375.両親、家族の協力

375.両親、家族の協力
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今年も、生徒さん方からたくさんの年賀状をいただきました。

・生徒さんがシールを貼った年賀状
 親御さんがお子さんの力を上手に生かして、できる形で年賀状に仕上げていらっしゃいます。

・生徒さんが一生懸命に書いた年賀状
 文字の数だけ鉛筆で丸い枠が書かれ、はがき一面に文字が埋められていました。昨年になって、驚くほど文字にまとまりの出てきた生徒さんからです。

・教室で制作した干支の絵をプリントになさった年賀状
 教室で行ったことがご家庭に浸透し、ご家族で生かし楽しんで下さることは理想的です。生徒さん一人ひとりの個性ある布版画の「トラ」がさらに1枚の年賀状にアレンジされて再登場です!

・親御さんからのコメントの添えられた年賀状
 お子さんに対して何を求め何を喜びとしているのか、一言のコメントは親御さんの思いと講師の思いとの確認の場となります。

・ご一家の写真の年賀状
 ご両親、ご兄弟姉妹の笑顔の写真。日常の生活や外出先での様子が伺え、ほほえましくあたたかい気持ちになります。

 お子さんの好きなもの、お子さんにとって良いと思われるあらゆるものを経験させてあげようとしていらっしゃる親御さんの熱意とお子さんへの深い思いがあふれています。夫妻の協力、家族の協力、思いをひとつにしたこの在りようには、感じ入るものがあります。

・親御さんとはまた別に自身で書かれた年賀状
 ご両親からの年賀状とは別にもう1枚、自身で年賀状を下さる生徒さんもいらっしゃいます。自立している自信と頼もしさを感じます。

 すばらしいさまざまな年賀状をありがとうございました。成長を心より喜び望んでいらっしゃる親御さんの期待にしっかりお応えできるように、この年の初めに気持ちを新たにしています。

 

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374.両親のささえ

374.両親のささえ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今日は成人の日です。成人式は、親からの自立、つまりこれまでに育まれたものをもって社会人として自立するという意識を形式化して明確にする儀式の日です。

 今、若者が職に就くのが難しい状況ですが、それでもそんな状況を切り拓き、希望を持てる人間に育っててもらっていたら、親御さんはじめ、これまで育まれた人的・物的環境に感謝しましょう。

 きのうテレビで、「もうひとつの箱根駅伝」という番組を途中30分ほど見ました(全部見られなかったのが残念でしたが)。若者の全力での挑戦には感動するものがありますが、その背後には監督やメンバーやこれまでの指導者、そして親御さんの大きな支えがあります。

 番組は、昨年競技で予期せぬ棄権を経験し今回再挑戦した選手とその両親をクローズアップしていました。競技生活では挫折する時もあります。親と顔を合わすことができないような心理状況の時にも、親は黙って背後から息子を支え本人が乗り越えるのを待ちました。その間の両親からの何通かの短い励ましの手紙の言葉が、息子を支え大きな力となって今回再び競技に臨むことができたのです。

 息子への深く強い愛情もさることながら、父(夫)と母(妻)双方の、思いをひとつにした在りように大きな力を感じました。両親がひとつとなっていること、その在りように子どもは大きな支えを得るのでしょう。

 その在りようは、成人した後も自身が自立した大人として歩んでいく上での理想となる美しい在りようです。そしてそれは、いつまでも大きな支えの力となっていくことでしょう。

 教室の一人ひとり生徒さんの親御さんにも共通のものを感じます。またあした、お伝えしたいと思います。

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373.部屋の片付け

373.部屋の片付け
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック研究所

 きのうこのブログに訪れて下さった方の中で「一番多い検索キーワード」は、「発達障害 部屋片付け」だったとのことです。かつても、このテーマに触れたことがあります。

 きょうは、始業式ですね。お昼をすませて少し休んだら、部屋の片付けをなさるいいタイミングですね。

 まずは、机の上や引き出しの中、それから本棚、おもちゃ、その他。というような順序で。お子さんが学校に行っている間に、机の引き出しの中でも片付け始めておいてあげるのも、ひとつ方策です。

「見て、こんなにきれいなったよ。お昼食べたら、続きをいっしょにしようね」と誘導してあげられます。少しやり始めてあると、人は動きやすいものです。「0から1」へがむずかしくて、つい腰が重くなるものです。でも、「1」ができていれば、「2,3,4・・・」とは進めやすいものです。

 片付けは、どんどん手伝ってあげましょう。短時間でメドを立てることが大切です。飽きるまで、またイヤになるほどやらせないのがコツです。

 整理整頓のために、たとえばブックエンドや小さなケースなどが必要でしたら、ご家庭にある何かを工夫して用いたり、あたたかいうちに買い物に行って整えるのも楽しいことです。

 そしてひと段落したら、おやつにする・・・。
 3学期を気持ちよくスタートさせてあげましょう。

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372.学習は作業です!

372.学習は作業です!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 そう、学習はまず「作業」です。考えることよりも、まず取り組むことから始めましょう。机に向かいたくない、鉛筆を持ちたくない、教科書を開きたくない、・・・もしそんな状況であるならば、「よく考えてごらん」という学習は少々ハードルが高すぎます。

 はじめは机に向かうことで、「よし」としましょう。そして、教科書とノートを科目ごとに揃えて本立てに整理する、鉛筆と消しゴムを鉛筆箱にきれいにおさめる、・・・などの簡単なことを短時間(5分から10分)行うだけで、「あしたから、勉強しようね」とその日は気持ちよく終わらせましょう。

 そして、次の日から、少しずつ学習に取り組ませていきます。といっても、「よく考えて」という学習は、まだ早すぎます。問題の少なめのワーク1ページ(または半分)でもノート1枚(または半分)でもいいですから、答をどんどん教えてあげながら書き込むことから始めましょう。

 書くのが苦手であるのなら(※)手を添えてあげても構いません。苦手な文字を必死で書くこととワークやノートを埋めることとを同時にやらせようとしないことです。無理をさせれば、勉強から遠ざかるばかりです。

(※書字は書字として、別の場で手指の巧緻性トレーニングと認知の基礎
トレーニングを行って、書字能力を保障してあげることが必要です。闇雲に励ましたり、がんばらせてできるものでは
ないからです。)

「勉強って、こうすればいいのか、なんだかんたんだ」という体験を十分に積ませてあげましょう。

 これが作業としての勉強です。まずは、「かんたん」から。そして、できて「うれしい」「楽しかった」。やがて、答を写しながらでも「あっ、わかった」「こうなんだ」ということで、「知る」ことができます。そこにたどり着くまでは、あせらずに、「かんたん」「楽しい」という体験を十分に積ませてあげましょう。

「えっ、写すだけでいいんですか?」「そう、いいんです」。3学期は心に決めて、このような作業学習だけに絞るのも方法のひとつです。もし今、学習がこじれてしまっているとしたら、これくらいの仕切り直しが必要です。

 さくらが咲く頃には、もう少し楽に机に向かうようになっていることでしょう。ご家庭で仲よく学習に取り組めるようになっていることでしょう。数ヶ月後が楽しみです。

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371.本当の学習とは

371.本当の学習とは
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

(つづき)「本当の学習」とは、自分で取り込み、理解し、記憶し、再生し、考える学習です。少しずつでも、むりなく坦々と、楽に学習を積み重ねていけば、そんな「本当の学習」へとやがて向かいます。そして、少しずつ学習が苦ではなくなってきます。そうすれば、次第に学習が好きになる方向にさえ向かっていきます。

 ほとんどのお子さんには、その可能性があります。でも、無理な学習やストレスから、本当の学習へ向かうこと自体が難しくなってしまっているケースが意外に多いのです。とても、もったいない事態です。でも、ここで悔やまなくても大丈夫です!

思いついたときから、少し気持ちを変えて学習に取り組ませましょう。始業式を前に宿題の追い込みを!と思っていらっしゃる今、ちょうど気持ちの切りかえ時です。

 そもそも学校の宿題は個別に出されているものではなく、集団を想定して出されているものです。ですから、どのお子さんにもぴったりフィットしているわけではありません。しかも、「最低限ここまでは習得しましょう」というレベルよりもはるかに高く、むしろ課題の8割方を理解することを目指すような宿題がほとんどです。

 それを完璧にやらせようとしても、無理が生じるのは当然です。この2~3日間に、宿題を巡って大騒動することほどマイナスとなることはありません。宿題の量を加減して、積極的に手伝ってあげましょう。できる範囲で宿題を仕上げさせましょう。

 ことに義務教育である小学校や中学校には、いろいろな学習能力の生徒さんがいて当然ですから、先生方もきっとその違いを理解して対応してくださることでしょう。

 「みんなちがって、みんないい」・・・実践されてこそ、この詩は本当の意味で生きてきます。

 
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370.冬休みの宿題は?

370.冬休みの宿題は?
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 始業式まで、あと3日ですね。宿題は、終えられそうですか?
 終えられそうなお子さんは、あともう少しだけがんばって仕上げましょう。達成感が得られますよね。

 課題が難しい、また毎日規則的に取り組むことができなかった、どうしても机に向かえなかった、・・・という方お子さんは、量を加減しましょう。この3日間の目標を自分で立てて、無理のない範囲でがんばりましょう。

 自力で出来る方お子さんには、もちろん自力で取り組ませましょう。が、お手伝いの必要なお子さんには、気持ちよく手伝ってあげましょう。「一生懸命に書けばいいのよ」「ひとつずつ書いていけば、終わるよ。今日はここまでね」と言って、その日の目標の終点を明確にしてあげましょう。

 極端な話、場合によっては答を写すこともOKです。1日の中の決められた時刻に、イライラしないで、集中して学習に取り組む習慣作りだと思えば、書き写すだけの学習にも大きな意味があります。

 親御さんに手伝ってもらいながらでも、無理なく宿題に取り組めるようになれば、やがては少しずつでも「本当の学習」へと向かいます。「本当の学習」とは、自分で取り込み、理解し、記憶し、再生し、考える学習です。

 楽に取り組ませる習慣をつけていかれると、少しずつ学習が苦ではなくなってきます。親御さんにとっても、学習させることが楽になってきます。そうすれば次第に、学習が好きになる方向にさえ向かっていきます。(つづく)

 
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369.新しいあした

369.新しいあした
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 今年も月・火・水・木・金と週に5日、このブログで皆さんとお話させていただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 とさっそく今日で三が日が終わりますので、日曜日ですが明日に向けて・・・。

 三が日、いかがお過ごしでしょうか?今日もう一日、おせち料理、初詣、お年玉でお買い物、訪問や接客など、まだまだお正月を楽しめますね

 7日(場合によっては15日)までは松の内としてお正月といわれていますが、明日あたりから街は通常の生活に戻ります。ご家庭ではいかがでしょうか。

 いつもの生活にスムーズに戻れるように、この三が日を振り返りながらお子さんの気持ちもそのようにし向けてあげましょう。

「おせち料理、おいしかったね。さあ、あしたの朝ごはんからは何にしようかな?」・・・そろそろお子さんもいつもの朝ごはんが食べたくなっている頃かもしれません。普通の生活に戻る喜びを感じさせてあげられるよう、あしたはモーニングみたいなメニューはいかがでしょう?

「お年玉、いっぱいいただいたね。あしたから銀行があくから貯金しに行こうか?」・・・街も、お正月が終わることを教えてあげましょう。また、まだ学校のないゆっくりした時間でもありますからいつも出来ないことや新しいことを始めるチャンスです。

「初詣、今年は○○に行ったね。なんてお願いしたの?またあしたから、がんばろうね」・・・あしたからまた生活表の時刻で生活し、学習や決められたことをたんたんと気持ちよく行っていくことを予告しておきましょう。

 できたら親御さんもお正月の後片付けを今日終えておかれると・・・。
そして、気持ちの良い明日を迎えましょう。新しいあしたが楽しみです。

(では、次は1月5日に)

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368.今年のメッセージ

368.今年のメッセージ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所

 新年おめでとうございます。

 元日のすがすがしい朝、
 今年はどんな言葉をもって過ごされますか?
 どんな言葉をお子さんにかけながら育て、共に過ごそうと思われますか?

 元日のすがすがしい朝、
 今日からまた、はじまりです。

 安心して、おだやかに
 いっ時いっ時を
 一日一日を
 一週間を ひと月を
 一年を過ごしましょう。

 一年のうちには、
 心おだやかでいられないこともあるでしょう。
 でもその時、誰かのせいにするのではなく、
 何かのせいにするのでもなく

 そんな時にこそ、協力して次のプロセスへと道をひらいていきましょう。

 安心して、おだやかに
 日々楽しく、たんたんと

 療育の可能性、成長の可能性はここからひらけてきます。
 そこに、お子さんの成長の営みを支え保障する大きな力がひそんでいます。

 安心して、おだやかに
 日々楽しく、たんたんと・・・。
 

 今年もよろしくお願いいたします
 
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367.成長の力

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 大晦日の晩、いかがお過ごしでしょうか。

 昨年の大晦日に近所の花屋さんで求めた蘭の花、数ヶ月のあいだ美しい花を楽しませてくれました。花を落とした後は、茎を短く切って夏を過ごしました。しかし、秋ごろになっても、冬近くなっても何の変化もなく、もうこのままかと水やりも少し途切れがちになっていました。

 それが、新しく芽を出すことへの期待もほとんど薄らいだ12月のはじめ頃、ほんの小さな5~7ミリほどの芽をつけたのです。芽をひとつ見つけると、ほかにもひとつ、ふたつと小さな芽を見つけることができました。

 蘭は生きて、成長し続けていたのでした。芽を見つけてからは、日に日にぐんぐん伸びてきています。長いものは、20センチほどになりました。専門家からすれば、適度に剪定した方が良いのかもしれませんが、ただただ成長の勢いに芽を見張っています。

 成長の様子が目に見えなかったり、なんら手ごたえを感じられなかったりすると、とかくあきらめがちになってしまいます。でも、その期間こそが大切なのですね。この期間があってこそ、芽を出しやがて開花するのです。芽が出てはじめて、
そう気づきます。

 人の成長や学習の成熟もこれと重なるものがあります。目に見える変化がないとき、また変化のない期間があまりに長いとき、・・・「もうだめかな」とか「やっぱりこのくらいなのか」と気持ちが弱くなり、あきらめたくなることがあるでしょう。

 でもその期間こそとても大切なのです。その間もきっと成長の力は活動をしつづけ、いつか芽を出そうとしているのです。そんな見えないところでの成長の営みを
感じ、絶やすことなく良きものを与え、気持ちをかけ、待ちつづけていきましょう。そしておだやかに、芽が出るのを待ちましょう。

 「待つ」、という行為は消極的に感じられるかもしれません。いえ、「待つ」ことは、大きなエネルギーを要する行為です。ですから、大きな愛情をもって積極的な行為として「待ち」ましょう。

 ♪「冬の間も力をたくわえ、春が来ると花を咲かす・・・」、これは造形リトミック「さくら」の歌詞です。桜も今、この寒い最中にあの見事な花を咲かせるための営みを着実に行っていることでしょう。そんな桜の命の営みに思いを寄せてみましょう。

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366.月あかり

366.月あかり
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 夕方、陽が落ちて暗くなった部屋に雨戸を引こうと入ったら、月明かりが窓の形に床をほんのり明るく照らしていました。秋の光にも白さを感じますが、月の光にはまたそれとはちがう白さを感じ、それはなんとも美しいものですね。

 しばらく雨戸を引かずにおき、家族を呼んで月明かりを楽しみました。本が読めるほどではありませんが、人の姿はよく判じ得ます。

 さてその後、雨戸を引きましたが(雨戸といっても紐で引くシャッターの形のものです)、電動でこそなくとも、今はこんな作業もとても楽に出来ますね。

 子どもの頃、雨戸を引く仕事は嫌いなことのひとつでした。だから、夜すっかり暗くなるまで放っておく、すると、すっかり暗い上にすっかり寒く冷え込んでくる、そんな中で立て付けが悪くなって引きにくい雨戸をガタガタといわせながら引く、そして渋い木の鍵をかける・・・。今思えば、木の鍵なんて知恵のあるシャレたものだなと思いますが、立て付けの悪い雨戸と奮闘している時にはそんなゆとりはありません。

 やはり、「かんたんに出来る」ということはとても大切だなとつくづく思います。簡単に出来たら、夜まで放っておくようなこともなかったでしょう。すっかり寒く冷え込んでしまうようなこともなかったでしょう。雨戸引きが嫌いな仕事になることもなかったでしょう。

 子どもに楽なことばかりさせましょう、というわけではありませんが、取りかかりにくい仕事や課題、習慣化しにくいこと、進んでやるほどにはなれないこと、どうしてもやらせなくてはならないこと、・・・などは、いかに取り組みやすくしてあげるかにかっかっています。

 教室のモットーのひとつ、「簡単からのパートナー」にはこんな意味合いもあります。ただただがんばらせるのではなく、がんばる気持ちになれるようにちょっと工夫してあげられるといいですね。

 明日は大掃除のご家庭も多いことでしょう。ちょっと努力することによって成果の出るような仕事を与えてあげましょう。
・家族の靴磨き(軽い力でピカピカに光ります)
・床のホコリ取り(面白いほどシートにホコリがつきます)
・最近はやりの白いスポンジを使ってキッチン磨き(これも小さな力で面白いほどきれいになります)

「小さな力で」「短時間で」「成果が目に見えて分かる」、この3点がポイントです。こんな経験はそのまま学習にもつながって生きてきます。

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