3712.~個性を生かし~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「独自の世界間で、ストーリー構築」(3月15日)
おはようございます。西国分寺教室の山下です。
A君、独自の世界観でキャラクターを創造し、物語世界を構築しストーリーを紡いでいきます。
仮に『伽羅くん』としましょう。
次々とA君の中で伽羅くんのストーリーが出来ていったようです。
こちらとしては、何か渡りに船といった感じで、M君に授業の課題により集中してもらうために伽羅くんを借用して各教科の解説を進めました。
「伽羅くんのお小遣いの75%が弟のお小遣いの金額で二人で協力してお母さんの誕生日プレゼントにバッグを買ったらお釣りが5000円でした。さて・・・」
「伽羅くんが寒い夜に冬の大三角をみつけようと夜空を仰ぎました。先ず探すのは南東の空にオリオン座を・・・」
普段から素直に課題に取り組めるA君ですが、解説の話中に伽羅くんを登場させると、彼の集中力は俄然上がりました。
比や百分率の計算も文字式を解く(つまり方程式)も確実に最後まで解答を書き上げます。
彼曰く「伽羅くんの世界は完璧じゃないといけないからね」
その後、学校の宿題ノートに描かれ続けていた伽羅くんはストーリー仕立てとなり、担任の先生とやり取りする中で登場人物も増え、家族や友人、はたまた敵や味方まで入り乱れ波乱万丈のストーリー展開を見せて一大ドラマが完結したようです。
「え? そう言えば、宿題ノートに描いた伽羅くんの一大ドラマ、めでたく完結したんだね! 担任の先生が『凄い! 感動した!』って書いてるじゃない。」
「これも先生がお勉強の話の中でアイデアいろいろくれたからだよ。」
「ん?!」
聞いてみると授業で解説に伽羅くんを引き合いに出して、算数や国語や理科や歴史の解説をしていた中にM君のストーリー世界構築に刺激を与える要素が多々あったとのこと。
確かに集中してくれるA君に楽しく聞いてもらえるよう力は入れてましたが・・・。
担当講師として、A君からのこの嬉しい一言に喜び一入なのでした。
◇ワンポイント・メッセージ
A君、担当の講師と相性ピッタリですね。個性が損なわれることなく、むしろ伸び伸びと成長され、成績も手応えの感じられるものとなり、今春はいよいよ中学進学です。小学校入学の時と比べ、見違えるようです。親御様もご本人も、次なるステップへと夢を膨らませていらっしゃいます。