608.就学相談に向けて


608.就学相談に向けて
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 秋からの就学相談で、就学先の決まった方もいらっしゃれば、決定を翌年に持ち越される方もいらっしゃるでしょう。

 まだ決定していない方も焦ることなく進めていきましょう。

 就学先の候補は、できる範囲で結構ですから学校に足を運んで教育の実際の様子を参観しましょう。教育のプログラム、指導の様子、生徒さん方の様子を把握しましょう。先入観だけでなく、実際にご覧になって確認しましょう。

 その上でどのような教育環境を望まれるか、親御さん、ご両親の考え方を整理して統一しておきましょう。統一できない場合は相違を明確にして、それを教育相談時の論点としましょう。

 教育相談においては、お子さんにどの教育環境がふさわしいかを冷静にかつ慎重に相談なさってください。お子さんにとってベストと思われる環境を選択しましょう。

 ただし、実際に入学してみないとわからないことはいろいろあることでしょう。その場合は、悔いのないように親御さんが望まれる環境を選んで、お子さんがそこに適応できるように事前の準備に心を配りましょう。また、より個に即した教育環境を確保できるように学校側と一体となって検討していきましょう。

 お子さんの発達にとって、もっともふさわしい「懸命な」選択ができますように、
 また真に「正しい」選択ができますように、
 公の論理ではなく、かけがえのない個の論理で、
 知と心を尽くして「お子さんのための」選択ができますように。

 

造形リトミック研究所
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公式サイト http://www.zoukei-rythmique.jp/

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607.抱っこ


607.抱っこ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 先日の「らくをしましょう」の補足で、きょうは「抱っこ」についてもう一言。

 出先で、お子さんに抱っこをせがまれて難渋された経験は、ほとんどの方がお持ちでしょう。

 「抱っこー」の意味するものは?
 
 1)本当に疲れて、もう歩けない
 2)眠くて、歩けない
 3)少し疲れたくらいだけど、甘える
 4)歩くのが面倒くさくなった
 5)親御さんとの密着を求めている
 6)親御さんが受け入れてくれることを求めている

 1)と2)は、お子さんのその日の行動量や、そのときの表情を見れば本当に限界なのかがわかります。出先で食事をした後おなかがいっぱいで歩けない、というような状況もこの部類です。

 そのときは、一度は歩くことを促して、それでもダメなら抱っこしてあげましょう。

 3)や4)の時には、もう少し頑張ることを促しましょう。
 そして、「あそこまで走ろう」「あの木まで、あの電信柱まで、あそこの曲がり角まで・・」と小走りやかけっこ、歌いながら歩く、つないだ手を大きく振って歩く、道の少し高くなったところを平均台に見立てて歩かせる、など気持ちの変わることや面白いことに気を引きながら、歩くことを楽しませましょう。

 5)と6)、表情を見ても疲れているようすではない、また別のことに気を引いても乗ってこない、というときは抱っこ自体を求めていると考えられます。一度は歩くことを促し、それでも抱っこを求めてきたら、「いいわよ」「いらっしゃい」と抱っこの希望を受け入れてあげましょう。

 1)~6)、いずれのケースにしても、幼児連れの時は抱っこの求めにはいつでも応じて上げられる態勢をとっておくことが懸命です。

 「抱っこー」の要求に対しては、快く応じてあげた方が、かえって自立的に歩く時期が早く来るでしょう。

 大切なのは、その折々に頑張らせることよりも、その折々に満足させることです。

 
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606.命を吹き込む

606.命を吹き込む
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

(つづき)
 ある講師からの報告です・・・

 生徒さんがご家庭でたくさん作った折り紙の奴さん。
 たくさんあるからこんなには要らないだろうと、親御さんがゴミ箱に捨てたところ、
 お子さんは捨てられている奴さんを見つけ、拾ってズボンのポケットにつめこみ、
 教室で「奴さんを助けた」とポケットから一つずつ取り出して講師に見せたとのこと。

 「助けた」・・・どんな気持ちでこのお子さんは奴さんを持ってきたのでしょう。

 奴さんを捨てた親御さんを非難しているのではありません。捨てるほどある、と言う言葉ように本当に捨てるほどあったから軽い気持ちで捨てたのでしょう。私だって、そんなにたくさんあったら、「そんなに要らないんじゃない?」「まあ、いいや」と捨てることもあるでしょう。

 でもお子さんにとってはただの折り紙の奴さんが、本当に生きているもののようであり、また友だちのようであり。その純真さ、創造力、イマジネーションの力に、まるでそこには命を吹き込む魔法の力が存在しているかのように感じます。

 折り紙工作も画用紙工作もすごいですね、感じる心をもってみれば、ただの工作ではなくなるのですね。

 生徒さんと気持ちを重ねて共に学習するには、周りの大人もそんな魔法の世界に入り込めなくてはなりませんね。

 「奴さんを助けた」、・・・生徒さんのそんな言葉は私達を魔法の世界にスッと引きいれてくれる魔法の言葉のように感じられます。
 

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605.画用紙工作


605.画用紙工作
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 1枚の画用紙から、動物、植物、魚類、鳥類、昆虫、爬虫類、乗り物、建物、食べ物、行事に関するもの・・・とさまざまなものが生まれ出でます。

 教室ではこんど、お寿司を描いて、お寿司を作ります。
 シャリを握って、ネタを乗せて、・・・たまご、まぐろ、えび、いくら、と握っていくと、お酢のにおいがしてくるようです。

 1枚の小さな紙片からも、脂ののった感じやたまごの厚みや甘み、えびのぷりぷり感、いくらの光る粒々感、きゅうりの冷たさやにおいが・・・。

 上手に切るのではなく、それらを感じながら切る。上手に折るのではなくて、それらを感じながら折る。

 紙も生きていれば、できあがったお寿司も生きています。

 お皿にのせると、割り箸も添えたくなります。すると、わさび、しょうゆ、しょうが・・・、とイメージが連鎖してわいてきます。イメージ(=映像)とことばの連鎖、
また感覚の連鎖、生徒さん達の感性に、講師の感性も重ねて、画用紙工作は大いに楽しめます。ちょうど、おなかも空いてきます。
 
 

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