3625.~一歩後退二歩前進~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「褒める」(11月20日)
おはようございます。武蔵境教室の柿沼です。
生徒さんが教室から笑いながら帰る姿を見送る。
そのような授業になることを、いつも目指しています。
放課後やお休みの日に、遊びたい時間を割いて教室に通われている生徒さんたち。
本当に頑張っています。
学校生活では注意を受ける行為、例えば靴を脱いでも、椅子に胡坐をかいても、立ち上がっても、それでも机に向かっている姿を褒めたいと思っています。
講師が生徒さんと接するのはほんの数時間です。
その短い時間で話を聞き、心の疲れをほどきながら、引っ掛かりを一緒に探していくにはよい時間だと思います。
先日の授業での話です。
プリントに筆算の問題が9問ありました。
開口一番「全部やるの?やだ!」と生徒さん。
「じゃあ、3問にしましょうか?」とはさみで切ろうとしたとき、「切らせて」の声。
「いいですよ」と渡すと、楽しそうにL字型に切ったため真ん中の1問だけが残りました。
「可哀想だけど捨てる」?と講師が聞くと、少し考えてから「これもやる」と4問を解くことになりました。
1つめは一緒に、少しずつ掛ける声を減らしながら進み、全部を解き終わりました。
その後も数問ずつ、異なる課題に取り組みました。
お迎えのお母さまに「たくさんやったよ!」と報告する笑顔に、講師も嬉しくなりました。
◇ワンポイント・メッセージ
「それでも机に向かっている姿を褒めたいと思っています」、すばらしいですね。「全部やるの?やだ!」「じゃあ、3問にしましょうか?」、一歩後退二歩前進。初代の所長が、よく云っていました。講師が一歩引くことによって、生徒さんは二歩前進することができます。できる問題を自分で切る、残ってしまった問題にも取り組む。一歩引くことによって、生徒さん自らの動きを引き出すことができました。