14.すばらしい引き立て役 3(身体表現)

おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。

知的障害・発達障害 個性と可能性を伸ばす

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14. すばらしい引き立て役 3(身体表現)

 第3回は身体表現です。動物(ゴリラなど)の威嚇行動や昆虫(蜂)のダンス、鳥の求愛行動なども身体表現です。

 人類においてもはるか遠く原始時代から、感情の表現やシャーマンの祈祷などに身体表現が見られます。雨乞い、収穫の祈り、戦勝祈願、勝ち鬨など儀式的なことや形式的なこと、共同的なことには、多くの場合に身体表現が伴われています。

 また現代においても、オーケストラの指揮、応援団長の振り、野球のサイン、車の誘導、交通整理、商業的なコミュニケーション手段・・・・・。精神性や感情、情景の表現として、意志の統率として、言葉の代替としてまた言葉や意味づけのより効果的かつ微妙な表現として、身体表現は実に多種多様に用いられています。 

 意図された身体表現としては、次のようなものがありますね。

・ダンスや舞踊など広い意味での踊り
・手話やジェスチャー
・リトミック
・ミュージカルや劇や映画など
・表情(笑顔、その逆のにらみつけ・・・)
・スポーツ(新体操、スケート、シンクロナイズドスイミング)や武道
・体操やヨガ
・数を数えること
・指差し

 これらとは別に、自然発生的にアドリブとして発現するものは、数え上げれば切がありません。私自身、車の誘導での「オーライ、オーライ」「ストップ」とか、、「ご飯にしましょう」と言うとき、自然に手が動きます(招くしぐさ、制止するしぐさ、箸を持つしぐさ)。

 言葉(気持ちや感情、意思や意図)は自然に「身体表現=動き」を伴います。また同時に「身体表現=動き」は言葉を引き出します。

 造形リトミックのサブメソッドである「リズム造形」・「歌唱造形」は、まさにこの動きと言葉の同調的関係を教育方法に取り込んだものです。このような意味合いでの言語に対して、私どもはそれを「造形言語」と銘打っています。

「リズム造形」「歌唱造形」「造形言語」いずれの用語も、造形リトミック・メソードの理論と方法論を語るために私どもが造り出した造語です。

 造形リトミックが認知教育や描画機能教育であると同時に言語教育でもありうる所以は、ここにあるのです。

造形リトミック教育研究所
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