も、きのう日曜日はゆっくりできましたか?お天気は、全国的に曇りのようでしたが。

 今週は、お子さんが帰宅してからの生活について考えたいと思います。しかし、今日その初めとしては、お母様方に、「お子さんが出かけてから帰宅するまでの間は、お母様はゆっくりしましょう!」と
申しあげたいと思います。

 教室の講師もそうですが、講師が疲れていては良い療育はできません。子どもの活力に呼応していくためには、気持ちも体も元気でなくてはなりません。一緒に興味を持ったり、びっくりしたり、笑ったり。また子どものちょっとした動きや言葉からいろいろな情報をキャッチするには、それだけの集中力や柔軟な感性を持ち合わせていなくてはなりません。

 ご家庭ではもっとリラックスした自然体で良いのですが、お母様方も十分に力を養っておかれるとよいと思います。

 ご自身にも午前中の小さなお楽しみを作ってみましょう。
 ・ゆっくりとお茶を飲む。
 ・好きな本を読む。
 ・録っておいたDVDを見る。
 ・友達と電話で話す。
 ・お花を植える。
 ・横になることも、気兼ねなくなさったらよいでしょう。

 また、家事の上手な手抜きをしましょう。工夫しだいです。これも面談では具体的に、そこまでしなくても、ということを見つけて相談していきます。育児書や療育書によって、「こうでなくてはならない」というあり方に拘束されて窮屈になってしまっているケースが時にあるからです。

 ある栄養士の方が、ダウン症のお子さんの親御さんを対象とする会でこんなお話をされたことがありました。「食材を何でも一緒にした、丼もののような与え方はいけません。これは、にんじんだね、これはしいたけだね、とその食材の形や色や味がわかるような与え方をしましょう」と。

 これはとても理想的です。しかし、食べさせること自体にてんてこ舞いしている状況の親御さんにとっては、負担になることもあります。お子さんの状況に合わせて、ご家庭でできる程度に栄養を考え、「おいしいね」と食事をすること。
まずはそれがベースです。さほど料理にこらなくても、ワンポイント緑を添えることで食卓はぐっと引き立ちます。うまく、力と手間を抜きましょう。

 さあ、少し休んでリラックスしたところで、帰宅するお子さんを気持ちよく迎えましょう。

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59.生活にリズムを作る(4)ポイントをしぼって

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 おはようございます。

 朝の支度でうまくいかなかったり、問題点があったら書き出しましょう、と昨日お話しました。日常のすべてにおいて、同じようにしてみましょう。

 かつて、「朝から晩まで、文句言いたくなることばっかりです!」と相談を持ちかけられたことがあります。そのとき、「まずはその日、どんなことが気になったかを朝から順に書き出してみてください」と申し上げました。書き出して客観的に眺めると、「さほど問題でない」、「叱るほどのことではない」と思えることも見つかります。

 それでもいくつか問題点が残ったら、その中から1つを選んでそこから解決していくことにしましょう。たとえば、

・歯磨きをいい加減に行う。
・トイレのあと手を洗わない。
・脱いだものを片付けない。
・食べ散らかす。
・靴をきちんとはかない。
・言っているそばから忘れ物をする。

・玄関で靴をそろえない。
・帰宅して、かばんを片付けない。
・ゲームばかりしている。
・宿題をさっさと行わない。
・勉強に集中しない。
・おもちゃなど、使ったものを片付けない。
・翌日の支度をしない。
・早く寝ない。

 毎日、同じ問題と同じ不満のくり返しでしょう。全部直そうとするから、かえってひとつも変わらないのです。全部一度に解決するのは難しいことです。親子お互いにストレスが生じます。どれか、ひとつ選ぶことです。あとは、目をつぶりましょう。声かけ(指示)はなるべく、少なくしたいものです。私達だって、指示されることは好みません。子どもだって同じです。

 面談では、当面どれを削除し、どれを優先するかを一緒に考えます。すぐ解決できるものもあれば、時間のかかるものもあります。工夫することによって、イヤイヤというよりかえって楽しく行えるようなものもあります。ご家庭でできる工夫、そのお子さんにフィットした手立ても一緒に考えていきます。

 工夫していけば、こちらも楽しくなってきます。「楽しい」ことは、ストレスを軽くしてくれます。

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58.生活にリズムを作る(3)朝の支度-つづき-

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 おはようございます。

 
 朝やること:トイレ・食事・歯磨き洗面・着替え(※お子さんによって内容や順番は異なるでしょう。)

 これらひとつひとつを無理なく行うことが大切です。まずひとつひとつについて、問題なく行えるかどうかサッとチェックしてみましょう。問題なければ、順番にこなす習慣をつけるだけでOKです。

 問題がある場合は、それを書き出してみましょう。

 そして書き出したもののうち、クリアしやすいものからより適切な行動へと取り組んでいきましょう。全部を一度に改めさせようとしないで、ひとつずつ行うことがポイントです。

 書き出すなんて面倒だ!と思われるかもしれません。しかし、そうやって問題を整理し選ばないと、朝の時間の初めから終わりまで、文句を言っていなくてはなりません。課題をひとつに絞ったら、後のことは目をつぶる。

 それだけで子どもは、指示されたり文句を言われることなく、気持ちよく登校することができます。学校でも気持ちよく過ごせるでしょう。

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57.生活にリズムを作る(2)朝の支度

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 おはようございます。

今日は、定時に起きることができたと仮定して、起床から出発までのことを考えましょう。
 
 朝、出かけるまでの時間をスムーズに過ごすためには、定時に目覚め、起きられることが必要です。定時に起きられる、つまり睡眠のリズムが整っているためには、生活全体のリズムが整っていなくてはなりません。また、不安やストレスから、解放されていることも必要です。

 ですから定時の起床については、「生活リズムを作る」というこのテーマの最後に考えてみたいと思います。良い生活リズムが作られれば、不安やストレスも軽減するのです。

・まず、出発までに行うことを順に書き上げましょう。
 トイレ・洗面・食事・歯磨き・着替え・トイレ(※お子さんによって内容や順番は異なるでしょう。)

・それらをお子さんにわかる形で表にして、見えるところに貼っておきましょう。

・時計の学習がまだのお子さんは、はじめは時刻は気にせず、順番に行うことを目標にしましょう。
 順番に行動することが定着してきたら、1つだけ時刻を書き入れましょう。ex.朝ごはん:7時  ※7時を指している時計の絵でも結構です。
 毎朝、時計の7時を見て、「7時」と発声し、7時にテーブルについて食事をする。こんなくり返しによって、時刻を知る学習も実践的に定着します。毎日のくり返しの力、また体験的学習の力は大きいのです。 

・時刻のわかるお子さんは、時刻も表に書きいれておきましょう。
 時計の○分の読み方に慣れていくことができます。時間の感覚も身につくでしょう。5分ってどのくらい?10分ってどのくらい?

 しかし、ここでは時計の学習が目標ではありません。時計のある環境を作るだけでいいのです。「7時ね。ごはんにしましょう」「7時50までに着替えね」など、そんな声かけが聞こえてくる環境があればよいのです。「早くしなさい!」「まだ着替えてないの!」という環境とは大きく異なります。

 こんなことから、朝からストレスを生じるか否か、異なってくるのです。マイナスの面でも、毎日の力は大きいですから、良い環境を心がけたいものです。

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56.生活にリズムを作る(1)前日用意のポイント

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 おはようございます。

 あくせくした生活に区切りをつけるためには、まず朝のスタートが大切です。そして、朝を気持ちよくスタートさせるためには、前日からの用意が大切です。

「前日用意」のポイント

・いつ行えばいい?  
 昼間、疲れていないときに行いましょう。夜、眠くなる時間は避けましょう。

・どんなふうに行えばいい?
 1)時間割表または持ち物表を作りましょう。
   絵で表したり、大きな文字で表したり、お子さんのわかるものを。

   ※毎日、同じ絵や文字を見て言葉にし、実物と照合することは作業を通しての認知学習であり文字学習であり、言語学習です。机に向かって10回言うのは難しくても、毎日実践的に繰り返せば、相当数こなせます。学習の定着だけでなく、記憶する力もそんなことから養われてきます。

 2)用意した表を確認しながら、ひとつずつかばんに入れましょう。

 3)入れるものがたくさんある場合は、3つか、5つに決めましょう。
   はじめは、お子さんの良くわかっているものや関心のあるものを選んで入れさせましょう。
   ex.給食の用意/体操服/お絵かきノート・・お子さんによって異なります。

   ほかのものは示しながら入れてあげましょう。「全部」を狙わないことが大切です。負担にならないように、あくまで楽しく。

 4)いつもと違う持ち物がある場合は、明日のいつ、何に使うのかお話しながらかばんに入れてあげましょう。それが、翌日の幼稚園や学校でのプログラムの予告となります。普段と異なることが苦手な発達障害のお子さんには、とても有効です。

 5)明日が楽しみになるように、明日の予告をしながら行いましょう。

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55.生活にリズムを

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 おはようございます。

 連休明け、「前日用意」で気持ちよいスタートがきれましたか?

 うまくできなかった方は、今度の日曜日に試みてください。いつからでも大丈夫です。少しずつ、「前日用意」の習慣をつけていきましょう。朝の気持ちよいスタートのための「前日用意」です。

 朝がスムーズだと、一日の生活の流れもよくなります。生活リズムを整えていくと、逆に遊びの時間や自由時間、お楽しみ時間を十分作り出していくことができます。

 知的障害や発達障害をもつ子ども達の個別教育を通して感じるのは、「障害そのものよりも、ストレスが学習の妨げとなっている」ということです。「あくせくした生活」も、ストレスをもたらす大きな原因のひとつです。

 いつも時間や学習や用事に追われ、いつも何かにせかされている。ぼやぼやしていると、周囲から「あれしなさい」「これしなさい」「早くしなさい」と指示が次々に飛んでくる。これでは、身も心も休まる時がありません。親子共々、疲れてしまいます。

 これからしばらく、「生活リズムを作る!」ことを考えていきたいと思います。

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54.学校の支度は前日に

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 おはようございます。

今日は3連休の最後の日です。明日からまた学校だと思うと少々億劫に感じることがあります。そんなマイナスをプラスに切り替えるために、保育園や幼稚園、学校や職場への仕度を昼間のうちに早めに楽しみながら済ませておきましょう。

・宿題:一緒に付き合って、短時間で気持ちよく終わらせましょう。
・文房具やハンカチ・ティッシュなどそろっているかチェックしましょう。
・足りないものは、補充しましょう。洗濯・買い物:楽しく行いましょう。
・時間割表や持ち物表に従って、持ち物をかばんにつめておきましょう。
・明日着ていくものを用意しておきましょう(だいぶ寒くなってきました)。

親子お互いに気分的にも時間的にもゆっくりできるときに、明日の準備の「仕切り直し」をしておきましょう。ふだん慌てて用意しているものをゆっくり念入りに一度整えておくと、しばらくは毎日の用意が楽になります。これが、「仕切り直し」です。鉛筆1本でも新しくなると気持ちがいいですね。ハンカチ1枚でも洗ってきれいにたたむと気持ちがいいですね。

夕方から夜は、ゆっくり過ごして早寝を心がけましょう。明日気持ちよく目覚めて、出かけられるように。

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53.どんな時に楽しいか?(1)「わかる」:叱らずに・・・

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 おはようございます。

 わかれば学習も楽しいのに、「わかる」ことから子どもを遠ざけている原因の8つ、

・学習する体制(態勢)ができていない。
・見る・聞く・読む・書く・数える・覚える、という学習の基礎機能が形成されていない。
・つまずきがどこにあるのか、その所在が見つけられていない
・わからないところに、次々とその上の課題が出されてしまっている
・本人がわかろうとしない
・教えてもらう環境がなかった
・聞いたらバカにされた
・わからないと叱られた

 ここ10日程かけて、一つ一つをじっくり考えてきました。今日は、その最後「わからないと叱られた」。

 知的障害や発達障害をもつ生徒さんの療育に取り組んで私も20数年が経ちますが、当初は生徒さんの「わからなさ」を本質的な意味で理解することができませんでした。しかし療育の年月を重ねていくうちに、わからなくて困っている生徒さんが、まるで頭の中で汗をかいているような様子が伝わってくるようになりました。そして次第に「どこで躓いているのか」また「何が妨げとなっているのか」がわかるようになってきました。

 私は宿題を出すときにいつもこう言います。
「わからないとことがあったらそのまま持ってきてください。また教室でやりますから」
「やり終えられないようでしたら、そこまでにしておいてください」
「叱りたくなったら、そこでストップしてください」

 甘い・・・と思われるかもしれません。しかし、急がばまわれです。学習嫌いにさせるより、何十倍もましです。無理な学習で潰されそうになっている子どもは、見るに耐えません。知的障害や発達障害をもつ教室の生徒さんも、楽しく学習をしてきた生徒さんは毎週10枚ほどの宿題を欠かさず持ってきます。

 「わからない」「叱られた」というような学習についてのマイナスの経験を過去にしていない限り、子どもは学習が好きです。子どもに限らず、今のクイズブームやかねてからのカルチャーブームはその証です。ノルマはなく、わからなくても叱られることもなく、自分の好きな分野から始められる。学ぶことは、楽しいのです。

 集中力も持続力も根気も、難しいことへの耐性も学習をとおして徐々に養われますから、心配しないで楽しく学習を進めていってあげましょう。決して、叱らずに・・・。

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52.どんな時に楽しいか?(1)「わかる」:その子のペースで

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 おはようございます。

 わかれば学習も楽しいのに、「わかる」ことから子どもを遠ざけている原因の
 7つめ:「聞いたらバかにされた」

 教育の形態には学校のような集団教育と私塾のような個別教育とがあります。それぞれにはそれぞれの利点がありますから臨機応変に切り替えられることが理想です。

 しかし、時に集団教育においては「聞いたらバカにされた」とか「間違えると恥ずかしい」「わからないと恥ずかしい」というような心理が働いて、それが学習の妨げになることがあります。

 学習に限らず幼児の遊びにおいてもそのような心理を垣間見ることができます。ずい分前のことですが、あるダウン症のお子さんを持つ親御さんがおっしゃっていました、「この子はほかの子どもたちがおもちゃで遊んでいるときは見ているだけ
で、みんながいなくなるとそのおもちゃで遊んでみるんです。そんなところがあるんです」。

 このような心理は誰もが多かれ少なかれ持っています。人前で歌うなんて恥ずかしい。街中で写生をするなんて恥ずかしい。つまり「人目が気になる」、ということです。

 そのような心理が大きく学習の妨げになる場合には、個別に学ぶ場を与えて、そこで心置きなく自分のペースで学習をさせてあげることは効果的です。

・質問にはていねいに答えてあげる
・わからないときにはいっしょに考えてあげる
・焦らさずに、じっくり待ってあげる

 このような環境で「わかる」経験をたくさん積ませること、「できる」という自信をもたせることはとても大切です。さらに「質問することは良いことだ」ということも体得させたいことです。自信が持てれば、ある程度の「人目」くらい乗り越えていける強さも備わってきます。

 そうしたら、集団の中で集団教育のダイナミックさという利点を楽しみながら学んでいくこともできます。家庭学習もいわば個別教育ですから、これまで考えてきた1~6を考慮しながら毎日少しずつでも行えればとてもいいですね。集団教育と個別教育という両輪の関係を生かしていくことができます。

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51.どんな時に楽しいか?(1)「わかる」:どんどん教えましょう!

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 おはようございます。

 わかれば学習も楽しいのに、「わかる」ことから子どもを遠ざけている原因の
 6つめ:「教えてもらう環境がなかった」

 学習の体制作り(10月22日)ができたら、これまで考えてきた1~5を考慮しながらどんどん教えてあげましょう。「教えること」「介助すること」は、決して悪いことではありません。

 描画の学習でも、はじめは描いて見せます。次に手を添えて(介助)描かせます。そして、さいごにひとりで描かせます。自転車の乗りはじめの練習と同じです。介助でくり返しくり返し練習しているときに、描き方を体で覚えるのです。
この段階の練習を十分行うことが大切です。これが十分でないと、一人描きのときに失敗して苦手意識を与えてしまいます。

 子どもは手伝ってほしいときには、自分から手の甲を差し出してきます。逆に介助が要らなくなったときには、添えた手を払おうとします。これが、介助するかしないかの目安です。

 時に、まだひとりでは難しいのにひとりでやろうとすることもあります。そんなときは「順番にね!」と言って、介助と介助なしを交互に行いましょう。

 「描く(書く)」ことだけでなく、「読む」ことも「数える」こともこんなふうに練習を進めることができます。読み・書き・数えるに比べ、「考える」ことを教えるのは難しそうに感じられますが、基本的には何らかわりません。考えるプロセスを少し口に出しながら(多くならないように)、一緒に作業として学習を進めていけばよいのです。これについては、昨日お話しました。

 「教える」ことは悪いことではありません。どんどん教えて、「できる!」「わかる!」という気持ちを育てていきましょう。

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