5201.~線描から絵画へ〜
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
今日のElephasブログ:「かえりたくな〜い・・・」(12月19日)
おはようございます。Elephas所沢教室の増原です。
9月に入会された年長さんのHくん。
初回の授業では好きなものを把握するために様々な教材を用意しておきました。
ちょっと予想外でしたが、一番のお気に入りは乗り物や動物のお絵かき(歌唱造形)ではなく、
線描学習のリズム造形。
動画と同じ色のクレヨンで、時にはエンピツで毎週音楽に合わせて集中して取り組んでいます。
少し難しい“かいだん”や“でこぼこ”では最初講師がプリントを指でたどって見せましたが、
翌週にはそれを真似ていて驚かされました。
歌唱造形“ジュース”(コップ)を初めて描いた時はPPで介助描きしましたが、
次週には音楽が始まるとコップらしき形と歌より先にストローを描いたことにまたびっくりです。
最初、歌唱造形には興味がなくただのぐるぐる描きになっていたのに大進歩です。
ただ1時間ずっと座っているのはまだ難しく、時折立って文字をなぞっていたり、
数学習の積み木も、まず高く積みあげてしまいます。
そんなHくんのペースに合わせながらゆっくりと基礎を育てています。
挨拶して帰られた後、外から泣き声が聞こえることがあり気になっていたところ、
先日お母さまから、「教室が大好きで帰りにいつも泣いているんです」とのこと。
これからの成長を楽しみにしています。
◇ワンポイント・メッセージ◇
点から線、形へと進めていくリズム造形。シンプルでありながら、視る機能と描く機能を形成するための構造的なプログラムです。各課題に形態と音楽と言葉を伴うこのメソッドのスタイルは、子どもの興味をグッと惹きます。リズム造形で行う描画学習を基礎として、歌唱造形での絵画へと進めます。Hくんのケースは、認知や描画力の基礎は育っていながら、それが表出され数歩手前にあったようですね。それがリズム造形でさぁっと整えられ、絵画表現へと進むことができたのでしょう。認知機能、描画(書字)機能は、教科教育を支える重要な要素です。就学前、また低学年の段階では、造形リトミックを大いに楽しんでいきましょう。
