344.イチョウの葉っぱ
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所
あすから12月というのに、木々の葉は赤に黄色にとまだまだその美しさを楽しませてくれています。
教室では、イチョウの葉を折り紙で切って、貼り絵をしました。黄色は白い机の上に1枚取り出しても、それだけでまぶしいほどの色ですね。その印象をもって、きのう本もののイチョウを見ると、さらにその色の輝きに驚きました。落ち葉の黄色もまるで雪の世界かのようにまぶしく輝いていました。黄色がこんなにも目から顔面にそして体の中に飛び込んでくるようなインパクトのある色かと、あらためて感じました。
生徒さんの中にも黄色の好きな方が少なくありません。ある生徒さんは、いろいろな黄色でイチョウを描き、その下の道も全部黄色で塗ったと聞きました。
秋から冬の一日、お子さんとイチョウの葉っぱを1枚1枚拾って集めてみてはいかがでしょう。1枚拾っては袋に入れ、また1枚拾っては袋に入れる・・・。「1枚ずつ」という体験をしてみましょう。こんなそぼくな動作が、私達の生活環境に
たくさんある「1」ということを感得させてくれます。すべての独立したものには、個数があります。1個であつたり、2個であったり・・・・、それが少しであったり、たくさんであったり、かぞえきれないほどであったり。
1枚、1枚、1枚、1枚、1枚・・・、1枚がたくさん集まって、「たくさん」になる。数概念より以前の数感覚は、幼児のような遊びの経験を通して獲得されていきます。1つずつ箱にものを入れたり、箱からものを出したり、右にあるものを1つずつ左に移したり、1つずつ何かを並べたり・・・。
1個、2個、3個・・・という個数の前に、1個ずつをたくさん経験して数感覚を身につけていくことは数学習の素地作りとしてとても大切ことです。そこを飛び越えて個数の学習に飛び込んでしまうと、数概念の獲得がなかなか容易ではないことがあります。
遊びを通して「1個」の体験をくり返し積み重ねていきましょう。1個ずつ手にものを握って移動させる、幼児が夢中になって行うこの際限のない動作のくり返しが、実は数学習の基礎として欠かすことのできない大切な体験となっているのです。
造形リトミック教育研究所
>>ホームページ http://www.zoukei-rythmique.jp/
>>お問い合せメール
nan