66.生活にリズムを作る(11) 自由時間

知的障害・発達障害教室の造形リトミック教育研究所

66.生活にリズムを作る(11) 自由時間
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
  造形リトミック教育研究所  

*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー  

 おはようございます。

 さあ、また新しい週が始まりました。昨日は、いかがお過ごしでしたでしょうか?先週は「生活リズムを作る」ということで、帰宅後の生活について考えてきました。今週ももう少し続けましょう。

 宿題を終えたら、自由時間!学校や職場での集団生活、その日のいろいろな出来事を沈静化し、整理しましょう。

・時間割に沿った生活
・友達との関わり、先生との関わり
・行事などの特別な出来事
・突発事項(忘れ物、なくし物、他者とのトラブル・・・)
・気候、体調

 知的障害や発達障害の方の場合、いろいろな出来事が通常より大きなストレスであったり、不安となったりすることがあります。彼らはとても生まじめで、予定通りにいかないことを避ける傾向があるからです。また状況を的確に判断できなかったり、周りの人達とどのようにコミュニケーションをとればよいかがわからなくて、常にたくさんの神経を使っているということもあります。

 ですから、帰宅後おやつを食べて宿題を終えたら、ひとりで自由にさせてあげましょう。本人の好きなようにさせてあげる時間です。必ずしも、静かにしていなくても良いのです。ご家庭での自由時間の様子を伺うと、音楽をかけて踊っている生徒さん、好きな絵を描く生徒さん、DVDを見る生徒さん、ゲームをする生徒さん・・・さまざまです。

 この時間は、親御さんもなるべく声をかけずにいてあげましょう。話好きの方なら、別ですが。とかく、ハンディのある方達は指示をされることが多くなりがちです。少なくともこの時間は、指示をすることは控えましょう。

 自らの過ごし方によって、気持ちを整理し、自分のリズムを整えなおす時間です。毎日そんな時間がきちんと確保されることが、生活する上での気持ちのゆとりをもたらしてくれます。

 どうぞ、自由時間を大切にしてあげてください。

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なかのひと

nan

65.生活にリズムを作る(10)さあ、宿題!(つづき)

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「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
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 おはようございます。

 ちょっとした援助で宿題に取り掛かることができたら、今度は宿題の量と内容に気を配りましょう。 個別に出されている宿題ならその点は配慮されているでしょうが、そうでない場合は、お子さんが取り組みやすいようにアレンジしましょう。

 まず、お子さんのできる量にアレンジしましょう。3分の1、半分・・・と、目標を定めて取り組みましょう。もし大変な思いをしても、「全部やらないと気がすまない」というタイプのお子さんであったら、「えらいね」「がんばるね」とほめて、援助の度合いを加減しましょう。たくさんある問題をお母さんと交互にやるのも、工夫のひとつです。

 また、内容のアレンジも必要です。

 宿題プリントの裏に、お子さんのできる別の問題を書いてやらせてもよいでしょう。が、それでは満足できないお子さんもいるでしょう。その場合は、宿題の問題を通して何を学習させるのかという、学習の「目的」をアレンジしましょう。

たとえば、「10までの計数」がまだ確実でないお子さんに、3つの数の足し算が宿題になっているようなことがあります。(個別の宿題でない限り、それは仕方ありませんが。)

 では、学習の目的をアレンジして、
「3+8+4」ならば、3個・8個・4個のブロックの取り出しと、それらを並べた15個のブロックの計数を学習の目的としましょう。3個と4個のブロックの取り出しはなるべく自でできるように促しましょう。また15個のブロックのうち、10以下までは自力で数えるように促しましょう。11より先はお母さんも声を出して、一緒に数えてあげましょう。

 問題数が多い場合は、1問お子さんが中心に取り組んだら、次の2問はお母さんが主導的に・・・というように、お子さんの学習量も3分の1くらいに調整してあげましょう。

 「できる」「わかる」となれば、お子さんはきっと楽しいはずです。お母さんと一緒に行えることは、絵本を読んでもらうのと同じように嬉しいことでしょう。

 何よりも、「宿題が終わった!」ということは、翌日元気に登校することのエネルギーとなるのです。また、「宿題をやって提出する」という先生との約束を守る責任と習慣をつけることは、心も成長させてくれます。

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64.生活にリズムを作る(9)さあ、宿題!

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 おはようございます。

 おやつを食べたら、今度は宿題です。「甘いものを口にすると元気がわいてくる」と新聞(読売新聞11月7日日刊)にもありましたが、調子のあがってきたところで、宿題にしましょう。

 宿題への切り替えがスムーズに行けば問題なし。もしそこで滞ってしまったら、どうしたらよいでしょう?

 机の上、テーブルの上はきれいに片付いていますか?片付いていたら、本やノート、鉛筆箱など、勉強用具を用意しましょう。用具がそろっていなかったら、ことばがけをして促したり、少し手伝って用意を整えましょう。お子さんが乗ってくるまでは、促しや援助を繰り返しましょう。

 人は誰でも、疲れているときや苦手な課題に対しては、ついつい腰が重くなります。宿題への取り掛かりの遅いお子さんもその一例です。

 そんな場合は、取り掛かれるきっかけを作ってあげましょう。
・ノートやプリントを目の前に広げてあげましょう。
・算数だったら、一問目は一緒に解いてあげましょう。
・国語の朗読だったら、最初の行を読み始めてあげましょう。

 少しでもきっかけが与えられれば、思考や動きは流れ出します。皆さんにも、そのような経験があるのではないでしょうか。

 たとえば疲れていて夕食の支度が億劫になったとき、誰かがほんの少しでもやり始めてくれると、さあっと立ち上がってできることがあります。やりたくないなと思う片付けも、誰かが一緒にやってくれる、少し手伝ってくれるだけで、さほど苦なくできてしまうことがあります。

 お子さんの宿題も同じです。最初に少し援助することは別に甘やかしでも何でもありません。「やる」「やらない」「ぐずぐずしないで!」ともめるより、ほんの少し援助してあげて、さっとやり終えた方がよほど効率的ですし、効果的です。

 「宿題なんて簡単だ」「すぐできちゃった」という印象を体験的に持たせることがコツです。苦手意識から解放されれば、やがてひとりでも取り組むようになります。

 また、宿題が気持ちよく終われば、次の行動の流れもよくなります。親子お互いにストレスを軽減させ、良い関係で気持ちよく過ごしましょう。

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63.生活にリズムを作る(8)おやつにしましょう!

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 おはようございます。

 「甘いものは、上手にとれば心身の健康を保ち、生活を楽しむことにもつながる」と、新聞の「くらし 教育」欄にありました(読売新聞 2008年11月5日日刊)。

 お勧めのおやつや飲み物、与え方についてもやさしく書いてありましたので、機会があればお読みください。インターネットでも読めると思います。紅葉のはじまった街路樹を楽しみながら、気分転換に図書館で読むのも良いでしょう。

 おやつは体のエネルギーになるのと同時に、心の栄養となります。「おいしいね」と一緒に食べましょう。

 また少し話は逸れますが、先日教室のケース会議で、「量の多少は、どのように指導したらよいでしょう」という質問がありました。

ex.(1,4)(7,5)・・・どっちが多い? どっちが少ない?

 具体物を使って、楽しめるいろいろな学習法が考えられます。しかしその前に、「多さ」や「少なさ」を感じることができているのかを確認しましょう、というお話をしました。

 目の前のものを見て、「わぁ、いっぱい」「ちょっとしかないね」と思う感覚。「いっぱい」とか「ちょっと」ということば以前の「多少を感じる感覚」の有無を把握することが大切です。

 そんな感覚を育てるのに、毎日のおやつの時間はチャンスです。新聞でのお勧めはフルーツ入りのヨーグルトでしたが、「いっぱーい」と言いながらお皿にヨーグルトを入れてあげましょう。お代わりのときは、容器に残ったヨーグルトを「もうちょっとあるね」「ちょっとだね」と言うふうにことばを添えながら、お皿に入れてあげましょう。

 他にも、「ひとつずつ」「ふたつずつ」「たりないね」「あまったね」「○こ、あまったね」など、数に関連するいろいろなことばに触れさせることができます。

 おなかが空いて「いっぱい食べたい」と思っている子どもにとって、量や数の多少は一大事です。目の前のおやつを見ている時、そこには量以外にもいろいろな要素があるわけですが、子どもは量に注目しやすい状況になっています。

 自分にとって一大事、切実であること、感情の伴ったことばや数や量は、しっかりと子どもの中に入っていきます。知識として記憶するというより、まさに体得していくのです。そんな意味合いでも、おやつの時間を楽しみ、大切にしていきましょう。

 しかし、決して教え込もうとしないことです。毎日、そんなことばや感覚に触れる、そんな感じでいいのです。

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62.生活にリズムを作る(7)スケジューリング

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「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
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 おはようございます。

 学校から帰宅後の生活も、起床から登校までの生活と同じように、何を行うのか順に書き出してみましょう。

・帰宅。「ただいま」。靴を脱いで揃える。
・手を洗って、うがいをする。
・おやつを食べる。
・宿題をする。
・自由時間
・お手伝い
・夕食
・お風呂
・自由時間
・就寝

 まず、これらをお子さんに合わせて順番や内容をアレンジしましょう。そして、朝のプログラムと同じようにお子さんによくわかるように表にしておくと良いでしょう。

 ひとつひとつ指示するのではなく、だんだんと表を見て行動できるように促していきます。「おやつ食べたら、宿題でしょ!」「早くしなさい!」、などと言わなくても自分で動けるようにしていきましょう。それだけでも、ストレスは減ります。

 表にすることは、次の動きを予告することでもあります。ですから、子どもは安心して行動することができます。自分でも気持ちの準備を何となく行うことができるからです。

 教室でも1時間の学習時間のスケジュールを傍らに貼っておいてあげるだけで、グンと落ち着いて学習に取り組めるといったケースがよくあります。次のことが予告されると同時に、終わりが見えていることも効果を生む要因のひとつです。「これとこれとこれ・・・をやったら、おしまい」という予測が、持続性や集中力をもたらします。がんばる、という耐性も養うことができます。

 ご家庭での生活にも、スケジュール表をうまく利用していきましょう。スケジュール表があることによって拘束されるのではなく、指示から解放されてむしろお互いに気持ちが自由になります。

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61.生活にリズムを作る(6)靴そろえなさい!

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 おはようございます。

 午後になり、子ども達が帰ってきます。ひとりで帰ってくる子ども、お迎えに行く子ども、それぞれでしょう。いずれにしても、帰宅して玄関で「靴そろえなさい!」「靴は、靴箱に!」と言いたくなることと思いますが、そこをちょっと抑えましょう。

 まずは、気持ちよく「ただいま」「おかえりなさい」と声を出しましょう。お迎えに行って一緒に帰宅する場合は、玄関で「ただいまー」と促すように一緒に言いましょう。子どもがひとりで帰宅する場合には、「おかえりなさーい」と言って迎えましょう。

 では、脱いだ靴は?
 「靴そろえようね」と言って、揃えて見せましょう。靴はこうして揃えるものだということをさらりと見せるだけでいいのです。

 学校からの距離を歩いてくるだけで、へとへとの子どももいます。鞄を背負って、手に荷物を持って玄関にかがみこんで靴を揃えることは重労働の子どももいるでしょう。

 かと言って、靴を揃えるなんてどうでもいい、というわけではありません。ただ、子どもの体力と疲労度を考慮に入れなくてはならないということです。

 少し話は反れますが、造形リトミックでは音楽にのって線や図形を描きます。それは、学習効果を高めるために音楽の機能を分析して効果的に利用しているのですが、音楽の機能のひとつに「作業を軽くする、軽減化する」ということがあります。

 たとえばクレヨンでの色塗り。「そんなの大したことない」と思われるかもしれませんが、子どもにとっては重労働なのです。手指をはじめ、微細な機能が分化していない小さな子どもやハンディのある生徒さんは、一生懸命に塗るとき、口まで力を入れて口を歪めて塗っていることがあります。色塗りは、それほど神経も使いますし、重労働なのです。

 それを「ねれぬれ どんどん ぬれぬれ あか・・・」などと歌いながら行うことによって、作業が軽減化されるのです。歌いながら楽しく行えばできることも、「ちゃんと塗りなさい」と威圧するとできなくなったり、嫌いになったりするのです。

 日常の行動もこれと同じではないかと思います。

 歌いながら靴を揃えましょう、と言っているのではありません。子どもの体力や疲労度を考慮に入れましょうということです。

 これから午後の生活が始まります。午後の時間を気持ちよく過ごせるように、まずはお子さんを気持ちよく迎えましょう。
 

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60.生活にリズムを作る(5)お母さんも休息を・・・

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 おはようございます。

さあ、月曜日。新しい週がはじまります!と言うところですが、親御さん方も、きのう日曜日はゆっくりできましたか?お天気は、全国的に曇りのようでしたが。

 今週は、お子さんが帰宅してからの生活について考えたいと思います。しかし、今日その初めとしては、お母様方に、「お子さんが出かけてから帰宅するまでの間は、お母様はゆっくりしましょう!」と
申しあげたいと思います。

 教室の講師もそうですが、講師が疲れていては良い療育はできません。子どもの活力に呼応していくためには、気持ちも体も元気でなくてはなりません。一緒に興味を持ったり、びっくりしたり、笑ったり。また子どものちょっとした動きや言葉からいろいろな情報をキャッチするには、それだけの集中力や柔軟な感性を持ち合わせていなくてはなりません。

 ご家庭ではもっとリラックスした自然体で良いのですが、お母様方も十分に力を養っておかれるとよいと思います。

 ご自身にも午前中の小さなお楽しみを作ってみましょう。
 ・ゆっくりとお茶を飲む。
 ・好きな本を読む。
 ・録っておいたDVDを見る。
 ・友達と電話で話す。
 ・お花を植える。
 ・横になることも、気兼ねなくなさったらよいでしょう。

 また、家事の上手な手抜きをしましょう。工夫しだいです。これも面談では具体的に、そこまでしなくても、ということを見つけて相談していきます。育児書や療育書によって、「こうでなくてはならない」というあり方に拘束されて窮屈になってしまっているケースが時にあるからです。

 ある栄養士の方が、ダウン症のお子さんの親御さんを対象とする会でこんなお話をされたことがありました。「食材を何でも一緒にした、丼もののような与え方はいけません。これは、にんじんだね、これはしいたけだね、とその食材の形や色や味がわかるような与え方をしましょう」と。

 これはとても理想的です。しかし、食べさせること自体にてんてこ舞いしている状況の親御さんにとっては、負担になることもあります。お子さんの状況に合わせて、ご家庭でできる程度に栄養を考え、「おいしいね」と食事をすること。
まずはそれがベースです。さほど料理にこらなくても、ワンポイント緑を添えることで食卓はぐっと引き立ちます。うまく、力と手間を抜きましょう。

 さあ、少し休んでリラックスしたところで、帰宅するお子さんを気持ちよく迎えましょう。

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59.生活にリズムを作る(4)ポイントをしぼって

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 おはようございます。

 朝の支度でうまくいかなかったり、問題点があったら書き出しましょう、と昨日お話しました。日常のすべてにおいて、同じようにしてみましょう。

 かつて、「朝から晩まで、文句言いたくなることばっかりです!」と相談を持ちかけられたことがあります。そのとき、「まずはその日、どんなことが気になったかを朝から順に書き出してみてください」と申し上げました。書き出して客観的に眺めると、「さほど問題でない」、「叱るほどのことではない」と思えることも見つかります。

 それでもいくつか問題点が残ったら、その中から1つを選んでそこから解決していくことにしましょう。たとえば、

・歯磨きをいい加減に行う。
・トイレのあと手を洗わない。
・脱いだものを片付けない。
・食べ散らかす。
・靴をきちんとはかない。
・言っているそばから忘れ物をする。

・玄関で靴をそろえない。
・帰宅して、かばんを片付けない。
・ゲームばかりしている。
・宿題をさっさと行わない。
・勉強に集中しない。
・おもちゃなど、使ったものを片付けない。
・翌日の支度をしない。
・早く寝ない。

 毎日、同じ問題と同じ不満のくり返しでしょう。全部直そうとするから、かえってひとつも変わらないのです。全部一度に解決するのは難しいことです。親子お互いにストレスが生じます。どれか、ひとつ選ぶことです。あとは、目をつぶりましょう。声かけ(指示)はなるべく、少なくしたいものです。私達だって、指示されることは好みません。子どもだって同じです。

 面談では、当面どれを削除し、どれを優先するかを一緒に考えます。すぐ解決できるものもあれば、時間のかかるものもあります。工夫することによって、イヤイヤというよりかえって楽しく行えるようなものもあります。ご家庭でできる工夫、そのお子さんにフィットした手立ても一緒に考えていきます。

 工夫していけば、こちらも楽しくなってきます。「楽しい」ことは、ストレスを軽くしてくれます。

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58.生活にリズムを作る(3)朝の支度-つづき-

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 おはようございます。

 
 朝やること:トイレ・食事・歯磨き洗面・着替え(※お子さんによって内容や順番は異なるでしょう。)

 これらひとつひとつを無理なく行うことが大切です。まずひとつひとつについて、問題なく行えるかどうかサッとチェックしてみましょう。問題なければ、順番にこなす習慣をつけるだけでOKです。

 問題がある場合は、それを書き出してみましょう。

 そして書き出したもののうち、クリアしやすいものからより適切な行動へと取り組んでいきましょう。全部を一度に改めさせようとしないで、ひとつずつ行うことがポイントです。

 書き出すなんて面倒だ!と思われるかもしれません。しかし、そうやって問題を整理し選ばないと、朝の時間の初めから終わりまで、文句を言っていなくてはなりません。課題をひとつに絞ったら、後のことは目をつぶる。

 それだけで子どもは、指示されたり文句を言われることなく、気持ちよく登校することができます。学校でも気持ちよく過ごせるでしょう。

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57.生活にリズムを作る(2)朝の支度

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 おはようございます。

今日は、定時に起きることができたと仮定して、起床から出発までのことを考えましょう。
 
 朝、出かけるまでの時間をスムーズに過ごすためには、定時に目覚め、起きられることが必要です。定時に起きられる、つまり睡眠のリズムが整っているためには、生活全体のリズムが整っていなくてはなりません。また、不安やストレスから、解放されていることも必要です。

 ですから定時の起床については、「生活リズムを作る」というこのテーマの最後に考えてみたいと思います。良い生活リズムが作られれば、不安やストレスも軽減するのです。

・まず、出発までに行うことを順に書き上げましょう。
 トイレ・洗面・食事・歯磨き・着替え・トイレ(※お子さんによって内容や順番は異なるでしょう。)

・それらをお子さんにわかる形で表にして、見えるところに貼っておきましょう。

・時計の学習がまだのお子さんは、はじめは時刻は気にせず、順番に行うことを目標にしましょう。
 順番に行動することが定着してきたら、1つだけ時刻を書き入れましょう。ex.朝ごはん:7時  ※7時を指している時計の絵でも結構です。
 毎朝、時計の7時を見て、「7時」と発声し、7時にテーブルについて食事をする。こんなくり返しによって、時刻を知る学習も実践的に定着します。毎日のくり返しの力、また体験的学習の力は大きいのです。 

・時刻のわかるお子さんは、時刻も表に書きいれておきましょう。
 時計の○分の読み方に慣れていくことができます。時間の感覚も身につくでしょう。5分ってどのくらい?10分ってどのくらい?

 しかし、ここでは時計の学習が目標ではありません。時計のある環境を作るだけでいいのです。「7時ね。ごはんにしましょう」「7時50までに着替えね」など、そんな声かけが聞こえてくる環境があればよいのです。「早くしなさい!」「まだ着替えてないの!」という環境とは大きく異なります。

 こんなことから、朝からストレスを生じるか否か、異なってくるのです。マイナスの面でも、毎日の力は大きいですから、良い環境を心がけたいものです。

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