2009.~自己回復~

2009.~自己回復~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。
 それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。
 

◇ワンポイント・メッセージ◇

~Elephasブログ『何事もなかったように』(9月23日)
・・・生徒さんが、時には普段と違う様子で来室されることもあります。そんな時もいつも通り授業を進めていくと、
   自ら理由を話し始めたり、耳慣れた歌でいつの間にかリセットされたり、・・・。

すばらしい実践です。
マニュアル化しにくい、講師として本質的な心得です。

「生徒さんが、少し元気がなかったり、いらいらしていたり、落ち着きがなかったりするときも、
 あえて何事もなかったように授業を進めていきましょう」と文言化した途端にそれは形骸化され、
 真理から遠のいてしまうおそれがあります。

生徒さんの気持ちも、言葉化することによって却って状況を悪くすることがあります。
「どうしたの?」「なにか、つらいことがあったの・・・?」

言葉には、発することによって状況や心理を決定づけてしまう力があります。
さらっと通り抜けられることも、言葉によってマイナスの中にコトンとはめ込んでしまうことがあるのです。

言葉によってマイナス状況の主役となり、他から慰められることによってのみ回復していく(回復できれば
まだいいのですが)。すると、ちょっとした出来事によってもすぐにマイナス状況に落ち込み、
他者の力に寄らなければ回復できないという、マイナス循環に陥ってしまいます。

それに対し、多少のことがあっても状況は坦々と流れていくという環境。
その中で、自ら話したければ話し、自ら話すことによって自身の気持ちを整理し、調整していく。
歌を歌ったり聞いたりすることも、同様です。
メロディーとリズムの安定した流れによって、気持ちの波が整えられていくのです。

これは、マイナス状況にコトンとはまってしまう以前の自己回復です。
このプロセスの積み重ねによって自己回復力が養われ、いろいろな状況における”強さ”が備わっていきます。

見ていて、すがすがしいですね。

造形リトミック研究所
>>発達障害 知的障害 Elephas/エレファース
公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

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