3298.~岡目八目的に~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「1分30秒は何秒?」(11月5日)~
おはようございます。越谷教室の田中です。
A君の課題は、時間換算の問題。
講師の「1分30秒は何秒ですか?」の質問に対して、
考える前に「わかりません」と言ってしまう時もありました。
易しいものから少しずつ一緒に考えてみよう、と誘導しても難しい顔をするので、
「先生が独り言を言いながら考えてみるから、A君は見ていて」と方針を変えました。
「1分は60秒だから…あれ、この後どうしたらいいのかな」等と言いつつ、
四苦八苦しながら何問か解いていく様子を、しばらくの間A君はじっと見聞きしていました。
ある時わざと間違えてみました。
「1分は60秒で、60-30だから…」と言ったところで、「違うよ、60+30だよ」の声が。
「あ、そうだったね。気付いてくれてありがとう。残りの問題も先生が間違ったら教えてくれる?」と
一緒に解く、最初にヒントを聞いてから一人で解く、ヒントなしで一人で解く、と進んでいきました。
以前全くできなかったプリントをスラスラと解けた時に、思わず大きな声で
「A君覚えている?それは前にできなくて悔しかったプリントだよ。すごいね、一人で解けたんだよ、頑張ったね」と言ってしまったら、
A君も覚えていて「やった!」と大喜びしました。
A君の「難しいけれど解けるようになりたい」という気持ちが実を結び、大きな自信につながりました。
◇ワンポイント・メッセージ◇
A君、頑張りましたね。講師の導きも良かったですね。生徒さんが苦手意識を持っているときに迫らないこと、ここがポイントです。講師がつぶやきながら解く様子をA君は眺めていました。どのように考えるのか、を岡目八目的に眺めていました。安心した状況で客観的に眺めていたので、A君は解法を体得出来ました。この岡目八目方式、理にかなっていますね。