317.子どもは育つ

317.子どもは育つ

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 発語がある、言葉をどのくらい理解できる、算数がどのくらいできる、ひとりでどのくらい行動できる・・・、という尺度とは別に、お子さんの心は成長していきます。早ければ小学校高学年、中学生、場合によっては、高校生年齢。個人差はありますので、就労し、20代になってからということもあるでしょう。しかし、いずれにしても、やがて自立のときを迎えます。

 その兆しは、
・注意されたり、指示されることを嫌がる
・事細かに聞かれることを嫌がる
・親御さんとの会話が少なめになる
・ひとりの時間を好む
・親御さんのいる時といない時とで、態度が変わる

・・・こんな様子として表れます。

 それに気づいたら、「自立への志向が芽生えている」ということを理解されることが必要です。と言っても、すぐに居を別にして自活させるということではありません。

 それでは、どうしたらよいのでしょうか。
・出来るかぎり、注意や指示を抑えましょう。
・お子さんに事細かに問いただすようなことは、控えましょう。
 むしろ、お子さんが話題にしてきたことや、関心ある素振りを見せたことに対して、興味を持って関わってあげましょう。
・ひとりの時間を大切にし、その時間は言葉をかけることを控えましょう。
・子ども扱いをしていないかどうか、親御さん自身が自己の言動を振り返ってみましょう。

 「~しなくちゃ、だめでしょ」「もうしたの?」「ほら、また」「だから、言ったでしょう」・・・というようなことが、言動や態度に出ていることはありませんか?
 
 このようなことに少し気を払われれば、ご家庭の中でも、自立への芽を上手に育てていくことができます。自立への志向を妨げられることがなければ、多少の葛藤はあってもお子さんは順調に成長し、親御さんとの新しい関わり方を見出すことが出来るでしょう。

 きのうも、「我が強くなって、なかなかこちらの思い通りにはならない・・・」という親御さんからのお話がありましたが、それはこれまでの子育ての甲斐あって、お子さんが成長された証拠です。

 親御さんにとっては、「いつまでもかわいい○○ちゃん」であっても、体だけでなく、お子さんの心理状態は変化してきています。お子さん自身も気づいていないかもしれません。しかし、大人(=自立)への志向は確実に強くなっていきます。

 お子さんの成長に伴って、親御さんも変わっていくことが求められているのですね。

  
造形リトミック教育研究所
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なかのひと

nan

10.「ケースに学ぶ 1」(後編)

おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

* 楽しいからのパートナー
* 新しく知るからのパートナー
* ちょっと簡単からのパートナー  

10.「ケースに学ぶ1」(後編)

「電車の顔を描きたい!」(NHKテレビ「きらっといきる」)のタイトルで、本岡秀則さんが紹介されていました。本岡さんは自閉症とのことです。

 彼の「電車の顔」の作品は、アール・ブリュットとして評価されているとのことでした。VTRを見ると、実に楽しそうに紙一面に何百という「電車の顔」をきれいに並べて描いていかれます。その大きさは、縦3cm、横1cm。週5日のホテルでの皿洗いの仕事も楽しそうにこなし、余暇や休日は電車の取材旅行や描画を楽しんでいらっしゃるようです。

 だれもが、本岡さんのようにすばらしい楽しみや生きがいを持てるといいですね。本岡さんは、どちらかと言うと自然発生的に絵を描くことを身につけられたケースかもしれません。でも、そうでなくても学習によってそんな楽しみを造り上げていくことができます。

 造形リトミック研究所では、だれもが楽しく簡単にちょっとから始められることを目標としています。

・まず自分の好きな課題やテーマからはじめましょう

・描き方が楽しく簡単に身につけば、描く楽しみとテーマについて知る楽しみが広がります

・好きで楽しい趣味の世界があると、余暇の時間を活用してその世界がどんどん広がります。

・楽しい生涯学習を造り出すことが大きな目標です

 研究所では、数百種類の新しい絵かき歌を二代にわたり創作し続けています。
だから、いろいろなテーマの中から、好きなテーマを選ぶことができます。

一人でも多くの方が、楽しく生き生きと生きていくことのお役に立てることを願っています。

http://www.zoukei-rythmique.jp  造形リトミック教育研究所
nan

9.「ケースに学ぶ 1」(前編)

おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

* 楽しいからのパートナー
* 新しく知るからのパートナー
* ちょっと簡単からのパートナー  

9.「ケースに学ぶ1」(前編)

 先日テレビで、「電車の顔」を描く本岡秀則さんを拝見しました(9月5日 ch:3)。本岡さんは、自閉症とのことです。

 驚いたことに、たまたま教室の今月のテーマが「電車シリーズ」。その中のひとつが絵描き歌「電車の顔」です。テレビ番組表に「電車の顔を描きたい!」のタイトルを見つけ、大変楽しみにまた興味深く見ました。

:番組で印象に残ったこと:

・本岡さんは表情がとてもにこやかで、本当に楽しんで描かれていますね。

・仕事と趣味のバランスが取れていて、多くの親御さんの希望になるのでは。

・本岡さんの仕事はホテルでの食器洗いで、扱う食器は50種類以上。「仕事大変ですね」の問いに「大丈夫、大丈夫よ」と笑顔で答え、職場では信頼される存在とのこと。

 彼にとってこの仕事に無理がないという点が、彼の生活すべての基盤になっているように思いました。毎日同じ食器を重ねて、同じ場所にきちっとしまう。この繰り返しが、彼にとって安心感と達成感につながっているのでしょう。

・余暇の時間が、好きなことで充実しています。そしてその趣味が、生きた社会の勉強になっているようす。観光地にも興味が出てきて、お土産屋さんを覗くようにもなったとのことです。

・電車の種類は万の単位?ここもポイントですが、彼が選ぶ電車の取材旅行のコースはバラエティに富んでいます。いつも同じでは、飽きることもあるでしょう。

・本岡さんは、生涯学習のお手本ですね。家内とつねづね話していますが、人生は社会に出てからが長い。好きなことや楽しめることがあって、それが広がり続けられれば最高の生涯学習ですよね。楽しく、張りのある人生となります。

・「アール・ブリュット」(正規の美術教育を受けていない人の芸術作品)として、本岡さんの独自の表現方法と並外れた緻密さに関心が持たれ、評価されているとのことでした。

 とても、楽しく参考になりました。

 本岡さんは、幼少期よりどのように育たれたのでしょう。親御さんをはじめ、ご家庭でのかかわりは?学校での先生や友達とのかかわりは?学校や就職などの進路、これまでのいろいろな出来事や選択の場での親御さんの基本的なお考えは?

 番組の中での、家族3人でりんごを剥きながらくつろがれる様子、取材旅行に出かける本岡さんを玄関で送る親御さんの様子からは、とても穏やかなものを感じました。(後編は明日に)

造形リトミック教育研究所

nan

648.食べもの、こころが弾む


648.食べもの、こころが弾む

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

今月は、教室のブログではテーマ「食べもの」を通しての授業の様子を記述しています。

ものの名称というのは不思議なもので、そのものの名称を耳にすると、個々人の経験と合いまったイメージが
連鎖的にまた統合的に出現します。

その映像はもとより、におい、色つや、ボリューム、温度、空気、雰囲気、場所、天候・・・までもが。

食べものの名称は、その言葉としての働きが顕著です。生徒さんの心にストレートに響いて
一人一人のさまざまな経験の糸をぐっと手繰り寄せたようです。

投げかけた言葉が心に響くと、今度は生徒さん自身の言葉がポンと口をついて出ます。
言葉の発達を促す手がかりは、このあたりにあります。

どうぞ、発達支援教室Elephas のホームページを開いてみてください。
お読みになられて、「あー、おなか空いてきた」とか「あっ、食べたい~」「あっ、それ、それ」・・・とかと
感じられたら、そこでもまた新たに言葉が作用し始めたということです。言葉の連鎖は楽しいですね。

講師も授業をしながら、おなかが空いてきてしまうのです。
生徒さん方とのこんな共感を楽しみながら、授業を進めています!

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

>>お問い合せメール 

648.食べもの、こころが弾む


648.食べもの、こころが弾む

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

今月は、教室のブログではテーマ「食べもの」を通しての授業の様子を記述しています。

 言葉というのは不思議なもので、何かものの名称を耳にすると、個々人の経験と合いまったイメージが連鎖的にまた統合的に出現します。

 その映像はもとより、におい、色つや、ボリューム、温度、空気、雰囲気、場所、天候・・・までもが。

 食べものの名称は、その言葉としての働きが顕著です。生徒さんの心にストレートに響いて一人一人のさまざまな経験の糸をぐっと手繰り寄せたようです。

 投げかけた言葉が心に響くと、今度は生徒さん自身の言葉がポンと口をついて出ます。言葉の発達を促す手がかりは、このあたりにあります。

 どうぞ、発達支援教室Elephas のホームページを開いてみてください。
お読みになられて、「あー、おなか空いてきた」とか「あっ、食べたい~」「あっ、それ、それ」・・・とかと感じられたら、そこでもまた新たに言葉が作用し始めたということです。言葉の連鎖は楽しいですね。

 講師も授業をしながら、おなかが空いてきてしまうのです。
生徒さん方とのこんな共感を楽しみながら、授業を進めています!

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

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648.食べもの、こころが弾む


648.食べもの、こころが弾む

「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室Elephas (エレファース)のホームページに、教室での授業のようすを記述したブログがあります。今月は、テーマ「食べもの」を通しての学習をお伝えしています。

 ものの名前とは不思議なもので、そのひとつを耳にすると人それぞれにこれまでの経験と合いまったイメージが膨らみます。そのものの映像はもとより、色つや、におい、ボリューム、空気、雰囲気、人、場所、天候、感情・・・。

 中でも「食べもの」は言葉として響きやすく、生徒さん方のそれぞれの心を動かし、経験のさまざまの糸をぐっと手繰り寄せたようです。

 そんなときに思わず言葉が、口を衝いて出ます。
 言葉の発達を促す手がかりは、このあたりに潜んでいます。

 具体的には、どうぞ教室のブログをお読みになってみてください。

 お読みになって、「あっ、あれ」とか「食べたい~」とか、「おなかが空いた~」という気持ちになられたら、言葉の作用がまたそこでも働いたことになりますね!

 講師も、「食べもの」をテーマに授業を進めていると、本当におなかが空いてきてしまうのです・・・。生徒さんとの共感を楽しんでいます

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

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