3396.~算数の言葉~

3396.~算数の言葉~

「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・

 ~今日のElephasブログ:「ヒレーって?」(2月26日)

おはようございます。西国分寺教室の佐藤です。

小学校の算数のことです。

昨年度まで6年生で学習していた「比例」の単元が今年度より5年生の単元になりました。

5年生のAさんとYさんとSさん、3人とも最初は「ヒレーって何だろう」、「6年生の勉強だったから難しいの?」、

「できるかなあ」と、とても不安そうでした。

講師が「5年生ではわかりやすい比例だけなので大丈夫。6年生で反比例を学びます」と

声をかけるとまた

「ハンピレー?!それ何?!」と未知の謎の生物でも見るかのような反応です。

直方体の高さと体積の関係や、針金の長さと重さの関係など、具体的な問題を解きながら、比例するとは何かを学んでいきました。

3人ともすっきりと理解できました。

学校では比例をグラフに表すことまでは学ばなかったようですが、教室ではエレファース式の教材を使ってグラフにも挑戦しました。

必ずゼロの点を通る直線のグラフが描けた時、3人とも目が輝いて、新しいものを発見したような顔つきになりました。

Aさん、Yさん、Sさん、6年生で学習する反比例も楽しみにしていてくださいね。

反比例のグラフを初めて描き上げる時の3人の驚く表情が、講師には今からはっきりと目に浮かびます。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

そうですね、初めて「比例」「反比例」という算数の言葉を耳にする子ども達には、カタカナで書く言葉のように感じられているかもしれませんね。一つひとつ問題にあたっていくことによって、「比例」も「反比例」も意味を持った言葉として獲得されていくことでしょう。私たち講師は、生徒さんのその初めての段階に一緒に立ってあげることが大切ですね。そこからゆっくり確認しながら、数の関係を楽しんでいきましょう。

 

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3395.~感性に拠る~

3395.~感性に拠る~

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 ~今日のElephasブログ:「ひらがなに目!?」(2月25日)

おはようございます。所沢教室の佐藤です。

4月に新1年生になるTくん。

昨年の秋に入会された活発な男の子です。

まずはしっかりとした線を描くことが一番の課題でしたが、もともと絵を描くことが好きなためか鉛筆もすぐに正しく持てるようになり、今では線も大分しっかりしてきました。

ひらがなも試みていますが、字というものを習い始めたばかりとあって、はじめは字も絵の一種という感覚のようです。

例えば「あ」を書くと、そのあと、線で囲まれた部分に目を描いてしまいます。

「書く」から「描く」に変えてしまうのです。

「おもしろいな」と思いつつ、字形はきちんと覚えられているのか心配でしたが、自分の名前文字は、ランダムでも間違えないほどに習得していました。

それを見て、自信を持って字が書けるようになれば、「描く」への変換は無くなるのではないかと思いました。

Tくんの「描くことが好き」という気持ちを大切にしながら、全50音の習得を目指して、「書く」ことの学習を進めていきたいと思います。

 

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

「あ」に目を描くとは、すばらしい感性ですね。おもしろい!文字にも、一つひとつ個性があります。単に形態と云うよりも、その文字から醸し出される個性、表情があります。それを感じられる力は、とても大切です。文字に限らず、私たちの記憶を確実にしているのは、感性の力に拠るところが大きいと感じています。Tくんの感じる力を大切にしながら、これから始まる教科の学習を進めていきましょう。

 

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3394.~耐性を養う~

3394.~耐性を養う~

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 ~今日のElephasブログ:「諦めない」(2月24日)

おはようございます。所沢教室の鹿間です。

Sさんは4月から高校に進学する生徒さんです。

今は中学の数学を復習しながら、高校の数Iの先取り学習を行っています。

先日、因数分解の問題を考えている時のことです。ちょっと手強い問題で、解くのに時間がかかっていたSさん。

講師は様子を見て「ヒントを出しましょうか?」と声をかけました。

でもSさん、「いい、もう少し自分で考える」と答え、問題に取り組みます。

Xでくくっても、Yでもだめ・・・いろんなやり方で答えを出そうとします。

そしてついに、「できた!」とバンザイのポーズと得意げな表情。

講師も思わず笑顔になり、集中力と諦めない気持ちに感心しました。

◇ワンポイント・メッセージ◇

「・・・もう少し自分で考える」、Sさんには“耐性”が備わってきているようですね。学習態勢の初歩の段階では、“おもしろそう””楽しそう““これならできる!”“かんたんそう“、と瞬間の判断で課題に取り組むか否かが決まりがちです。これは、まだ耐性の備わっていない段階です。この段階で無理をさせると、学習嫌いに陥ってしまいます。しかし、この段階で適切に課題の内容や量の加減、声掛けなど、適切なサポートをしていくと、やがてはSさんの様に、耐性が備わってきます。見た目にハードな課題であっても、「うぅーん」と引き寄せて考える力、これが”耐性“です。

 

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3393.~応答する環境~

3393.~応答する環境~

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 ~今日のElephasブログ:「やりたーい!」(2月22日)

おはようございます。所沢教室の吉住です。

年長さんのJくん。まだ幼いこともあり、“いつも集中して”というわけにはいきませんが、興味を持ったときには小さな口をきりりと引き結び、集中力を発揮します。

とても手先が器用で、小さなシールも難なく剥がしたり付けたりできるのですが、筆圧が弱くまだ力強く線を描くことができません。

そのため、リズム造形で線をなぞったり、線つなぎの縦線を描いたり。

ただやはり、まだしっかりと描けないためか、早く飽きてしまいます。

そこで筆を使ってみることにしました。

太めの筆でなぞっていくのがとても楽しそうで、次々となぞっていきます。

歌と一緒に大きなひらがなもなぞっていきました。

この1ヶ月、「これは何てかいてあるの?」、「やりたーい!」と、急成長が感じられるJくん。

このタイミングを逃さず、楽しく色々なことに取り組んでいきたいと思います。

 

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

生徒さん自身から「やりたーい!」という言葉が出てきたら、授業はまず大成功です。講師のちょっとした工夫で生徒さんは変わるものですね。応答する環境、筆を使うことによってJくんは”描く“という自身の行為の手ごたえを感じることができたのでしょう。「自分が手を動かしたら、線ができた!」、これが応答する環境です。まさにこの機を逃さず、学習の面白さを体得させてあげましょう。

 

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3392.~2つのポイント~

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 ~今日のElephasブログ:「安心して」(2月21日)

おはようございます。花小金井教室の小山です。

Oくんとは、2学期から一緒に学習をしています。

最初の頃は、終わりの時間が気になってしまい、落ち着かない様子でしたが、予定の終了時間には必ず終わるということを約束することで、だんだんと、エレファースでの時間を受け入れられるようになりました。

講師としては、「あと一問くらいはよいのではないか?」と欲も出てしまいそうになりますが、約束を守ります。

今では、終わりの時間を気にすることもなく、集中して課題に取り組んでいます。

もう一つ気づいた、Oくんの特徴があります。

宿題のドリルを一緒にやる時は、ぱっと見渡して、難しい、もしくは面倒そうな、問題から取り組みます。

どうやら、難しそうな、問題を先に済ませておくと、安心して他の問題に取り組むことができるようです。

安心して、一緒に過ごすこと。大事にしていきたいと思います。

 

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

今日のブログ~、安心のためのポイント。1)約束を守ること、2)難しそうなものは先に済ますこと。具体的でとても良いですね。1つ目、周囲の人たちがOくんとの約束を必ず守ることによって、Oくんには安心感が育ちます。安心感が育つことによって、受け容れられることの幅も広がります。2つ目、ついつい難しいものは先延ばしにしがちですが、あえてそれを初めに行う。そうできるOくんは、すばらしいですね。これは時間を守ることともつながります。もう少しもう少しと先延ばしにしているうちに時は流れ、遅刻をしてしまうというようなケースをしばしば見かけます。やるべきことはすぐに行うことによって、生活のスタイルはグンと引き締まります。

 

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3391.~方策を練る~

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「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

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 ~今日のElephasブログ:「状況や目標に合わせて」(2月20日)

おはようございます。所沢教室の増原です。

読解学習。ひとつ上のテキストへと移行したばかりの生徒さんには無理なくステップアップできるように、音読の前に読み聞かせをしたり、問題に該当する本文を一緒に確認し、キーワードや助詞に印をつける等のサポートをしていきます。

同じ課題を複数回繰り返すことで、やがて一人でもスムーズに取り組めるようになります。

また、小数の3桁同士の計算問題をミスなく進めていた生徒さんが、文章題になると答えが合わないということがありました。

原因は余白に筆算を書く際に、計算記号を最初の数字の下に書いてしまうことでした。

計算問題では筆算やマス目が書かれているので計算記号の位置に気がつかず、盲点になっていました。

そこで、数字を書いてから最後に記号を書くようにすると間違えることはなくなりました。

生徒さんの状況や目標に合わせ、たし算の発想ばかりでなくひき算の発想も取り入れながら、

準備、指導に当たっていかなくては、とあらためて思いました。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

そうですね。新しい課題に進ませるときには、十分、モデリングを行うことが肝要です。また、学習の躓きを正すためには、躓きの起因を把握することが肝要です。何れにしても生徒さんの個別の心情と認知・認識構造に基づいて指導の方策を練ること、これが講師としての技術の発揮しどころですね。

 

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3390.~家族でひな祭り~

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 ~今日のElephasブログ:「工作:お雛様」(2月19日)

おはようございます。所沢教室の榎戸です。

もうすぐ雛祭り。多くの生徒さんと、お雛様を作りました。

まず着物にする千代紙を選びます。

「お母さんはこれが好きだと思う」と、お母さんにプレゼントするのが楽しみでワクワクしながら選んだRくん。

「この模様とこの模様のお洋服ほしーい」とお内裏様にもピンク系を選んだNちゃん。

紙を選ぶ段階から、皆さんニコニコ。周りの空気が一気にポカポカになったように感じました。

学校のプリントを丁寧に扱うことが目標のYくんも真剣な顔で千代紙を折りました。

お母さんにプレゼントする、一緒におふとんでねる、玄関にかざる。

それぞれの取り組みで出来上がりを楽しみに制作を進めました。

最後に色鉛筆で顔を描きましたが、出来上がったお雛様の顔は不思議と生徒さんの顔に似ています。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

節分が終わると、もうひな祭り。まだ寒さが続いていますが、日差しは心持ち明るくなってきているように感じます。生徒さんそれぞれのご家庭で、そんな春めく日差しをお顔に受けるお雛さまを思い描くのはとても楽しいことです。男の子も女の子も、ご家族でひな祭りを楽しんでくださるといいですね。豊かな心の成長は、学力の伸びにも人間的成長にもつながります。

 

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3389.~決めつけず~

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 ~今日のElephasブログ:「夢が加わる」(2月18日)

おはようございます。東中野教室の渡邉です。

4年生のAさん、「音読は得意、でも読書は面白くないし、好きじゃない」と。

少しでも楽しいと思えるよう、4コマの絵のお話作りの課題をすることにしました。

3コマの絵は決まっていて、最後の4コマ目は絵も考えてお話も作ります。

毎回続けるうちに色々なイメージが膨らみ、楽しくなってきた様子です。

今度は絵本を使いました。

「次はどんな場面になるかしら?」

絵に描いてからページをめくり、本当の話と比べてみます。

「やっぱり?そうだと思った?」

考えた場面が似ていると、とても嬉しくなります。

満面の笑顔で「私、お話書く人になれるかもしれない!」とAさん。

夢が一つ加わりました。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

「読書、好きじゃない」と言っていたAさんが、「私、お話書く人になれるかもしれない!」とは大した変わり様です。自信が出てきたのは、何よりです。すばらしい!ちょっとしたことで、これだけ変われるのですね。だから、「この子はこれが苦手、あれが好きじゃない」、と周囲が決めつけてはいけませんね。

 

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3388.~優しい鬼~

3388.~優しい鬼~

「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

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 ~今日のElephasブログ:「いつの間に・・・?」(2月17日)

おはようございます。東中野教室の新野です。

造形リトミックの創造造形、毎年、行事の同じ工作をするものもある中で、生徒さんの成長を感じる場面が多々あります。

今回は節分に合わせた鬼の工作。

これは顔の部分が細かく、髪の毛やひげの細切り、手足の指など、ハサミ使いが難しい工作です。

まだ手先が器用でない生徒さんには、顔の部分だけを大きくして、鬼のお面として作ったりしていました。

そんな中、ピンク色が大好きで、毎年ピンクの鬼の面を作っていた3年生のNちゃん。

今年は鬼の工作にチャレンジしてみることにしました。

昨年よりも小さい画用紙で顔を作ります。

ギュッと口を結び真剣な表情で、講師の書いた線に沿ってハサミを動かしていきます。

鼻や目の難しい切り抜きはゆっくりゆっくり、髪の毛やひげの細切りは慎重に一つ一つ切り込みを入れて…手足の指は講師も手伝います。

そしてとうとう完成!ピンク色のとても優しい表情の鬼が出来上がりました。

いつの間にこんなに手先が上手に動かせるようになったのでしょう。

去年出来なかったことが、今年は出来るようになる。

生徒さんの成長を目の当たりにする瞬間、講師の喜びもひとしおです。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

鬼の顔、はさみでの細かい切り込みが数十か所あります。Nちゃん頑張りましたね、すばらしい巧緻性と集中力です。「ピンク色のとても優しい表情の鬼」の完成、良い節分になりましたね。仏(神、福)も異形も本質は同じ、そんな教えの具象のようです。

 

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3387.~学ぶ楽しさを~

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「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・

 ~今日のElephasブログ:「あの時、やってよかった!」(2月15日)

おはようございます。東中野教室の藤生です。

この1月、Sくんは晴れて第一希望の高校に進学が決まりました。

入試の時にはその高校の先生に、面接も作文もとても素晴らしかったと、お褒めの言葉をいただいたそうです。

入試に向けて、Sくんは本当によく頑張りました。

特に原稿用紙600字の作文は、1年前からじっくり練習を重ねていきました。

最初は小さな原稿用紙のマスに文字を書くのが慣れず、文字の大きさや位置がでこぼこに。

そのうち目も疲れてきてしまい・・・。

まさに作文は苦行のようでした。

そこで原点に戻り、ひらがなを形よく整えて書く練習を始めました。

改めてよく見てみると、ひらがなは丸みを帯びた形をしています。

その発見がSくんには新鮮だったようです。

見本を丁寧になぞり書きし、次にその形をそっくり真似てみて、「どれが一番上手にかけているか」を一緒に選びました。

自分の字を客観的に見ることで、Sくんの字は格段に上手になっていったように思います。

それにともなって、漢字もバランスよく書けるようになりました。書く内容も自分の言葉で何度も吟味して練習を繰り返し、形の良い文字が中心に揃った、とても見やすい立派な作文が完成しました。

「あの時のひらがな練習、やってよかった!」と嬉しそうに話すSくん。Sくんが、持てる力を存分に発揮できたことを、講師として誇りに思います。

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

Sくん、この一年の努力に悔いなし、ですね。スモールステップで、地道に努力されました。しかし、ひたすら努力したというより、少々ゆとりさえ感じられます。ひらがなの特徴の発見、自身の文字の評価、漢字への発展、内容の吟味、すばらしい歩みでしたね。きっと、学ぶ楽しみを得られたことでしょう。

 

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