3282.~急がば回れ~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「“自分から”」(10月17日)~
おはようございます、東中野教室の北本です。
Hくんは入会当初、色々なものに興味があって、集中力が短く、離席も目立つ生徒さんでした。
そこで、先ずは安心感を与えることとコミュニケーションをとることにフォーカスしてきました。
ひとりで対面で座るのは不安そうでしたので、90°の位置に着席してみました。が、まだソワソワしています。講師の膝に促すと、居心地が良かったのでしょう、短い時間でしたが、次週は自分から膝に着席しに来ました。
“自分から”、此処に意味があります。
決して強制はせず、気持ちを言葉にし、表情が視覚に入って柔らかく伝わるように、寄り添うことに徹底してみました。
その後、Hくんは教室に来ることを毎日楽しみにしていると、お母さまからのご報告がありました。
しばらくするとHくんは、靴を脱いで下駄箱に入れ、自分から講師用の椅子に着席。
ニコニコと笑顔で目が輝いています。授業中一度も離席することがなくなり、今では、講師の声掛けに促された指示行動も見られ、手ぶり身振りで要求を表現し、時には、講師の頭をいい子いい子となでたり、笑顔が見られ笑い声も聞かれます。
授業中の態勢は安定し、学習課題にも取り組めるようになりました。
大事にされている、認められている、褒められている、その思いがあふれているのだと思います。
今日も パタパタと走ってくる音が聞こえてきました。
さあ、楽しい時間の始まりです。
◇ワンポイント・メッセージ◇
「急がば回れ」、ですね。本来はこうあるべき、という形を強要せずに、生徒さんの気持ちを解し、そこに寄り添う、…できそうでなかなかできないことです。しかし、教室の講師は、その成功例をこれまでに経験しているので、回り道をすることによって、却って無理なく確実に本来求める形に到達することを信じられるのです。生徒さんにすぐに求めず、待つこと。Hくん、親御さまのご理解もあり、一歩一歩、学習態勢が形成されつつありますね。