
95.生徒さんの日記から「ボーナス」
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
造形リトミックの教室に幼児期(1才7ヶ月)から通われ、この4月に就職されたお嬢さんの一行日記から、今日はその数日をご紹介します。(※公開については、ご了承いただいています)
12月8日 月曜日:きょう、午後の付録の仕事がたくさんでした。だから、疲れた。いじょう。
12月9日 火曜日:きょう、ものすごく疲れぎみのくらい、仕事もやりました。疲れる!いじょう。
12月10日 水曜日:うまくやれて、うれしくなりそうで、ボーナスをもらいました。やりつづけよう。
12月11日 木曜日:毎日で、はたらいていました。つまり、楽しくなりそうでした。いじょう。
12月12日 金曜日:へとへとしないで、がんばりました。たくさん仕事で疲れた。いじょう。
この方は、土曜、日曜を除いて、毎日日記を書いています。朝も早く、6時頃に起きて、ピアノの練習をしてから出かけるそうです。宿題も火曜、水曜、木曜、と曜日を決めてやってきます。1日、また1週間を自分で計画的に組み立てているところは、大したものです。「やらされている」のではないことで、いっそう意欲的になれるのでしょう。いまや、日記や宿題やピアノは習慣化されているのだと思います。
「○○ちゃんの好きなことは?」と前に尋ねたら、「宿題とピアノ」と答えてくれました。昨年の七夕のお願いには「もの知りになりたい」と書いていたことも思い出されます。休日にはダンスをしたり、グループ活動に参加したりと忙しくも楽しそうです。
仕事に就いて、9ヶ月。「まだ、子どもだ子どもだ」と思われていたお子さんの就職にあたり、親御さんの心中は、学校生活を終えることへの寂しさや、「もう、就職?」という思いなど複雑なものがあったのではと拝察します。
講師としても、「疲れた・・・」という日記を読んだり、「肩こった~」というような様子を見ていると、あるまじきことではありますが親心のようなものも覗いて、心を痛めることもありました。
しかしそれが、「12月10日」の日記で、こちらの気持ちもパーッと晴れた気がしました。「うまくやれて、うれしくなりそうで、ボーナスをもらいました。やりつづけよう。」何てすばらしい、気持ちの切り替え!日記の締めの「やりつづけよう」には、びっくりです。「ボーナスが、こんなに励みになるんですね」と、親御さんも仰っていました。
職場の指導員の方は、何と言ってボーナスを渡されたのでしょうか。こんなに励みになるとは。ボーナスに添えられたメッセージこそ大切です。療育に携わるものとして、日常の折にふれ、生き生きと元気にさせられるようなメッセージを送りたいものです。
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