2918.~試みる~

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「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。

 ~今日のElephasブログ:「こんな一面も」(8月20日)~

おはようございます。西国分寺教室の今村です。

20年以上教室に通っていらっしゃるYさん。ゆっくり丁寧に行うことが得意なYさんは、極細の筆で息をこらして彩色するような繊細な絵を描かれます。丁寧なため、どの課題も時間がかかりますが、それがYさんらしさと尊重し、時間を気にして急かすようなことはしないで来ました。その取り組み方が、Yさんの達成感につながっていると思っていたからです。

そんなYさんの意外な一面を知り、びっくりすることがありました。

もう少し、急いで字が書けたらいいな…と思い、「電話番号を急いで写してストップウオッチでタイムを計る課題に挑戦してみますか?」とあえてさりげなく聞いてみると、「やってみる」との返事。とても丁寧でゆっくりですが、Yさんなりの急ぐ姿がみられました。「はい、2分6秒!」翌週、1分49秒、その次の週…と1分40秒を切る目標を立て5週間続けています。

お母さまから、「すごく張り切っているんですよ。毎週、挑戦するのが楽しみみたいです。」Yさんが、急ぐことを張り切れるとは…、講師の思いこみがあったことに気づかされました。

 

 

発達支援教室Elephas(エレファース)

 

◇ワンポイント・メッセージ◇

生徒さんの個性を尊重しつつも、新しい試みを行っていく、・・・とても大切なことですね。こちらが”個性“と思っていることも、それが本人にとって心地よいことであることもあれば、本人が脱したいと思っていることであることもあります。また、本人自身気づいかないままに、捉われてしまっていることもあるでしょう。

Yさんのこの出来事、さらりと絶妙なアプローチでしたね。電話番号を写すというシンプルな課題も適切でした。Yさんにとっても、自身の新しい一面の発見だったことでしょう。

 

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