おはようございます。造形リトミック教育研究所の玉野 摩知佳です。
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9.「ケースに学ぶ1」(前編)
先日テレビで、「電車の顔」を描く本岡秀則さんを拝見しました(9月5日 ch:3)。本岡さんは、自閉症とのことです。
驚いたことに、たまたま教室の今月のテーマが「電車シリーズ」。その中のひとつが絵描き歌「電車の顔」です。テレビ番組表に「電車の顔を描きたい!」のタイトルを見つけ、大変楽しみにまた興味深く見ました。
:番組で印象に残ったこと:
・本岡さんは表情がとてもにこやかで、本当に楽しんで描かれていますね。
・仕事と趣味のバランスが取れていて、多くの親御さんの希望になるのでは。
・本岡さんの仕事はホテルでの食器洗いで、扱う食器は50種類以上。「仕事大変ですね」の問いに「大丈夫、大丈夫よ」と笑顔で答え、職場では信頼される存在とのこと。
彼にとってこの仕事に無理がないという点が、彼の生活すべての基盤になっているように思いました。毎日同じ食器を重ねて、同じ場所にきちっとしまう。この繰り返しが、彼にとって安心感と達成感につながっているのでしょう。
・余暇の時間が、好きなことで充実しています。そしてその趣味が、生きた社会の勉強になっているようす。観光地にも興味が出てきて、お土産屋さんを覗くようにもなったとのことです。
・電車の種類は万の単位?ここもポイントですが、彼が選ぶ電車の取材旅行のコースはバラエティに富んでいます。いつも同じでは、飽きることもあるでしょう。
・本岡さんは、生涯学習のお手本ですね。家内とつねづね話していますが、人生は社会に出てからが長い。好きなことや楽しめることがあって、それが広がり続けられれば最高の生涯学習ですよね。楽しく、張りのある人生となります。
・「アール・ブリュット」(正規の美術教育を受けていない人の芸術作品)として、本岡さんの独自の表現方法と並外れた緻密さに関心が持たれ、評価されているとのことでした。
とても、楽しく参考になりました。
本岡さんは、幼少期よりどのように育たれたのでしょう。親御さんをはじめ、ご家庭でのかかわりは?学校での先生や友達とのかかわりは?学校や就職などの進路、これまでのいろいろな出来事や選択の場での親御さんの基本的なお考えは?
番組の中での、家族3人でりんごを剥きながらくつろがれる様子、取材旅行に出かける本岡さんを玄関で送る親御さんの様子からは、とても穏やかなものを感じました。(後編は明日に)
造形リトミック教育研究所
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