36.ちょっと一休み:「父の願い・私の願い」
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所 玉野摩知佳
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。
私が発達障害や知的障害をもつ子どもたちに願うことは、「自分の好きなものや楽しめるものを持ってもらいたい」ということです。
造形リトミック研究所が月ごとにテーマを定め、描くことや作ることを通していろいろな世界に触れられるようなプログラムを設けているのはそのためです。楽しめるものがあれば、自ら学びます。
目で、耳で、手で、また五感を働かせて、自ら探求していきます。学習は、教科という限られたものばかりではありません。
無理なく学習を積み上げてきた教室の生徒さんは、大概に勉強家であり研究熱心です。動物が好きだったり、鉄道が好きだったり、鉱物が好きだったり、旅行が好きだったり、ダンスが好きだったり、アニメが好きだったり、温泉が好きだったり、パソコンが好きだったり、携帯電話が好きだったり、恐竜が好きだったり、絵画が好きだったり、牛が好きだったり、教科の学習が好きだったり、昆虫が好きだったり、人が好きだったり・・・・・。
楽しめることがあれば、生活が充実します。調べたり、練習したり、追求したり、専門雑誌や専門書を買ったり、机に向かったり。1日、1週間、1ヶ月、1年を計画的に生きています。好きなものがあれば、そこから世界が広がったり、人とのコミュニケーションも生まれます。
時には、「楽しむこと」のためには辛抱することもできるようになるでしょう。小さな辛抱ができれば、もう少し大きな辛抱もできるようになります。また「楽しみ」とは直接関係のないことであっても、辛抱することができるようになります。そういう耐性が身に付くからです。
チャレンジには混乱や困難がつきものですが、自分の好きなものであればチャレンジしていくこともできるようになります。楽しみながらチャレンジできれば素晴らしいですね。
ただしあまり無理なハードルは、私は望みません。それこそ、一人ひとりの力というものは違うからです。
「ちょっとから」を私は大切に考えています。
ある障害をもつ生徒さんのお姉さんがこんなことを言いました、「弟の人生は、無理してがんばる人生ではないんだから・・・。」これは、甘やかして好きなようにさせておけば良いということではありません。
ともすると周囲の固定観念や基準に当てはめて、本人の志向とは異なる方向に無理にがんばらせてしまう、という過ちをおかしがちです。
どうせやるならば「強くなくてはならない」「勝たなくてはならない」「上手くならなくてはならない」「詳しくなくてはならない。」
目標が先立ちそれを彼らに押し付けてしまうと、彼らの楽しみは台無しになってしまいます。
教室の生徒さんを見ていると、自分のペースで本当に楽しんでいます。自ずと意思や行動が湧き出してくる、といった感じです。本当の意味での、「楽しむ」という境地でしょうか。
*写真は、多摩テックの大観覧車を下から見上げたところです。すごい構造です。
これも、テクノロジーの代表です。「感動を与えるテクノロジー」!!
「楽しむテクノロジー」!!
造形リトミック教育研究所
nan