628.わかるって楽しい!


628.わかるって楽しい!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 日曜日に神代植物園に行きました。凛とした冷たい空気の中、かすかに芳香を放っている白梅の前でボランティアの方が声をかけてくださり、つばき・さざんか園を案内していただきました。

 こちらからの最初の質問、
「つばきとさざんかはどう見分けるのですか?」

「それでは、両方が並んでいるところがあるので、見ながら説明しましょう」と歩き始め、その途中、

「ちょっと、面白いのがあるのでお教えしましょう」と「錦魚葉椿」をご紹介下さいました。つばきの木々、枝の下をくぐるようにして歩を進めると、こんなところまで入れるの?というような奥の方にありました。

 金魚の尾ひれのように葉の先がゆらゆらと2つ3つに分かれているのです。これも、つばき。しかも「きんぎょ」は「金魚」ではなく、「錦魚」と書かれていました。この表記にもまた、ひとつ趣がありますね。

 そして目的の、さざんかとつばき。おしべが盃のように開いているのが「さざんか」で、おしべが筒のようにもとが合着しているのが「つばき」。また、花びらがはらはらと散るのが「さざんか」で、はながぽとっと落ちるのが「つばき」。落ちていたつばきを手のひらに取って、さらによく見せてくださいました。

 他にも書ききれないほどたくさんのことをゆっくり丁寧に、やさしく教えてくださいました。

 「わからせてあげたい・・・」、「ほら、みてごらん・・・」「ほらね・・・」、
 意識的ではない、そんな自然な気持ちが伝わってきました。きっとあの方も、植物のこと、だれかに教えてあげること、知らせて楽しませてあげることがお好きなのでしょう。ですから、無理がないのです。ですから、案内していただいている側としてもとても気持ちが楽なのです。

 つばきの木々の中をぐるぐるとひとめぐり、木の実の話、虫の話、お日さまの話も聞きながら、日常と切り離された時間と空間でした。

 つばき園から抜けると、黄色く、甘いかおりを放つ蝋梅の園に・・・、生徒さん方も、こんな気持ちで授業を楽しんでくれているかな、と自問しました。

造形リトミック研究所
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627.出来事をホットに伝える


627.出来事を伝える
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 きのうは、東京も氷点下になるほどの寒さでした。小川にも、氷が張っていました。
そんな中、センター入試は第2日目。

 ニュースでご存知の方もいらっしゃることでしょう、岐阜県ではセンター試験に向かう受験生3人を乗せたバスが飛騨から高山市への途上、雪でスリップしていた車に衝突。代行車輸送では間に合わないと判断したバス会社の社員が機転を利かせ、通りがかった男性に声をかけて受験生達を試験会場まで車で送ってもらい、無事に試験開始時刻に間に合ったとのこと。

 負傷者は出なかったものの事故とは大変なことでしたが、このニュース自体は寒さの中にもほっと心が温かくなるものでした。

 受験生はどんなにか慌てたことでしょう。でも機転を利かせたバス会社社員の気働きと行動、また事情をとっさに把握して機敏に行動してくれた通りがかりの男性、まさに以心伝心。受験生達の必死の思いが人から人へ電光のように伝わり、我がことのように具体的な行動となって無事に到着。受験生達は、受験勉強の最後に貴重な体験ができましたね。

 親御さんの気持ちに響く出来事があったら、ぜひお子さんにもお伝え下さい。心温まる出来事を共有しましょう。中には出来事における気持ちの動きにピンと来ないお子さんもいらっしゃることでしょう。

 そんな場合は、状況をゆっくり説明して気持ちの流れをお話してあげましょう。
「ふーん」で終わってしまうかもしれません。それでも、折に触れ、具体的な出来事をタイムリーにホットなうちに繰り返し伝えてあげましょう。

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626.スタートラインに共に立つ


626.スタートラインに共に立つ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 時には、お子さんと一緒にどきどきしたり、やきもきしたり、お子さんと同じラインに立ってみましょう。

 ご家庭でお子さんの勉強を見てあげるとき、答が一目瞭然で分かるような問題をお子さんが考え込んでいたり、つまらないミスでまちがえたりすると、心穏やかでなくなることもあるでしょう。

 そうであるならば、親御さんにとっても少々難しい問題に一緒に挑戦してみましょう。たとえば問題をさらっと読んだだけでは分かりにくいような算数の文章題、少し日常とはなれた理科や社会の問題。
 
 「えっ、ちょっと待って。もう1回考えてみるから・・・」というような間(ま)がとても大切です。この間(ま)は、お子さんに”考える”ことを教えます。じっくり読むことを教えます。分かっていることからまず書いて、書きながら考えることを教えます。

 親御さんがちょっと頭をひねりながら取り組む様子は、お子さんにとっては何よりの学習となるのです。親御さんの姿自体が、お子さんに取り組み方や、解き方を教示していることになるからです。

 また、パッと分からなくてもいいんだ、こうやって考えればいいんだ、という安心感を与えることにもなります。問題を見た瞬間に答が分からなくてはいけないように思い込んでいるお子さんが意外に多いものです。

 ですから、すぐに答が出ないとイライラしたり、爆発したり、やる気をなくしたりということがあるのです。○か×かのみが気になって、プロセスはどうでもいいようになってしまいます。これでは、本当に自分が理解しているのかどうか、という自己評価の目が育ちません。

 どんな問題でもどんどん解いてしまう親御さんではなく、根気良く音を上げずに取り組む親御さんの姿がお子さんを育てることもあるのです。

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親子で挑戦・・!


625.親子で挑戦・・!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 親と子で共通の課題を持つことは、親子の新しい関係を形成するきっかけとなります。たとえば、”少しやせるようにがんばろうね”と親子で同じスタートラインに立ってみましょう。

 食事のコントロールも最初の数日は予定通りに行くことでしょう。そのときは、親子でにっこり喜び合えます。そして、
「いい調子、この調子でがんばろうね」と励まし合えます。

 しかし何日かすると、”つい食べすぎ”という状況も出てきます。そんな時、減量がお子さんだけの課題であって、親御さんはコーチするだけの立場であったとしたら、
「ダメでしょ、まだ数日しか続いていないわよ」と咎めたくなってしまうでしょう。

 しかし、同じ課題に向かっていっしょに努力している関係だとしたら、
「まっいいか、今日だけね」とお互いにいたわり合えます。

 この共感性が、とても大事なのです。つい食べたくなって食べてしまう気持ちの共有、この共感性が人と人との気持ちのつながりを作ります。共感できることの喜びも感じ合えるでしょう。

 親御さんはいつも”ちゃんとできる人”で、お子さんはいつも”指示されて、がんばらなくてはいけない人”という、 ”指示する人・される人””できる人・できない人”という固定的な関係も、共通の課題を持つことによって柔軟に変化させていくことができます。

 そのプロセスでは、お子さんに励まされることもあるかもしれません。
 どうぞ、そんなプロセスも楽しんでみてください。

 
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